ひとりごと2003年4月分  


このページは私の日記のようなものです。私の感じること、周りで起こったことを書きます。


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栄子先生のピアノ教室プロフィールひとりごとも是非ご覧下さい。


4.30

 今日本に向けて飛んでいます。今朝9時にホテルを出て、ベルリンからフランクフルトに行き、フランクフルト13:40発のルフトハンザ710便に乗り換えました。今は機内食が出たあとの一時で、映画が放映されています。今回の旅行は時期的にイラク戦争とSARSが騒がれる時で、テロがどこかで起こるのではないかという不安を抱えての旅行でした。今回の旅行はスリカッパライなどの海外旅行には付き物の事故もなく、楽器の着くのが少し遅れただけで無事に終わった演奏旅行でした。ロシアではロシアの慣例に則って演奏時間が3時間弱というすごい事件もあったのですが、オペラで1公演6時間というのを経験しているせいもあって、楽員側も皆落ち着いていました。ドイツ国内でも結局は2時間半というペースでした。ただロシアの会場にはリフトがないので、楽器を全部階段を通して運び上げないといけないので裏方の方々はとても苦労されたようです。特にモスクワはステージが5階位の高さにあるので、死にそうだったそうです。
 今回の演奏旅行で私が強く感じるのは、ここ何年か毎年海外旅行をするようになって私たちも経験をたくさん積んだのだなということです。初めてデュトワ先生と一緒にヨーロッパに行った頃に較べると私たちの演奏も自信と落ち着きが出てきているようです。今回でデュトワ先生の海外演奏旅行も最後です。

 今は日本時間で5月1日の2:30です。本当は寝ていたいのですが、目が覚めてしまったので今これを書いています。あと5時間で成田に着き、時間的にはちょうど朝のラッシュなのですが東関道から京葉道路を通って家に帰ります。ゴールデンウィークの間なので、渋滞も幾分良いかなと思っているのですがどうでしょうか。


4.29

 今日はベルリンでの最後の公演でした。会場はPHILHARMONIEです。

 ベルリンに来ると会場はいつもここです。私はここに来るのは3回目だと思いますが、最初はまだ東西が分れている頃、次が東西を分ける壁が無くなってすぐ、そして今回です。

 この会場は舞台裏に食堂があって、とても安い値段で食べられます。私も本番前に腹一杯食べて3.5ユーロでした。(ハンバーグにサラダにパンを食べました。)専用ホールが羨ましく感じられました。

 

 本番が終わったあとホテルの近くのカイザー・ヴィルヘルミ教会の横を通ってヨーロッパセンターまで散歩をしました。といっても片道2〜3分ですが。

 最後の日ということもあって店の前のテラスで生ビールを2杯飲んで、ちょうど良い気持ちになってホテルに帰りました。明日は朝が早いです。今回の演奏旅行のレポートもこれで終わりです。次に書くのは日本に戻って家に帰ってからです。家には5月1日の午前中に帰ります。帰りの機内の様子はその時にご報告します。今回の演奏旅行は大きなトラブルもなく、無事終えることが出来ました。


4.28

 今日は最後の公演地ベルリンに向けての移動日です。今は朝7時半です。(日本時間は14時半)昨日はNさんのグループに合流させてもらって部屋で飲みました。昨日の会場は思ったほど音が響かず、音が聞き取りにくかったです。舞台袖にはマーラーが練習している写真とか、フルトヴェングラー、クナッパーツブッシュ、ワルターなどのポスターが貼ってあり中には私が生まれた年の物もありました。ここの楽屋はセクションごとに分かれているようで、チェロの部屋のロッカーはすごく大きいのに対して、隣の部屋はロッカーは小さく替わりにチェロの部屋にはない棚のようなものがありました。専用ホールがあると良いなとつくづく羨ましく思いました。

 ベルリンに着いて夕方その昔私が教えた子が最近ベルリンに来たということで、私に会いに来ました。特に海外で昔の生徒に会うのはとても懐かしくて、その昔その子が家に来ていたころのことを思い出します。この前ヨーロッパに来た時も前の生徒に会ったことを思い出しました。今日は新しいホテルに泊まっています。何と割り当たった部屋がExecutive Floorでその階のカードを持っていないとエレベーターのスイッチを押せないので、セキュリティが確保されていて安心できます。
 このホテルのインターネットは新しいホテルの割には遅くて31200位しか出ません。新しいホテルなのでブロードバンドを期待していたのですが、物の見事にあてが外れました。今こちらの21:30ですが、今日は早々に寝ます。


4.27

 今日はミュンヘンの演奏会です。ここ2日間のウィーンでのインターネットへの接続料は2600円くらいで決して安くはありませんが、ホテルの部屋からの接続を考えるとまあまあかなと思っています。AT&Tは世界中にアクセスポイントがあるし、接続も安定しているので助かります。(今まで接続中に切れたという経験は一度もありません。偶然かもしれませんが。)今はウィーンの空港のゲートの前のラウンジのようなところでこれを書いていますが、STARBUCKSの店からサービスのエスプレッソをもらいました。コーヒーを飲もうかなと思っているところだったのですごく得した気分です。移動して本番といういわゆるの「乗り打ち」は今回モスクワと今日の2回ですが、今日は本番だけになったのでモスクワの時に較べるとはるかに楽です。私たちの乗るチャーター便は12:00に出ます。(今は11:05です。)団側の手配によって和食のお弁当(日の丸弁当のようですが。)を渡されましたが、どこでこれを食べようか悩ましい限りです。(機内ではサンドウィッチが出るそうですし。)
 昨日は本番の前に時間があったので、ホテルのコーヒーハウスで夕食を済ませました。今が旬のホワイト・アスパラガスを茹でたものとリゾットを食べたのですが、アスパラガスはとても美味しかったです。最近はわざわざ日本から食べるものを持ってくる必要はほとんどないようになりました。今回も3食分用意してきたのですが、本当に必要だったのは1回あるかないかです。これからはこういう用意を止めようと思います。今日も夕食は本番前に済まそうと思っています。

 今日の会場はGasteig(ガスタイク)という名前の会場で、ホテルの隣にあります。

 この会場は私は弾いてみてあまりピンとこない響きですが、すごい歴史のあるホールです。いよいよ明日はベルリンです。細かくは明日ご報告します。


4.26

 今日はここウィーンでの演奏会です。昨日の夜ウィーナー・シュニッツェルを食べましたが、とても大きく食べ切れるのだろうかと心配になりましたが、さすがに本場のシュニッツェルは美味しくすぐに食べてしまいました。今朝食堂でも話題になったのですが、最近は食事が話にならないほどまずいということはほとんどなくなりました。今回もロシアの料理はなかなかの味で、以前のN響の演奏旅行で共産圏に行った時のロシア料理のまずさとは隔世の感があります。(もっとも今から20年前の話ですから、たしかに隔世の感はあって当然かもしれません。)

