昭義のひとりごと2010年4月分  


このページは私の日記のようなものです。私の感じること、周りで起こったことを書きます。

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根津理恵子の ポーランド通信第17回がアップされました。 こちらからどうぞ!


4.29

 昼過ぎに交通情報を見たら都心まで空いているようだったので、銀座のAppleStoreに行ってきました。目的はMini Display Port→DVIのアダプターとDVI←→HDMI変換コードです。早速家に戻って試してみました。MacBook Proとテレビをミラーリングさせて、DVDプレーヤーを起動させるとPALのDVDでも問題なくNTSCのテレビで見られます。音はシステム環境設定のサウンドでUSB Audio CODECを選べばSV-192SのUSB入力経由で聞けます。中にはDVDプレーヤーでは見られないPALのDVDもありますが、DVDの中のファイルをダブルクリックすると、QuickTimeプレーヤーやDivXプレーヤーが起動して見る事ができます。
 USB入力のあるプリやDAコンバーターを使えば、テレビとステレオで歌劇などを楽しめます。普段はテレビのスピーカーで聴きながら、音を大事にしたい時はテレビは消音にして、ステレオで聴くのです。
 今までずっとブラウン管テレビを見ていたのですが、液晶やプラズマのフルハイビジョン対応のテレビの画質になると、今まで持っていたソフトを見直したくなります。
 今までは東芝の32型のテレビでしたが、今までテレビを置いていたところにちょうどおさまるので、シャープのAQUOSのLC-40LX1という40型の液晶テレビにしました。AQUOSにはSDカードのスロットがないのですが、MacBook ProにはSDカードのスロットがあるので、カメラの写真を見る事もできます。問題は今までのインターフェースしか持っていないビデオカメラです。入力は7系統ありますが、従来のピンジャックは2チャンネルしかないので、3チャンネル位の切替器が欲しいです。iMovieで読み込んで、それをテレビで見るという方法もありますが、読み込みに時間がかかるのが面倒です。


4.28

 今までオーディオ(Audio)には興味があっても、ビジュアル(Visual)の方にはほとんど関心がありませんでした。でも前にご紹介した「伝説のヴァイオリニスト達の響き」を新しいテレビで見直したら、前に見た時と印象がかなり違いました。

 音声をテレビの光の出力からSV-192Sに入れてステレオで再生させると、少し音がきついのですがとても迫力があります。他のDVDではそのきつさを感じないので、このDVDの音声処理によるものだと思います。面白くて全編一気に見てしまいました。
 PALのDVDもMacBookでは見られるので、画像は〔Mini DisplayPort〕→〔別売のMini DisplayPort − DVIアダプタ〕→〔HDMI〕、音声はUSB経由で聞けるでしょう。どの程度のパフォーマンスが期待できるのか分かりませんが、試してみる価値はあるでしょう。
 新しいビデオの機能をフルに発揮させるために買ったフルハイビジョン対応のテレビが、思わぬ面白さを発揮しそうです。


4.25

 今日は夕方から信濃町の明治記念館で開かれたN響の人の結婚披露宴に行ってきました。久し振りに私より更に先輩の方々にお会いしました。また私が組合の書記長をしていた当時の理事長、演奏業務部長のお2人とも久し振りにお話をしました。普段は車で行く私ですが、祝杯をあげられないのではつまらないので、電車にしました。
 私は遅刻しない時間に家を出たのですが、電車が後続の電車のトラブルのために10分以上遅れて会場につきました。ところが新郎が手袋を忘れたので開宴が遅れているそうで、結局遅刻にはなりませんでした。そしてあっという間に宴は終わり、帰路につきました。帰りの電車に乗ったらすぐに寝てしまい、目が覚めたら1駅手前の駅に着いたところでした。寝過ごさなくて良かったです。

