ひとりごと2004年3月分  


このページは私の日記のようなものです。私の感じること、周りで起こったことを書きます。


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栄子先生のピアノ教室プロフィールひとりごとも是非ご覧下さい。


3.31

 今日は栄子先生のひとりごとに書いてあった「輸入住宅」誌の取材がありました。庭を中心に取材し家の中は私のレッスン室だけを撮影するという話だったのに、家中を撮影する事になり栄子先生は慌てて片づけと掃除を始めました。私はレポーターの取材に答えて色々説明したり、揚げ句の果ては栄子先生とレッスン室で演奏を披露する事になってしまいました。4時間弱の取材に対応しているだけで疲れてしまいました。

 その後新国立劇場に行き腹ごしらえをした後、16:00から神々の黄昏第4回目の本番でした。今日は第1幕は取材の疲れから集中せず、私自身は散々な出来でした。今日の本番は客席の反応がいくぶん覚めているようでした。カーテンコールの時も何となく盛り上がり切らない感じで、いささか意外でした。明日もまた16:00から本番第5回目ですが、体調的には明日が一番きついでしょう。

 家に帰って軽く呑んだ後、昨日試したPalmDesktopをPowerbookに入れてみました。時間ばかりかかってなかなか思うようには動きません。でも一応ちゃんと動作する事は確認できたので、もう寝ます。


3.30

 昨日ひとりごとをアップしてから、新国の楽屋で昇天してしまったPalmのm515用のPalmDesktopをインストールしようと思ってCD-ROMを入れたのです。ところがそのCDがマウントしない上にどうやっても排出されなくなってしまったのです。それと同時にインターネットにまでつなげなくなってしまい、昨日は寝る前にウンザリしてしまいました。諦めて寝たのですが、朝起きたら栄子先生のiBookもインターネットにつながらないという事でした。AirMacとケーブルモデムを再起動したら、またちゃんと動作するようになりました。こちらはこれで解決したのですが、CDが排出しないのは直っていません。それで朝食を食べてすぐ銀座のApple Storeに行き、ドライブを交換してもらう事にしました。午後から4人レッスンがあるので慌てて戻りました。レッスンが5時に終わってからまたApple Storeに行って修理したPowerbookを取ってきました。この前の修理と今回の修理もAppleCareに入っていたおかげで、修理代0で直してもらいました。やはりAppleCareは入っておいた方が正解です。

 今日はこれからPalmDesktop4.0をインストールしてみようと思っています。このところ新しい事をしようとすると必ずトラブルが起こっています。今日も無事に行くと良いのですが.........


3.29

 今日は午前中に近くの歯医者さんに行き、その後練習所に寄ってから新国立劇場に行きました。年度末のせいかこのところいつも大渋滞です。今日は結局芝公園まで首都高で行ったのですが、練習所まで1時間弱で着きました。

 今日は3回目の本番で、今日が終わると今回の神々の黄昏も半分終わった事になります。日を追うに従って響きがまろやかになっています。何回も書いている通り今回は去年より長いと感じません。去年より30分も長いのに、それほど負担にも感じないし長いとも感じないのです。自分でもなぜなのかよく分かりません。
 今日は終演後Fさんに楽屋の入り口でお会いしました。Fさん初日と2日目を聴かれているのに、今日もいらっしゃったのです。Fさんにいただいたプレゼントを早速家に帰っていただきました。

 31日(あさって)4月1日と連続で本番があり、その後2日おいて4日が最後の演奏会です。

 今日本番前に楽屋でPalmをいじっていたら調子が悪くなってしまい、起動しなくなってしまいました。仕方なくハードウェア・リセットをしたので今まで入っていたデータはすべて消えてしまいました。データのバックアップはあるので、HotSyncをすればデータは取り戻せるのはせめてもの幸せです。


3.28

 今日は神々の黄昏の間の休日でしたが、午前中にレッスンをしてから芸大の同窓会に行き、また慌てて家に帰ってレッスンをするという強行軍でした。卒業してから28年ぶりの同窓会という事で、色々な科からたくさんの方がいらしていました。

 会場は上野公園の中のグリーンパークという中華のお店だったのですが、私は帰りの事があるので車で行きました。花見の事はすっかり忘れていたので、上野に行って駐車場という駐車場すべて満車には驚きました。(芸大の近くの裏通りのパーキングもすべて満車でした。)1時間近く走り回ったのですが、上野の近くではまず見つからないであろうという事で、日暮里に車を置いて京成で上野に行きました。会場に着いたらほぼ1時間遅刻でしたが、懐かしい顔を見たらその苦労も忘れました。

 今日神々の黄昏の1日目と2日目を聴かれた方からメールがあり、どちらのキャストもそれぞれに持ち味があり単純にどちらが良いとは言えないとの事でした。どちらかというと2日目の方が音がこなれていたとの事でした。またメルクルさんが歌手の音量に合わせて、オケの音量をコントロールされているのが印象的だったの事でした。私も弾いていてその事はとても強く感じました。盛り上がりに欠けるという意見もあるようですが、音楽のまとまりという意味ではメルクルさんの持って行き方は素晴らしいと思います。あと4回ですが毎回毎回出来るだけの事をして調子を保って行きたいです。
 明日もまた午前中は歯医者さん、それから練習所に寄ってから新国に行き3回目の本番に向かいます。本当に毎日毎日やる事が多すぎて困っています。 そういえば23日に届いた6BM8はまだ聴く機会が作れません。と同時に申し訳ない事にそのお金もまだ送金しておりません。大橋さん、申し訳ありません。明日は間違いなく送ります。早く聴きたいな〜〜!!