 ホテルのインターネット状況はロシアとそれほど変わりません。部屋からだとほぼ50000くらいの速度が出ます。ビジネスセンターはADSLを入れているからスピードが速いと自慢していますが何と40000くらいしか出ませんでした。(昨日のひとりごとはビジネスセンターからアップロードしましたが、速いという感覚は全然味わえませんでした。)部屋からの方が少し高いのですが、着替えなくてもインターネットにつなげられる便利さをとって今は部屋からやっています。旅行会社の事前情報ではインターネット接続は1分あたり4ユーロという法外なお金がかかるというものでしたが、実際は1分0.5ユーロぐらいのようです。といってもいささか高いとは思いますが。朝食後近くのスーパーに行って飲み水とビールを買ってきましたが日本円で200円くらいでした。
 今日は16:30から1時間のゲネプロがあります。アルゲリッチさんはやはり健康上の理由で合流できないそうです。(N響だけでなく、他のツアもキャンセルされたとのことです。)今日からはラルス・フォークトさんがベートーヴェンの1番を弾かれるので、ゲネプロで練習するのです。(今こちらは12:30です。日本時間は19:30。)

 

 今日の会場Konzerthausです。左の写真の上の部分を撮ったのが右の写真です。Konzerthausは最近中を改装したそうで、中はまるで変わっていました。

 この旅行は2001年でしたが、この年の8月は前半は私はクリーブランドにいて、後半はヨーロッパ旅行に行ったのですが、この次の月に同時多発テロが起こりました。今から考えるとよく何事もなく過ごせたなと思います。


4.25

 今日は一日移動日です。チャーター便の時間が空港に着いてから変更になり、結局ウィーンのホテルに着いたのはこちらの18:00位です。(日本時間は26日の1:00です。)

 

 左の写真はモスクワの空港の出発ラウンジで待たされているところです。右は飛行機が離陸しようとする頃にミゾレが降っているところです。昼間でも外気温はかなり低いです。でも今回折角持ってきた防寒具はほとんどまともに使いませんでした。特に栄子先生が出発の当日忙しい中をやりくりしてわざわざ買ってきてくれた長そでの下着は1回も着ませんでした。
 今回ロシアでN響のガイドをして下さった方達はとても親切でしたし、ホテルの朝食はどちらのホテルもとても美味しくそういう点はとても楽しい経験をしました。ですがインターネットについてはどちらのホテルでもとても不愉快な思いをしましたし、昨日はN響のステージ・マネージャーが演奏会を始めようとしたらホールの方から「要人が来る。」とかいう理由で演奏会の開始を20分も遅らせたりとプライベートではないところで接触した人達についてはあまり良い印象が残っていません。特に時間はほとんど守られません。また間際になって言うことが変わるということも日常茶飯事です。ステージ関係の方達は胃の痛くなる思いで毎日仕事をされています。

 今日で今回の旅行も中日です。明日はホテルから歩いてすぐのKONZERTHAUSで演奏会です。ここはいつもN響が演奏しているところです。次の日はミュンヘンで、1日おいて29日にベルリンで演奏会です。ロシアに行くということで必要のない物をたくさん持ってきてしまいました。


4.24

 昨日は本番が終わってからホテルのBeerstubeで4人で飲みました。楽しい時を過ごしたらあっという間に24:00を過ぎてしまい、部屋に帰ってからひとりごとを書いているうちに眠くなってしまい、頭も働かなくなってしまいました。昨日の演奏会の様子をほとんど書かないうちに終わってしまいましたが、1曲目の「ローマの謝肉祭」が終わった時の会場の反応は一言で言って「?」という感じでした。ところがプロが進むに従い会場の反応もホットになってきて、最後のアンコールの時などすごい盛り上がり方でした。私はセレモニアルとピアノ協奏曲は降り番なのですが、ピアノ協奏曲はアンコールに第3楽章をもう1回弾きました。
 ロシアではアルゲリッチさんよりプレトニョフさんの方が有名だそうで、協奏曲の時の会場の沸き方はすごかったです。今モスクワの空港から会場に行くバスの中でこれを書いていますが、今日はもう1つの幻想がメインのプロを演奏します。海外旅行というといつもプロが1曲余計という感じの長いプロなのですが、昨日は2時間45分という今までで一番長い演奏会でした。(まず開演が15分遅れ、ピアノ協奏曲のアンコール第3楽章5分、休憩時間が25分といつもより10分余計と計30分位が余計にかかっています。)アンコールの時も会場を見ていると、あまりの長さに拍手もそこそこに帰っていくお客さんの姿がかなり見受けられました。今日もほぼ同様の進行でしょう。

 モスクワ市内は交通事情がとても悪いらしく、ホテルに寄ってから会場に行くのではなく、人間は会場へバッゲージはホテルへということになっています。(この旅行の中では今日が一番大変です。ロシアではサンクト→モスクワを乗り打ちでやるのは危険でしょう。1日移動日を設けるべきです。)最近の海外旅行は最初の滞在地でまず1日自由日があり、それから練習日があり、それから本番が始まるという形です。ですから1回本番がすむと今回は半分近くが終わっているのです。デュトワ先生が海外旅行をされるようになってから、日本ではなく現地で練習するようになりました。これは我々から言うと時差ボケの解消にもなるので体調の管理には良い方法です。

 今日のN響のチャーター便です。飛行時間は1時間位でした。さすがにモスクワは首都だけあってサンクトに較べるとスケールが数段大きいです。その分治安ははるかに悪いようではあります。バスの中でスリ置き引きに対する注意とともに、パスポートを狙った犯罪に気をつけるように注意がありました。そこまで言われるとそんな治安の悪いところにどうしてわざわざ行くのだろう?........という疑問が沸き上がってきます。 今日の会場モスクワ音楽院のチャイコフスキー・ホールです。チャイコフスキー・コンクールの本選が行われるところです。会場の両翼には色々の作曲家のレリーフがあります。

 下手側の先頭にチャイコフスキー、次にベートーヴェン、ムソルグスキーの順に、上手側の先頭はグリンカ、バッハの順です。この建物は古いのですが、手入れが行き届いていてとても綺麗な状態で保たれています。これから今日のゲネプロが始まります。
 このホールのステージは5階位の高さに相当するところにあるのに、小さなエレベーターが1つしかないので、ステージ係の皆さんは階段を使って何百キロという楽器のケースを持ち上げたそうです。昨日のホールも同様だったのですが、ステージが2階だったので救われていたそうです。こういう裏方の皆さんの活躍のおかげでやっと時間通りに演奏会が行えるのです。ご苦労さまです!