 家に帰ったらN響アワーが放映されていました。私が見たのは後半のR.シュトラウスのバラの騎士の途中からです。今までテレビの音声をステレオで聴く事はなかったのですが、最近買い替えたテレビに光の出力端子がついているので、それをSV-192Sの光端子につないでみました。今まではイヤホンの端子からプリの入力につなぐしか方法はなく、これでは大した音は期待できませんでした。今までN響アワーもクラシカジャパンも、音が悪くてあまり聞かなかったのですが、これからは一生懸命聴こうと思っています。
 ただ配置をどうするか迷っています。今はリビングの角にテレビを置いて、その隣にステレオを置いています。つまり画像と音が分離しています。でも両方のスピーカーの間にテレビを入れるのは、スピーカーが壁際に追いやられるので、したくありません。しばらくは今のままでやってみて、良いアイデアが浮かんだら試してみようと思っています。


4.22

 今日は午前中に急な来客があり、その後自分の練習をしてからホールに向かいました。お客様は音楽関係の方ですが、車にとても関心のある方で、「新しい5シリーズの試乗しましたか?」とおっしゃっていました。その方は今はベンツに乗られているのですが、前はBMWの3シリーズに乗られていらっしゃいました。お忙しい中を楽に疲れずに移動できる事が条件で選ぶとベンツだったのでしょう。
 今回の練習の時にN響の指揮者送迎車(BMWの7シリーズ)のドライバーの方ともやはり新型の5シリーズの話に花が咲きました。535はとても素晴らしい車ですが、日本で運転するなら、というか私の使い方ではここまでは必要ありません。これから出てくる528ないし523が本命でしょう。
 とは言っても今の車はまだ7万キロ弱しか走っていません。最低でも10万キロまでは充分いけるでしょうから、今替える気は全然ありません。装備、特にナビなどは魅力的ですが........

 夜はB定期の2日目でした。今回は初日の昨日の方が良かったように感じました。とはいっても今日もなかなかの演奏ができました。
 私は本番の時は演奏用のメガネに替えるのですが、今日は忘れてそのままステージに上ってしまいました。本番の直前にそのことに気がついたのですが、時既に遅しでした。今日は楽譜をにらみながら頑張りましたが、やはり見難いものはどうしようもありません。お隣のNさんには迷惑をかけてしまいました。
 私はこの演奏用のメガネで運転すると、遠くが見難くて苦労します。運転する時は2〜3台前の車を見ながら運転するので、演奏用のメガネだとそれ位の距離が見難いのです。逆に運転用のメガネで弾くと、特にシャープとナチュラルが見分けにくく、音符が線の音か間の音かの区別がつきにくいのです。若い時は気にもしなかったのですが、この歳になると苦労します。
 この前のパルジファルの時にふと気がついた事が、今回の定期でやっと実を結びました。パルジファルは何といっても長丁場なので、最後まで疲れないで気持ちを維持できるような構えにしないといけないと思いつつ、他の人の様子を見ていてふと気がついた事があったのです。その後マーラーの9番、ブルックナーの5番と長い曲が続き、その中で自分の構えを少し変え、自分の思い描いていた音に近づけました。


4.21

 今日はB定期初日、ゲネプロ本番の1日でした。今回のブルックナーは全体に速めのテンポでどんどん進んでいきました。本番は更に前向きでした。
 朝は時間に余裕があったので、我が家特製の野菜ジュースを飲んで出かけました。そしてサントリーホールに着いてから、軽く食事しました。ゲネプロは通して弾いてから、小返しをして12時半には終わりました。それからお昼を食べて、楽屋で昼寝をしました。それからMacBookを相手に、譜面の入力をしました。前はヤマハのQY-70を使っていたのですが、この前からはKORGのnanoKEYにして、荷物が小さくてすみホッとしています。

 燕尾服と靴、MacBookとnanoKEYを機内持ち込み出来るバッグに入れて持っていけるので、とても楽です。譜面の入力にはFinale2010を使っていますが、ヘルプがオンラインになったので、インターネットに接続できる環境でないと困ります。その点サントリーの楽屋はワイヤレス・ネットワークが入っているので助かります。今日も2〜3回ヘルプを見ました。
 そしていよいよ午後7時から本番でした。曲の最後にまだ曲が終わっていないのに、Bravo!が来た以外はとても良い演奏会でした。(音が終わってから、その小節と次の小節が譜面には書いてあります。終わった途端にBravo!あり得ません。先生もじっと止まっていらっしゃったのに、残念です。)