3.27

 今日は神々の黄昏2日目でした。
 私のところからだとこのようにステージの前の端まで出てきていただかないと視界には入りません。メルクルさんは今回とてもご機嫌で、振っている時もニコニコしながら振られています。今日は2日目、響きの方もこなれてきました。今回の神々の黄昏は去年のジークフリートより30分位長いはずなのですが、弾いていてもあまり長さを感じません。特に第1幕は2時間近くかかるはずなのですが、終わってみるとそれほど長いと思いません。それだけ充実しているのかもしれません。そうだと良いのですが.......
 昨日の本番を聴かれたKさんという方がメールを下さって、とても楽しめたとのご感想を下さいました。弾いている者にとって一番のお言葉です。もしAキャストとBキャストを両方聴かれた方がいらっしゃいましたら、ご感想を聞かせていただけるとありがたいです。

 今日は11時前に家を出て途中で買い物をしてから会場に入りました。昨日楽屋ではHさんが最近手に入れられたCLIEのPEG-TH55とiBookとのHotSyncを試していました。ところがどうやっても上手く行きませんでした。ところが今日話を聞いたら、OSを入れ直したらちゃんと出来たとの事でした。私も最近手に入れた4機種のうち3機種でプレインストールされたOSが不調だというケースを経験しています。(私にとってはOSの再インストールなど大した負担にはなりませんが、初めてパソコンに触る方にとっては大問題でしょう。いまでは私は新しい機種を手に入れたら、ソフトを入れる前に一度HDDを初期化してOSのインストールからやり直す事にしています。)今までスケジュール帳として使っていたNow up to DateはOS Xには対応していないので、使うならOS9で起動しないといけません。でもNow up to Dateは何年もアップグレードしていないのでこの後OS Xに対応する版を出すとも思えないので、そろそろ見切らないといけないのでしょう。EntourageかiCalの使いやすい方を使おうと思っています。


3.26

 今日はうれしい事が2つありました。1つはもちろん神々の黄昏の本番1回目が無事終わった事、もう1つはその前に行った楽器屋さんでなんとJ.B.GuadagniniとA.Stradivariusのロングパターンを弾かせていただいた事です。最初にガダニーニの方を弾きました。それからStradを弾いたらやはり格が1つか2つ違うという感じでした。音量的にはガダニーニの方があるようですが、音の浸透力はやはりStradの方が数倍上という感じでした。こんな格上の楽器を弾ける機会というのはめったに得られないですから、今日は本当うれしくなってしまいました。この時の手ごたえをよく覚えて自分の楽器からできるだけ良い音を弾き出せるようにしないといけません。実はこの時に弾かせていただいた弓が一番印象が強かったのです。私の持っているのと同じD.Peccatteですが、手に持った時の馴染み方がはるかに良いのです。この弓は頭が飛んでしまっているのです。ですが素晴らしいバランスと音を持っている名弓です。

 こんな貴重な経験をした後、新国立劇場に行って神々の黄昏の第1回目を弾いてきました。

 第2幕が始まる前のピットの私の位置からの様子です。ピットの縁にはたくさんのお客様がいらっしゃってピットの中をのぞいていらっしゃいます。右の写真は休憩時間のピットの様子です。(指揮台には主であるメルクルさんはいらっしゃいません。)実は今日つくづく感じたのですが、こういう時の写真を撮るならもっと小さい携帯用に特化したデジカメを使って、手軽に撮れる環境を作っておかないといけません。カーテンコールの時の様子をピットから撮るのだったらCybershotよりもっと小さいカメラを使わないと思うようには撮れません。近いうちに新しい武器を調達して皆さまに面白い写真をご紹介しいます。
 今日印象的だったのは本番中にメルクルさんがとてもうれしそうな顔をして振っていらした事です。内部的には色々問題はあるのですが、演奏としてはなかなかの出来だったと思います。

 今日は終わったのが10時過ぎなのに首都高が大渋滞で、結局家に戻るのに1時間かかってしまいました。もくろみでは30分で帰れると思っていたのにです。
 今日終演後楽屋に戻ったら、皆口々に次の本番16時間前といっていました。今日の本番が22:00に終わり明日の本番が14:00に始まりますから、 次の本番16時間前という事になるわけです。今日は都心のホテルに泊まって明日に備えるという人もいます。(このホテル代など団が払ってくれるわけもないので当然自腹です。皆さんが想像されるより弾く者は自分の環境を良くするために頑張っているのです。)今年は今日明日が一番スケジュール的にきついです。31日1日も連続ですが、どちらも16:00開演なのでかなり楽なのです。

 家に戻って軽く食べてひとりごとを書いていたら、もう1時20分になっています。困ったものですね。


3.25

 今日のレッスンの前にレッスン室を使えるようにしないといけないので、昨日始めた片づけの続きをしました。そうしたらレッスン室のクローゼットの中から次のようなものが見つかりました。

 これを見てこれが何かが分かる方は相当年季の入ったユーザーです。これは今から6〜7年位前に出たSyQuestのRemovable Hard Diskです。(ディスクの1つには漢字トーク7.5.3のインストーラーが入っていました。)これは1枚270MBのもので当時MOより速いので私は愛用していました。しかしSCSIが過去のものとなった今、捨てようかどうしようか悩んだままクローゼットの奥に入れてあったのです。でも今日SCSIのカードを載せてある古いPowerMacG4/400MHzにつないでみたら、全部のディスクが読めました。(ディスクは12枚ありましたが、読み出しの怪しい1枚を除いてほとんどがちゃんと読めています。こんな古い時代のものでこれだけ精度があるのは大したものです。私はその昔買ったMOのドライブもあり、ディスクは30枚以上あります。こちらは今はFireWireのものなので現役です。といってもほとんど使っていません。)それでそのデータを取り出して、いよいよこのリムーバブルと縁を切る事にしました。今になってみると一時期入れ込んで買ったものはすべて過去のものになってしまいました。(今ならこれだけの量ならDVD1枚にゆうに入ってしまいます。)

 夜になってやっと落ち着いて練習できました。今日は快調に練習が進み、気分はとても良いです。この調子が長続きする事を祈るのみです。明日はいよいよ神々の黄昏の本番第1回目です。明日は16:00〜22:00、そしてあさっては14:00〜20:00というわけで、明日は家に帰っても落ち着く前にまた家を出る感じです。