 今部屋に戻り夕食を食べたところです。日本時間では25日の5:40です。ここモスクワの夜はとても治安が悪い上に一番恐いのが警官だとのことで、旅行者としてはホテルの部屋で日本から持ってきた和食で済ませるしかありません。(今のモスクワではパスポートの原本を持っていないといけないのですが、警官を装ってパスポートをだまし取る事件が頻発するそうです。更に警官が小遣い稼ぎに旅行者のパスポート不携帯をネタに罰金を取りそれをネコババするという事件が後を絶たないようです。こういう話を聞くととてもロシアという国を好きにはなれません。文化遺産とはまるでアンバランスのロシアの現状です。)サンクトではとてもおいしい料理を食べて充実した気分を味わえましたが、実際にはもっと生臭い事件が頻発する治安の悪い国という現実もあるようです。
 昨日も書いたように日本では2時間ほどですむプログラムが、ロシアでやると今日は2時間50分かかっています。またロシアでは人によって言うことがまるで違うのもよくあること、これでは一体誰を信用したら良いの?と言いたくなります。すごい歴史の蓄積を感じる一方、国家としてお話にならない体たらくの部分も見えすぎてしまいとても好きな国とは言えないです。


4.23

 昨日はホテルのすぐ近くのスペイン料理の店に行って食べたのですが、割とサッパリとした味でとても美味しかったです。スペイン産の白ワインをたのんだのですが、口に含んだ時に全然雑味がなく抵抗感なく入っていきました。この店は今回のツアデスクにいた現地の女性(日本語ペラペラの方です。)ご推薦の店です。今回はロシアでは食事はほとんど期待していなかったのですが、ホテルといいこの店と言いなかなかの味です。その昔20年ほど前に東ベルリンで入ったロシア料理のレストランのまずかった印象がとても強く、こんなに美味しいとは夢にも思っていませんでした。(現状では日本で外食するよりむしろ美味しいかもしれません。)特に野菜がとても自然の甘さで美味しいのです。日本では経験できない美味しさです。N響の人達もそれぞれに皆美味しい食事を食べているようです。
 こちらは夜10時頃になるとやっと暗くなりかけます。9時だとまだ外は日本の夕方のような明るさです。今から7年ほど前にスウェーデンに6月頃行った時と同じです。その時も夜9時はまだ明るかったです。冬になるとこの逆になるわけですから、冬は明るい時がほとんどないわけです。またこちらに来てからは温度があまり下がらず、寒さに対する用意はほとんど意味をなさなくなっています。着る物の半分近くは防寒服だったので、今回も全然使わないものをたくさん持ってきてしまいました。といってもこればかりは結果論ですから、無駄とは言えないのですが。
 ここサンクトペテルブルグに来てから今日までとにかく休養を取り、やっと体調を取り戻せました。目の方はほぼ直りましたし、喉のいがらっぽさはロシアを離れれば直るでしょう。

 といっても良いことばかりではありません。とにかく乾燥している上にホコリがひどくて喉がヒリヒリしてきます。頻繁に水を飲むようにしてからは普通になりましたが、日本にいる時の倍くらい飲んでいます。今は朝8:10ですが、今日はいよいよ本番第1回目です。ロシアの演奏会は始まりが19:00なので日本と同じです。あとは部屋に戻ってからご報告します。(といっても日本時間では24日午前3時過ぎになりますが。皆さん寝てますね.......!)

 今日は今回の演奏旅行第1回目の本番でした。今日になって急遽こちらのゲネプロの始まる15:00までここのオケの練習があることが分かり大慌てになったのですが、実際には15:15分位にゲネプロはスタートしました。

 上の写真は本番が終わった午後10時の外の風景です。夜10時になってやっと外が暗くなります。今日の演奏会は夜7時スタートの予定だったのですが、実際に始まったのは15分過ぎ、更にピアノ協奏曲のアンコールとして3楽章をもう一度弾かれました。更に休憩が日本なら15分なのですが、こちらではお客さんが帰ってこないと演奏が始まらないので実際には休憩は25分かかっています。というようなことで演奏が実際に終わったのは午後9時45分過ぎでした。右は演奏会が終わった時の外の風景です。
 明日朝早いので、中途半端なのですがこれで寝ます。


4.22

 こちらに来て3日目ですが、今日は色々うれしいことがありました。何といっても皆さんごらんになって分かる通りインターネットに接続できました。初日は部屋の電話を使ってウィーン経由と東京直接で試してもダメ、昨日はホテルのインターネット接続サービスがあることを見つけたのでそれをトライしましたがやはりダメということで、もうウィーンまで諦めていました。でも他の人たちは電話で接続できたという人が何人もいるのです。そこで今日練習が終わってホテルに帰ってきた時に、ホテルのビジネスセンターに事情を話してやらせてもらったのですが見事にできました。何と60通以上のメールが来ていて、読むだけで大変です。今までのひとりごとも同時にアップロードしました。(今のところビジネスセンターでインターネットにつなぐので、精々1日2回位しか行けないでしょう。しばらくはメールをいただいても満足にお返事できないと思います。すみません。)

 今日は明日の会場で練習でした。といっても朝から事件続きでした。今回の旅行では人間はフィンランド航空でヘルシンキ経由でここサンクトペテルブルグに来ましたが、楽器は空路モスクワに行き、そこで通関手続きをしてからトラックに積み替えてここまで運んだそうです。今日は朝10:00から練習という予定だったのですが、楽器のトラックが遅れそうだというので練習開始を30分送らせて待っていました。待てど暮せど楽器は来ず、結局12:00少し前になってやっと到着しました。練習は12:15くらいから始まり、15:00まで練習しました。(今日は夜ここのオーケストラの演奏会があるので15:00には撤収しないといけないのです。)

 私たちは楽器が来るまで客席の横でくつろいで待っていますが、デュトワ先生は無駄に時間が過ぎるのでいささかご機嫌斜めのご様子............?