4.20

 今日は残りの4楽章から練習し、午後は1〜3楽章をまた弾きました。どの楽章も大事にされていますが、特に1楽章と4楽章を念入りに練習しました。今回も緩徐楽章は速めのテンポで自然に進んでいきます。それにしてもブロムシュテット先生は練習の間中ずっと立ったままで指揮されて、喋りのトーンも全然下がらないという、本当にものすごい方です。普通このお歳の指揮者はほとんどの場合イスに座って指揮されるのに.........袖から指揮台に上られる姿を見て、とても82歳とは思えないでしょう。明日の本番が楽しみです。
 明日はB定期、サントリーホールでの演奏会です。サントリーは楽屋にワイヤレス・ネットワークがあるので、とても便利です。

 昨日の夜アップしたつもりでいたのですが、突然用事が持ち上がり、そのままになっていました。書きかけのままですが..........(21日07:30)


4.19

 今日はブルックナーの5番の1〜3楽章を練習しました。3楽章が終わって10分少々時間があったら、4楽章の始めを少し弾きましたが、練習時間をフルに活用する先生の面目躍如たるところでした。
 前回C定期が出番だったSさんは、さすがに練習最終日は2時50分頃終わったと言っていました。英雄に皇帝というよく弾く曲でも、ここまで練習されるのですから、ブルックナーの5番なら時間一杯練習されるのは当然でしょう。マーラーの時と同様、今回も曲のイメージはとても明快です。そうであるからこそ良い演奏になるのでしょう。
 先生はゆっくりした楽章でも基本的にきっちりしたテンポで進んでいかれます。前回のマーラーの9番の場合は特にフィナーレが全編ゆっくりしたカデンツァのような感じなので、フォルテもピアノもものすごい緊張感で信じられないほど遅いテンポで弾かせる事も出来ます。普通の曲の場合テンポを遅くしたからといって、所要時間はせいぜい2〜3分しか違いません。でもマーラーの9番のフィナーレのような曲だと、普通は30分位の4楽章が40分以上かかる事もあり得るのです。CDでは普通の時間しかかけていないインバルさんの9番が、なぜN響のヨーロッパ旅行の時だけこんなに時間をかけたのかは謎です。ブロムシュテット先生は9番の練習の時に、自分は遅過ぎる進行にはしない、と言われていました。そして演奏も実際にそのように進みました。


4.18

 明日からはブロムシュテット先生のB定期の練習が始まります。ブルックナーの5番1曲のプロです。素晴らしい指揮振りだったA定期を受けて、ブルックナーの5番がどのようになるのか楽しみです。連日夜更かしが続いているので今日はもう寝る事にします。


4.15

 おととい昨日と前に撮ったDVDとビデオのダイジェスト版を作っていました。おとといは3時間分のDVDをMacTheRipperでリッピングして、それをHandBrakeでMPEG4に書き出し、iMovieに読ませて編集し、それをムービーに書き出してToastでDVDに焼きました。昨日は4時間分のビデオの内容をiMovieで編集して、DVDに焼きました。初日にMPEG4のファイルの読み込み中に、iMovieが止まったようになってしまうので、強制終了しようと「Cmd+Option+escape」を押すとiMovieは反応なしになっています。最初はその時点でiMovieを強制終了しました。でもアクセス音が聞こえるので、そのまま放っておいたら1時間位して読み込んでくれました。DVD3枚を全部読み込んで、その中から欲しい部分を抜き出すのに何時間もかかってしまいました。でも無事DVDは出来ました。
 iMovie上でインとアウトのポイントを細かく探るのも大変でした。それにリッピング、書き出し、読み込みのどれもがかなりの時間がかかったのも予想外でした。そのため連日寝たのは朝の4時近く、眠くてたまりません。でもToastのメニューを見ると、MPEG4への変換もToastで出来そうなので、次はもう少し早く出来るでしょう。