3.24

 今日こそはと思っていたのに、あまりの忙しさに何もできないうちに夜になり日付変更線も通りすぎてしまいました。
 今まで便利に使ってきたPalmのm515ですが、今のところはOS9で起動すれば使えています。でもPalm Desktopを4.0にするとナウのコンジットが動かないのです。iCalとのHotSyncをやってみたのですが、こちらもあまり上手い具合に動きません。OS9で起動できなくなるかPalmが動かなくなったらゼロから新しい環境を作らないといけないようです。色々やっているうちにアドレス帳の重複がたくさんでき、手動で直したのですが完璧には直りません。

 今日は諦めて寝る事にします。


3.23

 今日は神々の黄昏のゲネプロ2日目でした。(今日は公開のゲネプロで、客席には関係者がたくさんいらっしゃっていました。)楽屋へのアナウンスではFinal Dress Rehearsalという言い方をしていました。歌い手さんたちは本番のドレスを着て本番通りに進行しています。私たちオーケストラは平服で弾いています。本番は黒服銀タイという衣装で登場します。今日おとといのゲネプロを弾いての感想は、確かにとても長い曲ではあるのですが、全曲を通して弾く事によって気持ちの持って行き方が呑み込めて、この大作を楽しみながら弾けるようになってきました。いよいよ26日27日と本番が始まります。今回はこの2日が連続なのが大変です。今回第2のノルンの役で全日登場される小山由美さんは芸大時代からの知り合いです。ゆっくりお話しする機会もないのですが、このように活躍されているのを見るととてもうれしいです。ラインの黄金、ワルキューレ、ジークフリート、神々の黄昏という4部作のニーベルンクの指環(トーキョー・リング)もとうとう今年で完結します。日本の音楽会にとって大きな収穫であったと思いますが、同時に後半を弾く機会を得た私たちN響にとっても得難い大収穫でした。

 実は今朝サンバレーからNATIONALの2つのタイプの6BM8が届きました。早く聴いてみたいと気持ちだけは焦るのですが、残念ながら今日は聴けませんでした。リビングのメインのアンプSV-501 SEの300Bの前段の6BM8をいろいろ替えてみたいのですが、落ち着いて聴かないといけないので明日への宿題になってしまいました。

 明日あさってと休みですが、自分の練習ともうすぐ始まるリフォームのために片付けをしないといけないので大変です。ステレオも自分の練習も気持ちに余裕が持てる状態でないと空回りしてしまうので、今日は早く寝た方が良いという結論です。(といって早く寝た事なんかないという事実も厳然としてあるのですが.......?)


3.22

 今日は放送記念式典でした。NHKの記念式典の最後にN響が出演するのです。今回は篠崎さんが舞台の中央に立ってヴァイオリンを弾きながら指揮をするといういわゆる弾き振りで、シュトラウスの曲を4曲弾きました。(今日は私もいろいろの事で忙しく、篠崎さんの雄姿を撮る暇がありませんでした。残念!!)総勢60人の大所帯を指揮振りするというのは限界に近いのですが、ウィーンで長い事過ごされた篠崎さんですから見事に全体をまとめられていました。皇帝円舞曲、トリッチ・トラッチ・ポルカ、美しき青きドナウ、ラデツキー行進曲の4曲でした。こういう式典向きの楽しい演奏だったと思います。

 朝からとても寒い一日で、久し振りに厚手のコートを着ました。このところ新国は地下の駐車場から直接楽屋に入るのでジャケットの下に1枚セーターを羽織っていれば良かったのですが、今日は駐車場からホールまでしばらく外を歩くのでコートが必要でした。今日は私は7時半過ぎに家を出て9時少し前にホールに着きました。それから5食(放送センターの5階の食堂の事)で朝食を食べて10時からの練習に備えました。今年は式典が予定通りに進行し、11時45分位に演奏が始まり30分弱で演奏は終わりました。
 その後慌ててお昼を食べて家に帰り、少し昼寝をしてからリングのためにできなかったレッスンをまとめてやりました。今日の式典とレッスンのために妙に気疲れした一日でした。などと言っているうちに今日も終わってしまいました。自分の練習がした〜〜い!今日は雪になるかも知れないという予報がありましたが、24:00現在雪にはなっていません。


3.21

 今日は神々の黄昏のゲネプロでした。初めて第1幕から第3幕まで通して弾きました。14:00〜20:00という6時間にわたる大作です。今日はブリュンヒルデが特にすごく感じました。今日全曲を通して弾いた感じは、確かに長い曲ではあるのですが最後まで飽きずに弾き切れました。長いだけの曲ではないという事です。オケの音も日を追うに従って馴染んできています。去年のジークフリートの時は前にこういう長い曲を弾いた経験がなかったのでとにかく長いという事に気が行ったのですが、今回は去年の経験が活きてペースを作る事が上手くできました。
 ただこれだけの曲になると、誰しもどこかで切れてしまう瞬間があるものです。この切れるという症状が伝染病のように広がる事がいちばん怖いのです。通しの練習というのはそういう危険のある場所を身をもって知るために必要なものです。あさってまたゲネプロがあります。キャストが違うと微妙にテンポも違うので、持っていき方も微妙に違います。

 オペラの練習が始まってから家に帰っても音楽を聴くような気にならず、家のステレオはこのところ沈黙しています。レッスンもこのところやっていません。明日は放送記念日の式典があり、私はそれに参加する事になっています。そしてあさってはBキャストの方のゲネプロがあります。


3.20

 このところのリングの練習のハードスケジュールに加えてPowerbookの調整があり、連日睡眠不足が続いています。昨日もいろいろやっているうちに3時になってしまいました。
 Powerbookはソフトもほとんどインストールし、あとはディスクのイメージを作ろうと思ったらHDDの容量不足で門前払いを食らってしまいました。少なくとも120GBのHDDを買ってこないといけないようです。できるだけ早くインストールしたてのディスクのイメージを保存したいのです。今日はほとんどPowerbookの調整に費やしてしまいました。