 もう1つ大事件はアルゲリッチさんが検査のために少なくともロシアの演奏会には出演できないことになりました。ミハイル・プレトニョフさんがピンチヒッターでこことモスクワの演奏会は弾いて下さるそうです。プログラムは変更なしで両公演ともにピアノ協奏曲はベートーヴェンの1番です。

 おまけに私の乗ったバス4号車は運転手が行き先を勘違いしたおかげで歩いても15分のところを何と40分近くかけてドライブしてくれました。

 ところでこの会場はとても響きが良く、降り番の時に客席で聴いたら素晴らしい音がしていました。弾いている時は高音の伸びは良いようですが、低音がどうかなと思ったのですがとてもバランスの良い音でした。こういう響きの会場は日本にはありません。ヨーロッパの古い会場特有の良い響きです。


4.21

 今日は一日お休みです。昨日は24:00頃に寝たのですが、2時間おき位に目が覚めてしまい熟睡できませんでした。ホテルの朝食は思いの外に美味しくビックリしました。5分位かかるのですが目の前で作っていれるオムレツがとても美味しいし、サラダの野菜もとてもおいしいです。(山本さんの左手のところにあるのがそのオムレツです。)食堂に1時間半近くいて色々な話しに花が咲きました。

 実は今朝起きて鏡を見たら両目ともに真っ赤、ドクターに見てもらったら結膜炎のようだとのことで点眼薬をいただきました。薬をつけてしばらくしたら赤さがだんだん収まっていきました。目がゴロゴロしたりの自覚症状は全然ないので、鏡を見るまでひどい状態であることに気がつきませんでした。

 インターネットへの接続を試みた人はほとんどいないようですが、Hさんの話では10回やって1回位の割合でメールを送信できるそうです。ホテルのビジネスラウンジでやることも出来るようですが、接続が良くないことに変わりはないようなので、止めました。

 部屋に戻ったら部屋からインターネットに接続するための説明書があったのですが、Windows専門の書き方なので色々やってみたのですがやはり接続できませんでした。Windowsだったら28800位の速度で接続できるのかもしれません。もっとも前出のHさんはWindowsなのですがなかなか思ったようにはメールのやり取りが出来ないとのことでした。今日は喉が痛いのと結膜炎のために朝からずっと部屋にいて安静にしていました。どちらも小康状態ではあるのですが、決して快調ではありません。明日はいよいよ練習です。あさってからいよいよ本番です。明日までには両方とも直ると良いのですが........


4.20

 いよいよヨーロッパに向けて出発しました。現在は日本時間で11:37です。外は一面、白い雲が見えるだけで、景色は何も見えません。今朝は私は6:30に起きました。旅行中は私は朝、風呂に入るので、今日もそうしました。それから食堂でごく軽い朝食をとり、部屋に戻って荷物を作りホテルを出ました。ホテルから空港はN響の専用バスで行きました。空港は戦争とSARSのためかとても空いていて、出国審査も全然待たされませんでした。空港の駐車場もガラガラのようです。

 

 最後の写真はYさんが待合ロビーでホームページを作っているところです。Yさん前はMac派だったのですが、今では旅行中はWindowsの可愛い機種を使われています。今機内の昼食が終わったところでこれから映画が放映されます。

 私は機内では出来るだけ早くアルコールを呑んで寝てしまうようにしています。いつでも機内では落ち着いて寝られないので、アルコールの助けを借りています。ちなみに今回はワインです。今までに白ワインを2本呑んで気持ち良くなっているので、しばらくは寝られるでしょう。(成田ではSサイズのビールを1杯飲んでいます。普段なら絶対に飲み過ぎと叱られるペースです。)

 今日本時間で19:15、2度目の食事が終わったところです。ワインのおかげでとてもよく寝られました。乾燥しているせいか喉が少し痛いのですが、それ以外は体調は良いです。乗っているのはフィンランド航空74便ヘルシンキ行きです。ヘルシンキからサンクトペテルブルグへもフィンランド航空の165便です。それにしても狭い席にずっと座っているので飽きてきました。

 こちらの時間で20:12です。(日本時間では21日の1:12)ホテルの部屋に入りやっと落ち着きました。実はここサンクトペテルブルグからウィーン経由と東京に直接アクセスしてみたのですが、どうやってもメールは読めませんでした。ここからの国際電話の料金は信じられないほど高いのでこれ以上トライできません。(ウィーンに2度、日本に2度接続を試みましたが、ウィーンへは1分ごとに$4、日本へは1分ごとに$6.1とあっては今日失敗した分だけで$40もかかっているわけです。これでは何と言われてもロシアに良い印象など持てません。)形の上では接続しているのですがホームページも見られません。ウィーンに行けば市内料金で色々接続を試せるので、それまでお預けです。ロシアの通信事情の悪さを身をもって体験しています。

 N響の泊まっているホテルはなかなか良いです。サンクトペテルブルグのメインストリート、ネフスキー通りに面しています。やはり緯度が高いので今は21:35ですが、外はまだ薄明るいという感じです。何年か前にスウェーデンに行った時のことを思いだしました。更に部屋のテレビには日本語チャンネルがあり、それほど面白い番組をやっているわけではないのですが日本語を聞けるのでホッとしています。
 今お湯を沸かしてレトルトのご飯を温めているところです。ロシアのビールを飲みながらご飯が温まるのを待っています。では今日はお休みなさい。


4.19

 先ほど成田のホテルにチェックインしました。成田まであっという間に着いてしまいびっくりしました。今日は朝からレッスンをしてその合間に買い物をし、終わってから荷物の点検をして夕食を食べてから、近くに住むHさんと一緒に成田に来ました。今回は直前に色々のことがあって忙しく、買い忘れた物がいくつかあります。明日空港で調達しないといけません。
 明日からしばらくはロシアですからインターネットにつなぐことが難しいということで、ひとりごとをアップロードできるかどうか分かりません。その上栄子先生の使っているiBookのホームページ作成のソフトが不調ですぐエラーが出るようになってしまいました。時間がなくてそれをケアすることが出来なかったので、栄子先生のひとりごとはしばらく更新できそうにありません。(メールは普通にできるようです。)早く普通にインターネットにつなげるところに行きたいです。(ロシア内での出来事はPowerbookにはちゃんと残しておきますから、ウィーンからご報告します。)いずれにしてもしばらく音信不通の状態になるかもしれませんが、ご了承下さい。

 いま栄子先生のひとりごとがアップロードされました。出来たり出来なかったりするようで私としても原因がつかめません。でもすぐエラーが出てフリーズしたりするので、続けてアップロード出来るかどうかは保証の限りではありません。


4.18

 いよいよ明日の夜成田に泊まってあさっての朝ロシアに向けて出発します。今まで色々なことが忙しく旅行の準備をしていなかったので、今日初めて旅行カバンを出して荷物を入れてみました。今回はロシアが冬、ドイツが春という気候なので着るものが種類が多くて大変です。小さいカバンに詰めてみようかと思ったのですが、やはり無理でした。電気関係の小物(サスコムという電源のアダプターとモデムケーブルのアダプターの入った袋が見つからなかったのです。)を散々探し回りました。私は今回PowerbookはG3、デジカメはDSC-P1と古い物ばかり持って行きます。データはこの前買った40GBのHDDにコピーしてそれを持って行きます。(この前ソニーからメールがあり、DSC-P1の充電が充分に出来ないという症状が確認されたそうです。もう少し早く分かっていればDSC-P7を買う必要もなかったのですが。)