 そして今日はタイヤ屋さんにスタッドレスを夏用タイヤに変えてもらいました。スタッドレスは今年で4シーズン目(去年は履き替える時間がなかったので実際に使ったのは3シーズン)、前輪の山はかなり残っているのですが、駆動軸の後輪の方はかなり減っています。(そのせいか最近時々DTCのランプが時々点きます。)来シーズンは新しいスタッドレスにします。いつも使っていない方のタイヤは床下収納にしまっていますが、スタッドレスはとても重いので、外に出すのに毎回苦労します。でも外に置いておくと盗まれるそうですから、しかたありません。

 先週末からスリッパが体調不良で、元気がありませんでした。でも昨日お母様(栄子先生)にササミをたくさんもらって、元気を取り戻しました。台所の流しに降りて水を飲む事があるので、変なものを飲んだのかもしれません。しばらく元気がなく身体が小さく見えたスリッパですが、今は元に戻りました。


4.11

 昨日の夜の本番のあと今日はマチネー、ペースを作るのが難しいA定期の2日目です。今回は全体としても私自身も昨日の方が良かったような気がします。でも盛り上がりは昨日に引けをとりませんでした。演奏自体もとても素晴らしく、この前のパルジファルに続いて演奏する側もよくまとまっていました。特に音色に重量感があって、この感触は久し振りに味わうものでした。先生もとてもうれしそうになさっていました。2009〜2010のシーズンのベストの演奏ではないかと思わせる出来でした。この後の皇帝と英雄のベートーヴェン特集のC定期とブルックナーの5番のB定期が楽しみです。
 マーラーの9番のような曲だと対向配置の意味がとてもよく分かります。曲頭のセカンドの音が右側からハッキリ聞こえてくるのを始めとして、ファーストとセカンドのからみも対向配置の方が効果的です。パルジファルの時はステージの一番袖のところにいたので、前の音はほとんど聞こえませんでした。その点今回は折り返したプルト(6プルト)にいるので、まだ救われます。
 マーラーの9番というとヨーロッパの演奏旅行でインバルさんが指揮された時の事が一番印象が強いです。というのは特にフィナーレがとても遅くて、今にも止まりそうなテンポでした。1曲だけの演奏会なので、音出しが5分遅れ、全曲を通してほぼ1時間45分、カーテンコールにアンコールをすると1曲の演奏会でも2時間かかってしまうのです。ですからマーラーの9番は長い、という印象が強いのです。それに対して今回は4楽章が速めで、全曲で1時間30分位でした。

 帰りは江戸橋が混んでいるようなので湾岸経由で帰ったのですが、BMWのディーラーの横を通るので新型の5シリーズを見てきました。今車を替える気は全然ないのですが、535のエンジンに興味があるので試乗させてもらいました。とてもすごい加速力で気持ち良いのですが、日本ではとても使いきれないでしょう。


4.10

 今回の定期は交響曲としては1時間半の超大作なのですが、この前パルジファルを弾いているので案の定短く感じました。ゲネプロの時に先生は第4楽章のテンポをあまり落とさない、という事を説明されていました。普通は1時間40分近くかかるこの曲が、今日は1時間半で終わっていましたから、それだけ第4楽章が流れていたという事です。
 先生は15年前と同じテンポで振られているそうです。指揮されている姿を見ていても、とても80代とは思えませんし、緊張感の持続もテンポを維持する力も60代の時と同じです。普通はどんな大指揮者でも年齢による衰えを感じるものですが、実際に弾いていてそんな感じは全然ありません。
 パルジファルもすごいと思いましたが、今回のマーラーの9番もとても良い演奏だったと思います。先生もカーテンコールの時、とてもご機嫌でした。

 実は昨日の練習中に信じられない事故がありました。1楽章のクライマックスを弾いている時に、何かが壊れたような音が聞こえました。でも誰も何も言っていないので、大した事ではないと思っていたのですが、実はYさんの楽器の表板が割れた音だったのです。