 本来今日はハウプトプローベが予定されていたのですが、メルクルさんは今日の練習は必要ないであろうという事で今日はお休みになりました。


3.19

 実はおとといひとりごとをアップロードしてからいろいろな事があっててんてこ舞いしました。おとといのひとりごとは古いPowerbookG3からアップロードしたのですが、その後戻ってきたPowerbookG4にPantherをインストールしたらなんとキーの配列がおかしくなっていました。@を打とうとしても[が入ってしまうのです。結局おとといは何もできない上にPowerbookのHDDには何も入っていない状態になってしまったのです。昨日朝から銀座のApple Storeに行って症状を話したら、ブートロムの問題だとの事でアッという間にそれは解決しました。
 昨日は家を出る時にOSやアプリケーションのCD-ROMを全部持っていったので、練習の合間にOSからよく使うアプリケーションをどんどんインストールしました。休憩時間は30分とか1時間なので、インストールするのには最適な時間配分です。インターネット関連のソフトもちゃんとインストールできこれで使えるぞと思ったのもつかの間、ホームページ作成ソフトDreamweaverの認証でトラブルが起き、結局それが解決したのが今朝だったので昨日はひとりごとは更新できませんでした。

 オペラの方の練習は順調です。ピットの中からだとステージの上は部分的にしか見られません。
 今回の神々の黄昏は私たちセカンドにとっては第1幕は何とかなるのですが、第2幕と第3幕はテンポで弾くと手も足も出ないようなところが何ヶ所かあります。 去年のジークフリートの方が様になりやすく、今年はいかんともし難いというのが偽らざる印象です。1幕はともかくとして2幕3幕などは確かに長いのですが、終わりまで飽きずに行ってしまいます。これだけの超大作でつまらなかったらとっくの昔に忘れ去られているはずです。この長さと粘っこさこそがヨーロッパ人の感覚の根幹をなすものなのでしょう。これを実際に自分で弾いてみる事は確かに大変ではあるのですがクラシック音楽の1つの根源を知るためにもとても大切な事だと思います。
 去年もそうだったのですが今回のオケにとっての最大の問題はピットの中で金管が2つに別れている事でしょう。金管が細かい音形で進行していく時など、お互いに聞き取りにくいのでずれてしまう事があります。横に長いピットなのでこの配置になる事は仕方ないのですが、何とかしないといけません。ゲネプロがあと2回あるのでその中で自然に収束していくとは思いますが.........
 通して練習してある場所がうまく行かなかった時そこだけ取り出してもう1度練習するのですが、 その場所1ヶ所だけなら弾けるのです。でも前から通して弾くとうまくつながらないのです。といってその度に初めからやっていたのでは練習になりません。またどの幕も最低でも大体1時間半かかりますが、これだけ長いとうまく集中できる時とできない時の差が激しくなるのです。今日の練習でも第2幕の最初の4/4と12/8の入り交じった複雑なシンコペーションの連続のところで、一瞬「あれっ?」と思ったらそれからしばらく迷走してしまいました。こういう事は弾く側にはとてもショックです。
 というように弾く側1人1人にとっては毎回毎回心にグサッと来るような事がいくつも起こるのですが、それに1つずつ影響されていては最後までとても弾き切れません。良い意味で具合の悪い事は忘れてしまわないといけません。といって何でも忘れているのでは上手くなれませんし......
 それにしても毎日練習が終わって家に着くと、最初はそれほどでもないのですが(練習のあと車を運転しているので、家に着くまで興奮した状態が続いているからです。)、一杯呑むと疲れている事を痛切に感じます。これからは全曲を通しての練習になるので、時間的には今までよりさらに長くなります。大雑把に言って第1幕が2時間、第2第3幕が1時間半、休憩が45分ずつ2回ですから、6時間半かかるという計算になります。14:00開演だと20:30くらい、16:00なら22:30という事になります。去年もジークフリートのあとに幻想を弾いたら、いつもはとても長く感じる3楽章がアッという間に終わってしまいました。今年は去年より30分ほど長いそうですから......なんとも言えません。

 私は新国での練習になってから、毎日午前中に行くところがあり(16日は渋谷の東急で買い物、17日18日はApple Store in GINZAに、今日も実は渋谷に行こうと思っていたのですが渋滞のために諦めました。)昼過ぎに新国について食堂でお昼を食べて練習に備えていました。この食堂はとても安くてとても重宝しています。(ここは一般の方は入れないところで、出演者しか入れません。)練習の間に1時間の休憩が入る時があるのですが、その時は近くの喫茶店でホットドッグとデイリースペシャルのコーヒーで軽く腹を満たしています。家に帰って軽めに食事をしているので下手をすると1日4食に近い量食べてしまいます。その上ピットはほこりっぽくて、今月はあまり健康的な生活が送れていません。
 この後はあさってゲネプロ第1回目です。


3.17

 今日は前に修理に出したPowerbookがApple Storeイン銀座に戻ってくる日なので、早めに寄って行きました。キーボードのカバーが今日本にはないという電話が2日前にかかってきて、とにかく使えるようにしたいのでカバーは後日交換してもらうということで今日引き取ることになっていました。でも行ってみたらカバーが見つかったのでそれも新品に交換になっていて、とてもうれしい誤算でした。

 それから新国に行き、神々の黄昏の練習2日目をしました。今日は第2幕第3幕を練習しました。メルクルさんは第1幕第3幕にとても時間をかけていて、弾いている私たちから言うと第2幕がいささか心配です。(明日も第3幕第1幕をやります。)去年ジークフリートをやっているため今年はまとまりがとても速いです。あと2日舞台稽古をやり、そのあとHP、GPがあります。

 今日はこれから戻ってきたPowerbookのOSを入れ替えないといけません。一体どれくらい時間がかかることか......?