 明日は夕方までレッスンのオンパレードです。10日間ほどレッスンが出来ないので、明日まとまってやって来るのです。夕食を家で食べてから夜9時過ぎに成田に向けて出発します。今回の定期は降り番だったのですが、妙に忙しく疲れてしまいました。多分最初の滞在地サンクトペテルブルグではただひたすら休むことに専念します。


4.17

 今日は理恵子の「名曲リサイタル」の公開録音がNHKの509スタジオで18:15からありました。14:00からリハーサルが509であったのですが、私はホールに行き楽器と燕尾服を預けました。そのあと眠くて仕方なかったのでホールの楽屋で1時間ほど昼寝をしました。番組はNHKの青沼アナウンサーと加羽沢美濃さんの司会で進みました。一応台本はあるようなのですが、実際にはアドリブで話が進み司会者の見事さには感心させられました。また加羽沢さんは即興でピアノを弾かれるのですが、テロップで「あと○秒」とかの指示が出ると何食わぬ顔でそれに合わせて弾かれていて、すごい才能だと思いました。
 親は2人とも聴いているだけでグッタリ疲れてしまいました。今日は寝る前に海外旅行の荷物を作ろうかと思っていたのですが、今日は止めました。

 私はあと2日で旅行です。今回は旅行者はロシア国内ではインターネットに接続することは難しいようですし、AT&Tにはロシア国内のアクセスポイントがないので20日からウィーンに行く25日まではひとりごとの更新は出来ません。25日にウィーンに着いたらまとめてアップロードします。25日にメールを読んだら一体何通来ているのか今から心配です。


4.16

 今日も午後から4時頃まで練習所にいました。そのあと秋葉原に寄って下のレッスン室用にビデオを買い家に帰りました。生徒に発表会の時のビデオを見せるのが目的なのですが、レッスンの時に弾いている姿をディジタルビデオで撮って見せることも出来るのでとてもためになると思います。(自分のためにもなります。)今のテレビはとても高機能で、どうやったら望みの動作をするのか簡単には分からないところがたくさんあります。実はHDD+DVDレコーダーが欲しいのですが、どの規格が本命なのか分からないのでしばらく様子見です。下のレッスン室でDVDもビデオも見てついでにDVDも作れるようにしたいのですが、しばらく経つと新しい物が出てくるので悩みが多いです。
 私の家はケーブルテレビが入っているのですが、現状ではディジタル放送は入ってきていません。今年の末にはディジタル放送が見られるようになるとのことですが、そうなるとまたもう1台CATVのターミナルが増えることになります。こうやって端末が増えて行くのは困りものです。放送の形態ではなく内容が重要なのですが、こうなると形態の方に関心が行ってしまいます。
 実は我が家の液晶テレビは壁掛けにするつもりだったのですが、電気屋の方の手配が遅く今はスタンドに載せた状態で見ています。あさってには壁掛け出来るそうですが、そうなった途端に私は旅行に出ます。5月1日に戻ってきたらたっぷり楽しもうと思っています。

 しばらくそのテレビを見たあと今はLeonid KoganのCDを聴いています。Straussのソナタ、Shostakovitchの4つのプレリュード、Prokofievのソナタ第2番、Fallaのスペイン民謡というものです。スピーカーがStirlingになってコーガンの音が前より太くなったように聞こえます。小さいスピーカーでもそれなりに楽しめますが、大きなスピーカーの余裕のある音はやはり魅力です。といってもStirling以上の大きさになると家に収まりません。

 前は演奏旅行というとヴァイオリンを手持ちにしていたのですが、サブの楽器を手に入れてからは団に預けています。あさって迄に楽器と燕尾服を団に預けないといけません。この2つを預けられると荷物がかなり少なくなるので出来たら荷物は機内持ち込み出来る大きさにしたいのですが、真冬の気候のロシアと日本とほぼ同じ気候のドイツに行くとあってはそういうわけにも行きません。出来るだけ小さいカバンに収められるようにこれから悪戦苦闘しないといけません。とにかく海外旅行は無駄な荷物を持たないようにしないといけません。といってもどの旅行でも1回も使わなかったものを2〜3つは持って行っています。(持って行くか行かないか迷ったら持って行かないようにすれば良いのですが。)


4.15

 今日は昨日と打って変わって天気も悪く温度も上がらず、気分も盛り上がらないまま一日が過ぎてしまいました。海外旅行の前にせっかく降り番になったのに、昨日明日と練習所に行かなければならずその他の用事も目白押しで少しも休めません。

 このところ家でヴァイオリンに触ったりステレオを聴いたりする時間が持てません。どちらも毎日ちゃんと触っていないとどうしても反応が悪くなります。今度の海外旅行のようにしばらく1台しか弾かない状態が続くと、帰ってから弾いていなかった方の調子を取り戻すのが大問題です。弾いていなかった方の楽器をN響でしばらく使うのが一番良い方法かもしれません。自分で弾くだけでなく他の楽器の音が楽器を振動させていわゆる鳴らし込みとかエージングを強制的にすることになるのでしょう。


4.14

 今日は昼から夜まで用事で練習所にいたのですが、さすがに夜10時半に家に帰ったら疲れました。明日はまた別の用事があるので、もう寝ないといけません。

 昨日書いた演奏会の時の不愉快な経験についてまた別の方からメールがありました。この方は隣に座った50代の男性が1階の前から10列目位なのに双眼鏡を取り出して見ているのが気になって仕方なかったそうです。このような経験はとても多くの方が少なからず経験なさっているようで、やはりお客様にももっとPublicという意識を持っていただかないと他のせっかく来て下さったお客様に不愉快な思いをさせることになります。私達としてはこんな演奏以外のファクターでお客さんを失いたくないです。


4.13

 今日は暖かい一日だったので、今まで緑の葉がついていなかった木にたくさんの葉を栄子先生が見つけました。(今年初の夏日だったそうです。生徒も皆春らしい服装で来ました。私だけ春らしくなかったという話がチラホラ......?)、殺風景だった庭も段々色づいてきて、芝の緑色も日一日と濃くなっています。

 中央の木に緑の葉がついているのが見えますが、おとといまでは枯木のように見えていて「本当に葉が出るのだろうか?」と話していたのです。芝もやっと少し緑になっています。この庭が出来た去年の秋から今まで芝も木も茶色でずっと殺風景だったのですが、最近の暖かさにつられて色づき始めています。これでヨーロッパから帰ってきたら(何事もなく無事に?)、素晴らしくなっているでしょう。