 話を聞いたら弓がぶつかったりしたのではないそうで、思い切り弾いていたら突然上の写真の黒い表板の部分が飛んでしまったそうなのです。今までこんな事故は見た事がありません。(楽器の価値という意味では、魂柱があたっているところではないので、きちんと修理すれば大して減額されないでしょう。)Yさんはこの前は弓の事故に遭っています。(上の写真は私の楽器です。事故に遭った楽器ではありません。)

 今日はゲネプロと本番のあいだに譜面の入力をしようと思ってMacBookを持っていったのですが、このところの不摂生がたたって盛大に昼寝をしてしまいました。結局持っていったMacBookは日の目を見ませんでした。


4.9

 今日は1楽章から順番に、通したあと細かく練習しました。1楽章にとても時間をかけて、じっくり練り上げていきました。それにしても先生は本当にお元気です。練習中ずっと立っていても平気、ずっとしゃべり続けていてもそのトーンは全然衰えません。とても82歳とは思えません。テンポは今日は練習のためだと思いますが、いくぶんゆっくり目でした。ゆっくり目といっても、途中でテンポが弛れてくるわけではありません。今回のマーラーの9番はなかなかの名演になりそうな感じです。

 練習のあとは大崎のゲートシティの歯医者さんに行って、ずっと懸案の一連の治療が終わりました。大崎に行くといつも帰りのルートに悩まされます。5月の末まで錦糸町の下りの入り口が閉鎖されているので、乗るとすれば箱崎からです。でも夕方は箱崎は入口から大渋滞になります。それで内回りの芝公園から乗って、湾岸経由で帰りました。
 明日は土曜日、朝から渋滞が思いやられます。


4.8

 今日は想像した通り3楽章と4楽章を練習し、余った時間で1楽章の終わりを少し練習しました。先生は今82歳でいらっしゃると思いますが、本当にお元気で、練習のあいだ中ずっと立ったまま。声も張りがあってよく通る、本当にすごい方です。そしてテンポもしっかりしていらっしゃいます。この練習に1日付き合うと、こちらは精気を全部吸い取られるような気がします。鍛え方が違うのでしょうね。

 夕食後このMacBook Proを動かした時に、すぐ横にあったお茶をひっくり返してしまいました。そのお茶を拭き取って、何気なくディスプレーを見たら真っ黒!電源のアダプターのランプも消えています。中にお茶が入って成仏してしまったのかと思いましたが、しばらくしたら電源のランプが薄く点き始め、ディスプレーもぼんやりとデスクトップが見えてきました。そして今は何事もなかったように順調に動いていますが、一瞬どうしようかと目の前が真っ暗になりました。そしてマザーボードの交換になったらしばらく使えないでしょうから、前のMacBookにホームページのデータを全部ダウンロードし始めたところで、復活してくれました。しばらくバックアップを取っていなかったので、ヒヤヒヤしました。バックアップは定期的にしておかないといけませんね。


4.7

 ブロムシュテット先生のマーラーの9番の練習が始まりました。今日は1楽章と2楽章だけを弾きました。この調子だと明日は3楽章と4楽章でしょう。始めから終わりまで先生はお元気で、声のトーンは最後まで衰えませんでした。(先生はとてもよくしゃべられるので、ヨーロッパのオーケストラで練習している時に団員に「マエストロ、明日は楽器がいりますか?」と聞かれたという噂を聞いた事があります。真偽のほどは定かではありませんが.......?)
 「パルジファル」の直後なので、案の定1楽章を弾いてもそれほど長いとは思いません。全曲通してもパルジファルの第1幕より短いのですから、当然ですね。ブロムシュテット先生のテンポはゆったり目なので、9番としては長めかもしれません。4楽章のテンポがどうなるかにもよりますが.......
 先生の定期の場合はいつも対向配置で、セカンドも16人います。(セカンドは楽器が客席とは反対側に向くので、人数をファーストと同じ16人にするのです。これは指揮者の意向によります。ブロムシュテット先生の場合はいつもセカンドは16人ですが、前回のシルマーさんの場合は14人でした。)パルジファルの時はセカンドの横はチェロでしたが、今回はヴィオラです。つまり客席側から見て左からファースト、コントラバス、チェロ、ヴィオラ、セカンドという並びです。そしてこの配置を強調するように、この曲の最初はステージ右手に位置するセカンドが主役です。(多分そのためにインバル先生は会場練習の時に、必ず最初の1ページを通したのでしょう。)1楽章のクライマックスなどを弾いている時も、先生は全然疲れた気配などなく、菜食の効果なのでしょうが、スタミナ抜群です。実際に弾く私たちは大変ですが、この定期はとても迫力のある良い演奏になるでしょう。
 私は今月はこのA定期とブルックナーの5番のB定期に出ます。