3.16

 今日からいよいよ新国立劇場での練習です。私は午前中に渋谷で用事を済ませてから初台に行きました。去年のジークフリートの時を思い出して、とても懐かしい思いをしました。

 私たちが弾いている所からはステージはほとんど見えずステージ上で何が進行しているのかはまるで分からないのです。私の所からだと立って後ろを向かないとステージは見えません。更に言うと私の場所で立ってもステージの前1/3くらいしか見えないのです。つまりピットにいる我々からは客席側に寄っているファーストとヴィオラの人しかステージ上は見えないのです。
 今日は第1幕と第3幕の1部を練習しました。ソロの人達は最初の練習から快調に飛ばしているように聞こえました。舞台稽古は4日間、その後ハウプト・プローベ(Haupt Probe)、ゲネラル・プローベ(General Probe)があってその後本番になります。

 実は先ほどデジカメをPowerbookに繋いだのですが、カメラのメモリーカードのアイコンがマウントしなかったのです。何回も繰り返しやって行くうちにやっとマウントしてくれて、なんとか今日の写真を読み込むことが出来ホッとしました。明日は早めに銀座のアップルストアに行って修理に出しているPowerbookを引き取り行くつもりです。


3.15

 今日はN響はお休みでした。午前中に近くの歯医者さんに行き、懸案の治療をしてもらいました。午後からレッスンと自分の練習をしたのですが、おとといの弾き較べのお陰で力のバランスについて新しい発見をしました。更に驚いたことにその後CDを聴くと今まで聞こえなかったものが聞こえてきました。冷静に音を聴いているつもりでも、こんなちょっとした事で聞こえ方まで違ってくるのです。こういうことをちゃんと正面から受け取ると、自分の視野が広がる感じで得るところが多いです。
 これから4月の初めまで連日オペラで練習の時は14:00〜21:00を拘束されます。本番は14:00からと16:00からの2パターンがあり、16:00からだと終わりはほぼ23:00ということになります。このスケジュールの中で5月のコンサートの練習をするのは辛いものがありますが、頑張らなければ.....(行く前に練習しなければいけないわけです。)幕の間には舞台の転換をやらないといけないので、45分の休憩になります。2回の休憩で1時間半かかるわけですから、ヘタをすると短い演奏会と同じくらい休憩があることになります。
 明日からはいよいよ新国立劇場のピットで「神々の黄昏」の舞台稽古で、いよいよ佳境に(というよりは体力気力勝負の長丁場に)入っていきます。まず明日から4連戦です。


3.14

 昨日は結局夜更かししてしまい、今朝は8時半過ぎにやっと起きました。お昼を食べてからアンプ2台とスピーカー2台のスウィッチャーをセットして聴いてみました。アンプはSV-91BとSV-501SE、スピーカーはStirlingとRogersです。ところが意外なことにこれらの違いより共通点の方がクローズアップされるという皮肉な結果が出ました。どの組み合わせでも基本的キャラクターは殆ど同じです。強いて言うと501とRogersが滑らかさに特徴があり、91BとStirlingは骨太な感じに特徴があります。組み合わせによって違いが出ないのは私の音の好みのせいか部屋のせいかはわかりませんが、スピーカーについてはイギリス製の特徴の方がクローズアップされています。私は楽器についても基本的にサラッと音が出るものより、発音に気を遣いながら芯まで音を出すということを要求する楽器の方が好きなのです。そういう私ですからある意味気難しい91Bなどから良い音を弾き出してやろうという気になってしまうのです。501が簡単に音が出るという意味ではありませんが、ある意味じゃじゃ馬な91Bに魅かれるものを感じるのです。
 これを読んで大橋さんが「なるほどね!」といって微笑まれている姿が想像されます。というのは昨日ショールームで2人で同じヴァイオリンを弾いた時と同じ事がここにも現れているからです。私にとってはメインのアンプは91B、メインのスピーカーはStirling、そしてSV501SEとRogersは有力な控え選手です。つまりこれら控え選手は絶対に手放したりはしませんが、メインではありません。でもこれらは時々私自身が持っていない要素を思いもかけない時に教授してくれるのです。つまり自分の個性とはちょっと違うのですが、とても有能なアドバイザーなのです。(一緒に行った横山さんだったら多分これと正反対の結論を出すと思います。)
 楽器が演奏家の先生であるのと同じ意味で、私にとってはステレオは我が身を振り返るための鏡の役をしてくれるのです。


3.13

 今朝6時過ぎに目が覚めてあわてて昨日のひとりごとをアップしたら、起床時間になってしまいました。旅行の時のいつものパターンで朝風呂に入り朝食を食べてから荷物を整理してまた1階に降りていったら、サンバレーの大橋さんと横山さんが食堂でお話をしていました。

 サンバレーのショールームに伺いました。

 車に乗せていったRogersのLS5/9をSV-91B、初代のSV-501と501SEの3台で聴いてみました。(このLS5/9は去年の6月に退職されたサトー無線のKさんに紹介していただきました。今ではこれを手に入れることは至難の業だと思います。)持って行ったオイストラフとミルシュタインとフーベルマンのCD、理恵子の先生エヴァ先生のショパンのソナタ集、N響のデュトワ先生とアシュケナージ先生のCDを聴いてみました。ネットをとったLS5/9の音は姿はともかくとても素晴らしいものです。2時間ばかり色々聴き較べをしたあと、横山さんの楽器を2人で弾いて大橋さんに2人の持ち味の違いを聴いていただきました。私にとっては自分の楽器でないので面食らうことばかりでしたが、少なくとも同じ楽器でも人が違うとこんなにも音が違うのだということは分かっていただけたと思います。楽器の違いより弾き手の違いの方が影響が大きいということです。(私はG線等とても太めの[16の3/4]それもリジッドという堅巻の弦を使っているので、タイミングの取り方が横山さんとはまるで違うのです。ですから出て来る音もかなり違ってくるのです。ですからもし私の楽器を2人が弾いたら、横山さんは弾きにくくて仕方なかっただろうと思います。)
 大橋さんにはメインアンプ2つとスピーカー2組を切り替えられるセレクターをいただきました。明日レッスンの合間にこれを使って、SV-501SEとSV-91B、スターリングとLS5/9を聴き較べてみようと思っています。きっとしばらくはこれに嵌まってしまうと思います。

 こうやって楽しい一時を過ごした後、私たちは豊田のコンサートホールに向けて出発しました。今日の会場はとてもよく響き、昨日の会場とは全然違うキャラクターのホールです。スペースはゆったり取っているのに収容人員は1000人ちょっとという、とても贅沢なホールです。大橋さんには今日の演奏会を聴いていただきました。今回はとても楽しいプロですから、お客様には充分楽しんでいただけたと思います。私は曲降りなのですがアランフェス協奏曲のソリスト木村大さんはまだ若いのに余裕充分の大家の片鱗を見せていました。