 今日は演奏会について以下のようなメールを下さった方がいます。

「前略.......
ところで昨日も私の前の人がしょっちゅう前に身を乗り出したり、ごそごそ動いたりして非常に不愉快な思いをしました。私の隣の人も同じように振舞ってました。2人共中高年の女性です。新国でもNHKホールでも必ずこうした輩がいて、ほぼ例外なく中高年の女性です。以前は注意していましたが、あからさまにいやな顔をされだんだん演奏会やオペラに出かけるのがうっとおしくなりました。2年ほど前に帰国しましたが、少なくともオペラではほぼ毎回いやな思いをしますから、たまたまではないと思います。ヨーロッパでは何百回もコンサートやオペラハウスに通いましたが、1度もこうした経験はありません(誇張ではなく本当にただの一度もです)。日本の中高年女性の性根が悪いというわけではなく、前に身を乗り出したり動いたりすることが後の人に迷惑だということがわからないのでしょう。電車のなかなどでの振舞いもそうですが、「パブリック」への意識が希薄なのだと思います。であれば教育するしかないわけで、新国でも各ホールでもしつこい位に注意を喚起するべきだと思います。昨日のNHKホールでも若者は楽器を抱えた学生風の人が多くてマナーは素晴らしかったし、日本に定着してまだ数年のJリーグでも応援マナーは大したものです。中高年の女性達もことあるたびに注意を喚起され、周りもやっていれば自然とマナーを守るようになるのではないでしょうか?音楽界への要望としては筋違いだと思いますが、何とかならないものでしょうか?

私は最後までカーテンコールを続けていましたが、件の女性達は先に席を立ちました。デュトワとオーケストラが解散して帰ろうとすると、彼女達の席の下には会場の外で配られるあの大量のチラシがバラバラになって散らかされていました。
........後略」

 これと同様の風景はステージの上からも時々見受けます。ただ必ず女性というわけではありません。前にもどこかの演奏会で書きましたが、初老のおじ様が手にコンビニでもらったようなビニールの袋をぶら下げて、演奏の真っ最中にそれをゴソゴソ動かすものですからステージの上にいても気になるくらい音がしていました。その本人は少しも気がついていないのでタチが悪いのです。こういうマナーの問題はブラヴォーサービスの問題以上に大きな問題でしょう。本人にまるで意識がないのが共通した問題です。私達からするとこういう方もお客様ですから何とも言いようがありません。(「おい、そんな聴き方するなら来なくて良いよ!」と言えたらどんなに気が楽でしょう。)

 今日はN響アワーでシェリングのベートーヴェンを放送していました。私は学生のころシェリングが大好きで、バッハの無伴奏などお手本にしていました。(もちろん似ても似つかぬ演奏しか出来ませんでした。)白黒のバッハのシャコンヌも素晴らしかったです。時代とともにこのような存在感のある演奏家がどんどん少なくなっています。これは良く言えば時代の要請なのですが、実力のある演奏家が出てきてもその時に色々なところに引っ張り出して潰してしまうからです。潰れたら次の存在を探すのです。そんな事の連続なので、出てくるのは全部史上最年少を売り物にする演奏家ばかりです。レパートリーを作っている時間などないので、遅かれ早かれ地金が出てきてしまいます。こんなことを続けていたら大家など絶対に出てきません。


4.12

 今日の演奏会は家族3人で行きました。家から40分くらいでNHKに着き、私が前半が降り番なのでゆっくり3人で東武ホテルのコーヒーハウスでお昼を食べました。
 ネルソン・フレイレさんはとても上手いのですが、地味な感じなので演奏が終わった時の客席の反応が幻想が終わった時のようにはなりません。その事は会場で買ったCDでも感じました。(ショパンのソナタ3番と作品25のエチュードの入ったものと、アルゲリッチ&フレイレのデュオ・アルバムの2つのCDを買いました。ショパンの方は既に聴いたのですが、デュオの方はこれから聴こうと思っています。)

 昨日ホールに今度の海外旅行用に買ったFireWireのHDDを持って行き、色々なソフトのCD-ROMのイメージをそれに作りました。今まではCD-ROMのドライブとCDを持って行き、システムの具合が悪い時に備えていたのです。でも今回はロシアに行くので旅行カバン等が開けられたり盗られたりする事は日常茶飯事のようなので、パソコン関連も出来るだけ身軽にすることにしました。
  とにかくかさ張らないこと、盗られても良いような物ばかりにすることを心がけています。例えばPowerbookは先代のG3、デジカメはバッテリーが持たなくなったDSC-P1、Palmも先代のVisor、コートも今ではほとんど着ない古いボロい物を持って行きます。現役のものは絶対に持って行きません。とにかくロシアの治安の悪さは色々なところで注意されるので対抗策を考えなくてはなりませんから。(警官が一番タチが悪いというのも有名な話です。)40GBのHDDにOSと色々なソフトのCD-ROMのイメージを入れておけば割と簡単に再インストールが出来るからです。(データのバックアップもこれにします。)このHDDは2.5インチのものですからCD-ROM10枚以上とCD-ROMのドライブを持って行くよりずっと身軽です。これからの旅行は全てこのスタイルにすることにしました。

 右のメディアベイHDD(10GB)とCD-ROMドライブとCD-ROMのアルバムを今まで持ち歩いていたのです。しかし左のFireWireのHDD(40GB)に必要なCD-ROMのイメージを入れて、OSも入れておけばとても小さくてすむ訳です。Powerbook G3に内蔵のHDDは18GBですからずっとこの可愛いHDDの方が容量があるわけです。


4.11

 今日はC定期の初日でした。デュトワ先生お得意の幻想ですが、今日もお客様にはとても受けていました。このところ海外旅行というと幻想というパターンの連続なので、今度の演奏旅行は別の曲目をやっていただきたかったというのが私の印象です。フランス系の細かい音色の変化が命という曲などをやっていただきたいのです。今日はオケと指揮が噛みあっていなかったです。弾いていて「あれっ?」という事が何回かありました。
 ショパンのピアノ協奏曲第2番は素晴らしかったです。このような音で弾く人は最近あまりいないという話が袖で盛り上がっていました。
 やはり今日の幻想はジークフリートの後なのでとても短く感じました。今日の演奏会がほぼジークフリートの1つの幕のあとの45分の休憩までと同じ長さです。つまりジークフリートのほぼ1/3という感じです。普通だと2時間を超える演奏会というのはとても長く感じるものなのです。来年「神々の黄昏」をやったらもっと人間が出来るかもしれません。