4.6

 昨日は栄子先生の生徒さん有海友加里さんと長谷川先生の生徒さん鈴木聡太さんのジョイント・リサイタルが、改装なった銀座のヤマハホールでありました。このコンサートのご報告は栄子先生のひとりごとをごらん下さい。このホールは場所によって音がかなり変わるようです。私は2階の一番後ろで聴きましたが、ここで聴いた感じでは音がとてもよく抜けてくるので、無理して弾く事は禁物のようです。

 今日は家族そろって午後から近くの真間川の桜を見に出かけました。

 週末の荒天で花がどうなっているのか心配でしたが、行ってみたらちょうど満開でした。平日の午後だというのに、とてもたくさんの人が桜を見に集まっていました。人間だけでなく亀やヘビまで花見をしていて、春の息吹を感じました。そういえばヘビを見たのは何年ぶりでしょう。

 明日からはブロムシュテット先生の定期の練習が始まります。最初のA定期がマーラーの9番です。


4.4

 今日は「パルジファル」の本番2日目でした。1時半過ぎに文化会館に着いたらもう既に駐車場はたくさんの車、スロープの先頭に止める事になりました。それから楽屋の食堂で軽く食べて本番に備えました。時間があったら上野公園の桜を撮ろうかと思ってカメラを持っていったのですが、出て行く時間はありませんでした。
 さすがにこの上弾きたいとは思いませんが、今日も弾いていて長いとはあまり感じませんでした。実は今回この長い曲を弾いていく中で感じるところがあり、楽器を肩に載せる位置を少し動かしました。そうしたらこれが大正解、左肩がとても楽になりました。神々の黄昏も同じ位の時間ですが、その時はただ疲れたというだけで、今回のような収穫はありませんでした。でも今回のパルジファルはこの持ち方以外にも得るところがたくさんありました。良い収穫を得られ、今回のパルジファルは私にとって思い出に残ります。
 今回のパルジファルで印象的だった事は2つ、1つはシルマーさんの素晴らしさ、もう1つはワグナー歌いのソリストの皆さんの素晴らしさです。今日はおとといと較べるとオーケストラは色々問題がありましたが、シルマーさんは少しも慌てず騒がずきちんと引っ張っていかれました。これだけの長い曲なのに、弾いていて空虚な時間が全然なかったのはすごいです。また今回のソリストの皆さんは、声を張り上げている訳ではないのに、声がしっかり通っています。こういう声を出せないと、ワグナーなど歌いきれないでしょう。

 次は水曜日からブロムシュテット先生の指揮の下、マーラーの9番の練習が始まります。マーラーの9番というとインバルさんでヨーロッパ旅行をした事を思い出します。会場練習の時に必ずセカンドヴァイオリンが弾く最初の1ページを通した事が思い出されます。この旅行については色々思い出があります。
 この旅行の最後の公演はマドリードでしたが、この演奏会の開演がなんと22:00、つまり終演は24:00という事です。演奏会のあと食事に行って、翌日早朝に帰国するというハードスケジュールでした。今回はこの曲をブロムシュテット先生がどのように料理されるのか、今から楽しみです。
 また普通ならこのマーラーの9番は超大作に感じますが、今回はパルジファルの第1幕の方が更に長いので、多分今回はマーラーの9番を短く感じるでしょう。神々の黄昏の時も次の定期が異様に短く感じましたから........