 終演後のんびり帰ったので家に着いたのは11時でした。実は会場の駐車場で車を出そうとしたら大橋さんに声をかけられ、ビックリしました。(大橋さん、昨日今日ととても楽しい一時をありがとうございました。またN響が名古屋に行く時は是非聴きにいらしてください。)


3.12

 今日は朝からとても忙しくてとても大変でした。朝かかりつけのお医者さんに行っていつもの高血圧の薬をもらい、家に戻ってからあわてて旅支度を作り(20分ほどで用意できます。)スリッパを刺激しないようにそーっと家を出ました。
 今日は私が豊橋に出かけるのと引き換えに栄子先生が日本に戻ってきます。私が内科から戻ってきた時にちょうど電話が鳴っていたのですが、電話を取ろうとしたら切れてしまいました。てっきり今日戻ってくる栄子先生がかけてきたのだと思ってあわてて携帯にかけたのですが、栄子先生ではなかったようです。首都高を上ってちょうど箱崎を過ぎるころ試しに家にかけたら栄子先生が今戻ってきたところだと言って電話に出てくれました。

 4時間ちょっとで会場である豊橋の勤労福祉会館に着きました。ここは改装して名前もアイプラザ豊橋となっていました。重めの響きの会場で、会場練習の時は「えっ?」という感じだったのですが、本番になったらなかなかの響きになっていました。(明日の会場はとてもよく響く会場だという話で、対照的だそうです。)N響はこういう会場の違いへの対応もとても速いです。18:45開演という珍しい演奏会でした。(私の入団当時の定期公演と同じです。)
 尾高さんのテンポは個人的にはホンのちょい遅めで、一番弾くのに気を遣うテンポです。(特に最後のイタリアなど普段はもっと勢いで弾かされる感じのテンポで振られることが多いです。)

 終演後同僚Yさんと一緒に刈谷まで行きサンバレーの大橋さんと一緒に呑みました。楽しい時間を過ごし、気がついたら1時半をまわっていました。部屋に戻ってメールを読むまでは覚えていたのですが、気がついたらもう外は明るくなっていました。今は13日の朝7:00です。

 今日は午前中にサンバレーのショールームに伺ってから、公演地豊田に向かいます。


3.11

 今日は家に帰ってきてから家中の掃除と旅行の準備をしていたら午前2時になってしまいました。明日は豊橋まで運転しないといけないので、今日は無事であることをお知らせして寝ることにします。

 明日は私と入れ違いに栄子先生が戻ってきます。


3.10

 このところPowerbookのファンクションキーの動作がおかしかったので、昨日の夜にOSをアップグレードしてみたのですが症状は治りませんでした。別のアカウントでログインするとファンクションキーがちゃんと動作するので、これはハード的な問題ではないということです。この問題の解決法を聞くために練習のあとApple Store GINZAに行こうと思っていました。ところが練習所についてPowerbookを開けようとしたら、ディスプレーのヒンジが割れてしまいました。おかげでどうしても修理をしなければいけなくなり、今回アランフェス協奏曲が降り番なのを幸い早々に銀座に行きました。電源の差し込み口も調子が悪いのでそれも修理してもらうことになりました。そのおかげで今日からPowerbookを預けたので、来週の火曜日くらいに戻ってきます。それで12日の豊橋への旅行の時は今これを書いている栄子先生のiBookを持っていけないので、12日だけはひとりごとはお休みします。それ以外の日はiBookからアップロードします。
 私はAPP(Applecare Protection Plan)に入っているので、今回の修理はただで出来るので充分元は取った勘定になります。
 結局前のPowerbookG3に今のデータを移して使うことにしました。それなら12日もアップロードできます。(メールのデータも連続しています。)

 今日はこの前ワルシャワで栄子先生と理恵子がお会いした尾高さんの指揮でした。練習の始まる前に指揮者控室にお邪魔して、色々お話をしました。(理恵子のCDも差し上げました。)ワルシャワの演奏会では尾高さんはパヌフニクの曲を最初に指揮されたのですが、尾高さんのお父様とパヌフニクさんは一緒に作曲を勉強した仲だそうです。それから色々の経緯があり今回パヌフニクの曲を弾く事になったとのことでした。ワルシャワでの滞在はとても楽しく気持ちが良かったとのことでした。
 今日は「ロメオとジュリエット」、 「イタリア」、アランフェス協奏曲という順番で練習しました。尾高さんは細かく表情の注文を出されていました。


3.09

 今日で細かい練習は終わりました。今日は第2幕第3幕を練習しましたが、練習はとても順調に進んでいると言えます。今朝メールを書いていてファンクションキーが利かなくなってしまいました。OS9で起動するとちゃんとファンクションキーは利くのですが.......今日の様子をアップロードしたらOSを10.3(Panther)に直そうと思っています。これは本気でやるととても時間がかかるのですが、一応使える状態にするまでやって寝る事にします。

 今回のリング(ニーベルンクの指環)は4部作「ラインの黄金」「ワルキューレ」「ジークフリート」「神々の黄昏」からなっています。ジークフリートと神々の黄昏は規模も大きい上に弾く事自体がとても難しく、私達にとってもとても良い経験になります。ライトモティーフ(示導動機)が色々なところに出てきますが、モティーフ自体はどの曲でも同じなのでジークフリートの経験が活きると言うわけです。第3幕の英雄の死の動機はよく神々の黄昏の抜粋では演奏しますが、全曲版で演奏したのは今回が初めてです。この動機が終わると譜面であと10ページ位になります。
 ジークフリートに較べると更に内向で、発散しきれない感じです。(もちろん内容的に発散するはずはないのですが.....)メルクルさんも今回は前回以上に練習の進行が気に入っているようで、とてもニコニコされています。私達は弾いていると思うように弾けないので、単純に喜べません。でも全体としては順調に進んでいます。