4.10

 今日はC定期の練習最終日でした。幻想とピアノ協奏曲を練習しました。幻想は意識的になのでしょうが昨日の練習とはかなり違う表情でした。私は今回前半は降り番なのでピアノ協奏曲の方はわかりませんが、とても素晴らしいショパンの2番だったそうです。(栄子先生と理恵子もこれを聴きに来る予定です。)
 やはりジークフリートを弾いたばかりなので幻想も普段よりずっと短く感じます。明日の演奏会はきっととても短く感じるでしょう。特に休憩時間を短く感じると思います。ジークフリートの時は休憩は45分でしたから、あと15分というともうピットに行かなければという気になりました。でも普通の休憩は15分なのです。多分明日はペースが作りきれないだろうと想像しています。来年の「神々......」は更に30分くらい長いとのことで、4時に始めると終演はほぼ10時半ということになるわけです。
 また明日はきっとホールの響きに戸惑うでしょう。響きの良い専用ホールが欲しくなります。


4.9

 今日もC定期の練習でした。今日は幻想のみの練習で、そのあと20日からの海外旅行の説明会がありました。今回のプロのうちピアノ協奏曲だけがアルゲリッチさんのベートーヴェンの1番に変更になります。いつものことですが、今度のプロも前半は武満の「セレモニアル」とピアノ協奏曲というコンチェルト2曲のプロです。デュトワ先生はこの前半2曲のコンチェルトに後半が幻想というプロは定番です。今日の練習はよく弾く幻想とは一味違って細かいディナミークの指定をちゃんと守るということを徹底してやりました。普段とはちょっと違う味が出ているのではないかと思います。

 そのあと秋葉原に行ってFireWireのハードディスクを買って、今度の海外旅行の準備をしました。CD-ROMのドライブを持って行く代わりに、向こうでハードディスクのトラブルがあった時にシステムの再インストールが出来るように小さい携帯用ハードディスクを買ったのです。40GBのHDDですが、これに緊急起動用のシステムと差し当たり困らないソフトを入れておきたいのです。


4.8

 今日久し振りに練習所で弾きましたが、しばらく新国で弾いていたせいか練習所の響きに違和感を感じてしまいました。もちろんピットで聞こえる音と比べても意味はないのですが、練習所の響きがすごく高域よりに聞こえたのです。しばらく弾いていくうちに少しずつ慣れていきました。でも基本的に高域に対して中低域の音が不足している感じは拭えませんでした。音の座りが悪いのです。
 今日は幻想を主に練習したのですが、ジークフリートをずっと弾いていた私達から見ると幻想の短いこと。幻想1曲を弾いてもジークフリートの1幕も終わらない位なのですから。今日は幻想を弾きながら何度もジークフリートのことを思い出していました。N響はオペラには慣れていませんが、ワグナーとかR.シュトラウスだったら良さが出せるのではないかというのが今日の控室での話でした。R.シュトラウスといえば6月にデュトワ先生で「エレクトラ」を演奏します。今回のジークフリートは私達にとってもとても良い経験になったというのが私達の共通した見解です。これからも時々こういうオペラをやりたいです。

 今日家に帰ったら理恵子がちょうどベートーヴェンのピアノソナタのCDを聴いていました。この前リビングのサンバレーのSV-501iの300Bもゴールデンドラゴンに替えたのですが、帰った時の音を聴いたら今まで聴いたことのない良い音がしていました。今まではエレクトロハーモニックの300Bがついていたのですが、音が落ち着きました。


4.7

 昨日は演奏会が終わったあと家に帰ったらグッタリ来てしまい、この1月のロングランをつくづく感じました。3月2日に木管金管弦の分奏から始まった今回のジークフリートですが、練習所で5日、NHKの509スタジオで3日、新国立劇場で5日練習したあと、ゲネプロが2回、それから本番が6回という超ロングランです。普通の演奏会だったらどんなに長くても練習4日で本番です。今から思うとこの長い曲の練習としてはとても要領の良い練習でした。(その時はいくら弾いても全然先に行かないという感じで、もう少し容量良くやって欲しいと思ったものです。でも振り返ってみると無駄なことはやっていませんし、大切なところをきちんと押さえた練習でした。)また新国という会場の響きに助けられたという部分もたくさんあると思いました。もうジークフリートも終わってしまったのだなと感慨を新たにしているところです。来年の「神々の黄昏」は今回より数段弾くことが難しいようですが、「指環」の完結編ということで皆さまも期待されていることでしょう。
 今日前にご紹介したFさんからまたメールがあり、最終日の演奏はとても良かったとのことでした。第3幕が始まる時Fさんと目が合いとてもニコニコされていたのが印象的でした。(今日とても長文のメールをいただき、読んでいるうちに昨日の演奏会の第3幕の終わりの時のことを思い出しました。「来年もまた楽しみに来ていただけるかな?」と思っているところです。)

 明日からはいよいよデュトワ先生の登場です。今回は幻想がメインのプロで、海外旅行と同じメンバーでの定期になります。

 おととい本番の前に行った春のオーディオフェアですが、それぞれのメーカーの姿勢が展示の仕方にとてもよく出ていました。メーカーの方達にとってこういう催しは私達にとっての演奏会と同じ意味を持っているのだなと思いました。(その割には展示内容が貧弱なところが目立ちました。)メーカー側が本腰を入れてお客さんにアピールしようとしている所には、自然とたくさんのお客さんが集まっていました。私が一番感じたのはやはり自分の信じることを虚心坦懐にお客さんに訴えることが一番大切だということです。(これって演奏と全く同じなのです。)


4.6

 ジークフリートの千秋楽でした。段々終わりに近づくにつれて今日弾いたらこれでジークフリートも終わりになるのだなと、急に感慨深くなってきました。弾いていて他の人の様子を見ていても私と同様だったようです。楽屋でも今までは皆無口でやって来たのが、今日は色々な話で皆盛り上がっていました。これで一区切りがついたからでしょう。来年は更に難物の「神々の黄昏」です。
 第2ヴァイオリンの梅沢さんが今日の演奏会を最後にN響をご卒業されました。演奏会が終わった時に楽屋ロビーでお花を差し上げました。

 今度は今月末の海外旅行です。キナ臭い国際情勢の上に急性肺炎の問題もあり、行く本人としてはとっても落ち着きません。


4.5

 今日でジークフリートも5回終わり、いよいよ明日1日を残すのみとなりました。今日は寒い一日で雨も振り風も強いという散々な日でした。それにしても土曜日の午前中は必ず錦糸町辺りから渋滞しています。今日も錦糸町で降りて秋葉原に寄ってから新国立劇場に行きました。