4.2

 「パルジファル」の本番初日でした。今までワグナーの作品はジークフリート、神々の黄昏、そして今回のパルジファルと弾いてきました。今まではワグナーの作品というととにかく長い、という頭しかなかったのですが、今日本番を弾いてみて、神々の黄昏の時より疲れませんでした。というか弾いていてこの響きに魅せられて、あまり長いと感じませんでした。これはシルマーさんの指揮の見事さによるのでしょう。会場も最後まで緊張感が途切れずに皆さん聴き入っていました。
 私たちもほとんどの人が今回初めてこの曲を弾いているので、色々小さなトラブルはあるのですが、全編良い響きが出ていました。さすがにこれほどの長さになると、気持ちの上でいささかきついものがありますが、でも今回のパルジファルはとても良い思い出になるでしょう。最初は第1幕2時間弱ステージ上で座りっ放しはたまらないだろうと思ったのですが、途中で「もういい!」というような感じになる事はありませんでした。作品と指揮の素晴らしさの賜物だと思います。あさって2回目の本番があります。あさっては15:00スタートです。

 今朝総武線は強風のせいで各停快速ともにしばらく止まっていたようです。我が家の2階から総武線が見えるのですが、目の前に快速がしばらく止まったままになっていました。

 グリーン車は向こうが見えるのですが、普通車の方は窓が全部真っ黒になっていました。これだけ混んだ車中に閉じこめられたら、さぞかし大変だったでしょうね。この写真は10時前に撮ったものですが。この10分後くらいには無事電車は動き始めました。首都高もレインボーブリッジや海ほたるは通行禁止になっていました。そして昼頃には風もおさまりました。


4.1

 今日から新年度、今年になってもう3ヶ月が過ぎてしまった訳です。パルジファルを弾いていると1日が過ぎるのはとても長いですが、1年はあっという間に過ぎてしまいます。
 昨日がゲネプロ、そして明日がいよいよ本番1日目、という訳で今日はお休みの1日でした。とはいってもこのところ午後がずっとつぶれているので、今日はレッスンがたくさん入りました。その上この前からプリンタ(OKIのC8600dn)の用紙ジャムが多発したので、おととい修理してもらいました。でも昨日また同じ症状が出たので、今朝その修理を依頼したら昼過ぎにサービスの人が来てくれました。早速の対応はうれしかったのですが、そのおかげでレッスンとプリンタのジャム修理の同時進行で大変でした。
 結局4時間位かけても用紙ジャムは解決しませんでした。そこでプリンタをメーカーに送って修理をし、その間は代わりのプリンタ(C8800dn)を貸してもらう事になりました。それは良かったのですが、同じ機種ではないので、レッスンが終わってから家中のMac5台のプリンタドライバを入れ替えました。
  このプリンタは家に来て3年半近く経ちますが、封筒印刷でジャムが多発する傾向は初めからありました。でも何とか騙し騙し使えてきたのですが、今回は普通紙まで用紙を吸い込まなくなってしまいました。
 でも修理をして紙送りがきちんと直れば、まだまだ現役で使える能力は充分にあるので、今回は修理をお願いしました。

 この前ご紹介したピティナとヤマハミュージックメディアの提携によるムック『生徒を伸ばす!ピアノレッスン大研究』に刺激を受けて、ヴァイオリンにも有効な体操を最近試しています。それは3種類の運動からなっています。
 1.グーパー体操
 2.ヴァイオリン版シュミット
 3.ゼーリングの奨める屈伸体操
 1のグーパー体操は、親指を中に握り混むグーと掌を完全に開くパーを交代にリズミカルに繰り返す体操です。2のシュミットのヴァイオリン版というのは、例えば1と4を押さえたままで2と3を交互に押さえる練習をするのです。その時に均一なリズムだったり付点リズムだったりと変化を持たせると良いでしょう。この2つのオリジナルは『生徒を伸ばす!ピアノレッスン大研究』の栄子先生のセクションに紹介されています。この体操は初心者だけでなく、演奏家の練習前の体操にも最適です。何と言っても楽器を持たなくて出来る体操なので、5分位で寝ている身体を起こすには最適です。3は今では日本版は絶版になってしまったぜーリングの最新ヴァイオリン教本の第1巻に書かれている体操です。


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