 明日からはオーチャード定期豊橋豊田の演奏旅行の練習です。この前栄子先生と理恵子がワルシャワでお会いした尾高さんの指揮で、チャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」、ロドリーゴのアランフェス協奏曲、メンデルスゾーンのイタリアというプロです。
 12日(栄子先生の帰国の日)に豊橋の演奏会のあと刈谷にYさんと行き、豊田の演奏会の前にサンバレーの試聴室で一時を過ごす予定になっています。私は3度目ですが、Yさんは初めて行くようです。RogersのLS5/9をまた持って行こうと思っています。今月のきついスケジュールの中でこの試聴室訪問が唯一の楽しみです。


3.08

 ポーランドにいる栄子先生からまたまたひとりごとがアップロードされています。ご覧下さい。明日一日ゆっくりしてあさってはビドゴシチ(理恵子の在籍する音楽院のある街)に行き、しあさってはまたオペラという夢のような生活を送っているようです。いいなぁ〜〜〜
 そういえば私もオペラをやっているのだった。それも超大作を。見るのではなく弾いているのだけが違うのですが。

 今日明日とNHKの509スタジオでの歌合わせです。

 メルクルさんは私のホームページの事をとても良い事だと言って下さいました。一緒に写真を撮りたかったのですが、機会がありませんでした。今日は第3幕第1幕を練習しました。明日は第2幕第3幕を練習します。今回の神々の黄昏は去年に較べるとまとまるのがはるかに速いです。一番大切な響きが去年の経験から分かるからでしょう。細かい音形を弾くだけではなく、全体を一つの響きにまとめる事がこういう曲の場合一番大切な事です。
 ワグナーのような音楽は日本人の感覚には基本的に合わないジャンルの音楽です。聴くのはともかくこれを弾くのは日本人の体力と気力ではなかなか大変なものです。たとえば弾いていてもずーっと集中を続けるのはとても難しいのです。それに1回間違えるとそれを取り戻すのにしばらくかかってしまいます。気持ちの持ち方の点で間違いから復帰するのが難しいのです。ワグナーの曲はどれも指遣いを決めるのもとても難しいのです。人によってはポジションを変えて弾く方が良くても、他の人は移弦して弾く方が楽に感じるというのも日常茶飯事です。自分に合う指遣いを考え自分なりのポイントを掴むまでは、対症療法で過ごしている感じです。
 結局体力と気力の勝負であるリング公演です。時間1つとっても1回の公演で普通の演奏会3回分くらいの時間がかかります。私達だけでなくお客様にとっても体力と気力勝負の公演です。
 でも不思議と弾いているとアッという間に時間が過ぎています。去年も初めは長く感じて仕方なかったのですが、本番が始まる頃からはそういう感じはなくなって行きました。去年はこの段階ではまだ手探りだったのですが、今年はかなりまとまってきています。それだけ今年の出来が良いのではないかと予想させられます。


3.07

 いよいよ歌合わせが始まりました。今日は練習所で13:00から第1幕第2幕を練習しました。さすがに第1幕は長くてほぼ3コマ第1幕に費やしました。去年のジークフリートの経験のおかげで、今回の神々の黄昏は順調に進んでいます。さすがにワグナー歌いという人たちは声量がものすごくて、オーケストラの音量に全然ひけをとらないです。今の時点でもかなり良くまとまっていて、メルクルさんもとても喜んでいらっしゃいます。第2幕など速い上に弾き難い音形のオンパレードなのですが、去年ほど抵抗は感じません。明日から2日間はNHKの509スタジオで歌合わせです。新国のピットと同じ並びで練習するようです。(練習所にはそれだけのスペースがないのですが、509スタジオは充分に広いので新国と同じ並びが出来るのです。)
 去年と較べてみて今年は更に余裕が感じられ、リングの最後を飾るにふさわしい出来になるのではないかという予感がします。

 一人暮らしも慣れてきて自分の時間が作れない以外は全て順調に進んでいます。それにしても家事は量が多く、終わったらあれもやろうといくら計画していても実際には出来ないままに終わってしまいます。片付けと掃除がいつ出来るかそれが最大の問題です。


3.06

 今日は1日休みでしたが、午前中には買い物をしたあとパンジーの花殻摘みをしました。(このところ思いもかけず雨や雪が降ったので、ホースで水をやらなくても良かったのでホッとしている私でした。)午後からはレッスンがまとめてありました。それから買ってきた材料を使って夕食を作り、今やっと一息ついたところです。そこへ理恵子から電話があり面白い話を聞きました。
 来週の水曜日からのオーチャード〜豊橋〜豊田のシリーズの指揮者尾高さんがポーランドにいらっしゃり、昨日はワルシャワ・フィルハーモニックの演奏会でパヌフニクの曲のあと、ラフマニノフのパガニーニ・バリエーションと交響曲第2番を振られたとの事でした。この演奏会のあと楽屋で理恵子と栄子先生は尾高さんと話をしたそうですが、尾高さんはとても驚いていらっしゃったそうで、私としても今度練習の時(10日)にお話をするのがとても楽しみです。(今まで練習の時にお話したり演奏旅行の旅先で朝食を一緒にした事はありましたが、自分の子供とこのようなご縁があるとは夢にも思いませんでした。)

 このところメールは来るけど声は聞いていないので、栄子先生と理恵子は一体どうなっているのだろうと心配だったのです。でも理恵子から電話があり、その声を聞いてとても元気が良いのでホッとしました。もうすぐ栄子先生も帰ってきます。あと何日か夢の生活を心ゆくまで楽しんで帰ってきてくれる事を祈っています。今日はこの後自分の練習とステレオを聴いてユックリ寝ようと思っています。(なんとスリッパはもう私の布団の上で熟睡モードに入っています。)


3.05

 今日は第3幕のヴァイオリン・ヴィオラの難しいところの分奏から始まり、5日間かかって最後まで通しました。去年のジークフリートといい今回の神々の黄昏といい、メルクルさんの指揮は素晴らしいと思います。テンポの変わり目で分かりにくいところがあるのですが、歌が入り会場での練習が進めば自然と納まっていくでしょう。
 明日は休みですがあさってから練習所とNHKで歌合わせの練習です。いよいよ練習も佳境に入ってきます。歌合わせが終わるとオーチャード定期に始まる3回の本番があります。豊橋豊田という演奏会があるので、サンバレーにYさんと一緒にお邪魔する事になっています。私は今まで2度お邪魔していますが、新しいショールームには初めてお邪魔しうかがいます。前回RogersのLS5/9を持っていったのですが、今回もまた持っていこうと思っています。