 

 今日は秋葉原の損保会館で春のオーディオフェアがあるので、それを見に行ったのです。(聴きに?)私はここに展示されているサンバレーの大橋さんに用事があったのです。私が着いたのはもう11時半を過ぎていて、サンバレーの部屋はもう満員で入り口からちょっとしか入れませんでした。この部屋を2社が共同で使うので、交互に試聴が行われていました。他の部屋も一応見ました。音出しをしていない所はあまり人がいませんでした。この部屋の右側にはサンバレーの商品がずらっと並んでいました。右の写真はUV845のプッシュプルアンプです。

 この後新国に行き、本番の準備をしました。楽屋のロビーにはメルクルさんからの手紙が貼り出されていました。今回のシリーズでN響はピットで素晴らしい演奏をしたことにより新しいファンをたくさん獲得したでしょうという意味の文章でした。演出家もバイロイトでもこのような演奏はなかなか聴けないと言われたそうです。降り番の人が客席で聴いていても皆とても良い音がしているという話でした。さすがに長丁場ですから事故は起こりますが、かなり良い演奏だと思います。今度はこのピットで定期をしようかなどという笑い話まで楽屋ではされています。明日はいよいよ千秋楽です。


4.4

 今日はこのシリーズ最後の休みでした。近くに買い物に行ったり銀行に行ったりとやるべき用事は全部済ませられました。4月20日にはまた海外旅行があるので、また色々準備をしないといけません。今回はロシアに行くのでPowerbookは前に使っていたG3の方を持って行きます。何かあったときにG4の方だと腹が立つので、G3に最後の奉公をしてもらいます。といってもロシアではほとんどインターネットは出来ないと覚悟しています。ロシア関連のホームページではインターネットは出来るように書いてあるのですが、AT&Tのホームページでは旅行者はインターネットに接続するのは難しいと書いてあります。ロシアで接続するためのアドレスをとることは出来るようですが、そこまですることもないかという事でウィーンに行ってからまとめてアップロードします。ですから20から25日まではアップロードも出来ませんしメールを読むことも出来ません。

 昨日も書いたように明日は無線と実験の春のオーディオフェアに寄ってから新国に行きます。(サンバレーの大橋さんとお会いする約束をしたのです。)明日あさってとも午後2時からの演奏会です。終演は午後8時ですからこういう演奏会はマチネーとは言えないでしょうが。


4.3

 今日はジークフリートの4日目でした。もうペースも充分出来ているので、初めの頃のように長いという感想はなくなってしまいました。楽屋でも皆ペースがちゃんと出来ているようで、今度定期の時にはきっととても短いという感想を持つだろうという話で盛り上がっていました。例えば普段定期だと休憩時間は15分ですが、今回の休憩は45分で15分前というとそろそろ次の幕の準備をしないといけないという感じになります。ピットに入るので5分前には待機していることというお達しが出ているのですが、皆10分前にはピットに入って待機しています。普段の定期だと休憩が始まったばかりという時間ですが。弾いている時は感じないのですが、終わって車に乗って時計を見ると演奏会の長いこと。 この次は土曜日と日曜日の午後2時からの2回です。今回のシリーズではこの最後の2回が連戦なので、一番キツイと思います。(ソロの方はクルーが違うので、連日というわけではありません。)

 今度の土曜日にはMJ春のオーディオフェアがあるので、新国に行く前にちょっと寄って行こうと思っています。2時から本番なのでホンのちょっとしかいられないのが残念なのですが、雰囲気だけ楽しもうと思っています。


4.2

 今日は1日お休みでした。このところちゃんと休みにならない日の連続だったので、今日は10時半まで寝てしまいました。(今までメインバンクにしていたM銀行〔ブルーがトレードマークの某大銀行〕の対応に嫌気がさして、メインバンクを変えることにしました。その手続きの膨大なこと。今日でそれもほぼ峠を越えました。)

 昨日書いたFサンからまたメールを頂きました。ジークフリートは3回聴かれるようです。これだけ長い演奏会をそれほど聴かれるのは、聴く方も大変な苦労であろうと思います。メールを読んでいてこちらも再度気合いを入れ直してかからないといけないなと思いました。私達は6回のシリーズだという気がありますが、お客様はそれぞれの回1回を聴きに来られているわけですから、期待を裏切らないようにしなければ。

 サン・バレーさんのホームページの「店主のひとりごと」に真空管の交換のことが出ていました。私はゴールデンドラゴンの4300Bが気になっていたので試しに送ってもらいました。今日来たばかりでまだ全然エージングが出来ていないのでまだ音をうんぬんする時期ではないのですが、今までよく聴いていたスヴェトラーナとは持ち味が違います。スヴェトラーナは高域が伸びてクリアな感じがしますが、ゴールデンドラゴンはどの音域も音色が同じで音色の統一感があります。オーケストラを聞いていると打楽器の打撃音などはスヴェトラーナの方が切れは良いのですが強いて言うと幾分神経質、ゴールデンドラゴンはマイルドな感じでS席で聞いている感じです。(スヴェトラーナがON、ゴールデンドラゴンがOFFという感じです。マイルドですが決して反応が鈍いわけではありません。)しばらく聞いてみないと何ともいえませんが、私の趣味はゴールデンドラゴンの方です。1階のレッスン室と2階リビングの両方のアンプに差してみましたが、どちらも印象は同じでした。しばらくはまた試行錯誤が続きます。


4.1

 今日でジークフリートも6回の本番のうち3回までが終わりました。今日はBクルーの初日でした。今日演奏会が終わって駐車場に出たところでFさんという方に声をかけられました。この前メールを頂いた方だと思うのですが、今日の第3幕は一番良かったと興奮気味にお話されていました。弾いている本人は今日が一番良かったかどうか定かではありませんが、そのように言っていただけるととてもうれしいです。また家に帰ってメールを読んでいたら、Sさんという方から今日の響きがとても良かったというメールを頂きました。実際に弾いていると色々問題点が見えるので皆さんにお褒め頂くほど良かったのかなとは思うのですが、色々な方からN響の音が良かったという話をたくさん頂戴するので、その気になっているところです。本番3回目ともなるともうこの長さにも慣れてきて、長いなという気もあまりしなくなってきました。今日あたりはN響の方も段々余裕が出てきているように思いました。長い曲ですから部分的には「あれっ?」というところはありますが、全体としては我ながらさすがにN響だなと思いました。あさってからは後半戦に入ります。

 午後4時からの演奏会だとホールを出るのが10時になります。でもこの時間になると首都高も空いているのでとても順調に家に帰れます。電車よりははるかに早く家に帰ることが出来るのでそれだけはうれしいです。


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