 今日は家に帰ってからお客さんがあり、そのあと家の用事をやっていたらもう日が変わってしまいました。なかなか自分の練習時間を作るのが大変です。


3.04

 今日も今までと同様の進行でした。第2幕から始まり第3幕の途中まで進みました。ヴァイオリンとヴィオラはとにかく弾く量が多くて大変なのですが、私のすぐ後ろのフルートなど譜面のページ数でも1/4位のようです。明日は第1第2ヴァイオリンとヴィオラの分奏が最初の30分あります。
 明日でカラオケの練習は終わります。その後は歌合わせの練習が3日あり、その後会場の新国での練習が続きます。歌合わせの練習の後は、オーチャード定期、豊橋、豊田の演奏旅行があります。

 このところ家にいると色々やらなくてはいけない事のオンパレードで、落ち着いて練習したりステレオを聴いたり出来ません。今日も家に帰ってから色々やったらアッという間に11時です。もう今日は早く寝ます。
 今朝はスリッパは2度起こしに来ました。寝る時に餌を入れておくのを忘れたのが悪かったのでしょう。寝ていたらなんと額を肉丘でとんと叩かれ、ニャーと耳元で鳴かれました。普段は栄子先生にはこれをするようですが、私にはほとんどする事はありません。でも今は私しかいないので、仕方なく私の額をノックしたようです。


3.03

 栄子先生はワルシャワでコンサートや観光で楽しんでいるようです。普段目の回るような忙しさの中での毎日ですから、たまには命の洗濯をしてリフレッシュしてきて欲しいです。私の方は栄子先生の大変さを再確認しています。
 理恵子の話によるとポーランドの家の中は日本より温かいそうですが、外に出る時は帽子を被ったりして完全防備をして出ないと大変な事になるそうです。2人がどんな格好をしているのか見てみたいものです。

 今日は昨日第1幕の練習の終わったところから練習が始まり、1日かけてやっと第2幕の途中まで行きました。第2幕になったら途端に弾くことが難しくなり、第1幕との落差に面食らう思いです。
 明日は第2幕と第3幕を練習する予定です。それにしてもN響はすごいところです。譜読みの段階でも素晴らしい音がしています。昨年は会場で弾いていて良い音が響いていることが分かりましたが、今年は去年以上に早い段階から良い音がしているので本番が更に楽しみです。

 私は練習に行く時はいつも朝6時半に起きるのですが、その1時間位前にスリッパが必ず起こしに来ます。餌が無くならないように寝る前にちゃんと入れておいても、必ず耳元で「起きて!(ニャー)」となくのです。今朝は5時半に起こしに来たのですが、そのあと私が出かける7時半頃までは寝ていたので起こさないように静かに出かけました。(もちろんスリッパのお食事はちゃんと用意しています。)スリッパはこの前買ってきたじゃれ猫というおもちゃがとても気に入っていて、人の顔を見ると遊んでと催促します。
 夜になって私が1階のレッスン室に入ると、スリッパが後からやって来て私に遊んでくれるように鳴きます。でも昼間に誰も相手にしてくれないせいか、いくら撫でてもやめるとまた近づいてきます。じゃれ猫で遊ぶのもしばらくするとまた催促しに来ます。練習していても机に載って手を伸ばしてきます。さすがにここまでされると知らん顔も出来ません。


3.02

 今日は午前中は弦分、午後からTuttiで練習しました。午後の練習は最初からやったのですが、2コマかけて16ページ進みました。といっても序奏と第1幕だけで35ページありますからまだ1幕の半分も終わっていない事になります。1幕が終わる所までで2時間かかるとメルクルさんは言われていました。(「1幕だけでどのマーラーの交響曲より長い。」と言われていました。)でも弾いていてどこをとってもきれいだし面白いです。ワグナーの曲はフラットがとても多い所がたくさんありまた調号がどんどん変わるので、一体今何調を弾いているのだろうという感じになる事が多いです。今週中はオーケストラだけの練習なので、全体の出来とかバランスとかは分かりません。ジークフリートを弾いてあるせいか今回の神々の黄昏は大変ではあるのですが、曲はすんなりと気持ちの中に入ってきます。弾く事については場所によってはどうやったら弾けるのという所があります。


3.01

 栄子先生のワルシャワからのひとりごとがアップされました。とても楽しそうです。

 今日から神々の黄昏の練習が始まりました。今日は午前中に金管、午後から木管、午後3時から弦の分奏でした。全て正味2時間の練習でしたが、弦は全体の1/4も終わりませんでした。それも飛ばしながらやっているので、1/5やったかなという位です。といってもジークフリートに出てきたテーマが多いので、去年の経験が役に立ちます。明日は午前中が弦分、午後からTuttiで第1幕を練習します。
 まだしばらくは譜読みの段階なので今回の神々の黄昏がどのような感じなるのかは分かりませんが、今日の最初の練習でも場所によってはとても良い音が出ていて、「これは行けるぞ!」という感じでした。昨年のジークフリートがとても良い経験になっています。早く新国に行って歌手付きで練習してみたいですが、その前にとにかくちゃんとオケ自体の絡みが分からないといけませんから今週一杯カラオケの練習です。

 今朝は近くの歯医者さんに行きましたが、その頃はみぞれが降っていました。温度も低いようだし今日は積もるのかなと思いましたが、夕方練習が終わった頃にはみぞれは上がっていました。
 今日帰りに食べるものを買いに行ったついでに、スリッパのために猫用のおもちゃを買ったのですが、スリッパはそれがとても気に入ったようでいつまでもそれで遊びたがっています。私が夕食を食べている時も、そのおもちゃを載せている所をじっと見て足をきちんとそろえてお座りして待っています。夕食後練習をしようと思ってもなかなか開放してくれません。このひとりごとをアップしたら、また少し遊んでやろうと思っています。


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