今日は朝からアッという間に1日が終わってしまいました。3人レッスンしてから習志野フィルの弦分をやり、家に帰ってからまた2人レッスンという事で、疲れた事は疲れましたが今日一日とても充実していました。今日の習志野フィルの練習は火の鳥の難しいところ2ヶ所とチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲の3楽章を取り上げました。ゆっくりしたテンポでちゃんと弾いた時の音を覚えていただく事を目的としているのですが、何回か繰り返して弾くうちになんとかクリアする事が出来ました。今度全体練習の時にその効果が出てくれるとうれしいのですが........
今日私がサンバレーの大橋さんに私が出したメールの中から皆様にも興味のあると思う事を1つご紹介します。それは真空管の動作点の事なのですが、同じ真空管でも動作点が違うとまるで違う表情の音が出てきます。同じ事が楽器にも言えます。真空管の場合はパラメーターとしてはプレート電圧とプレート電流がありますが、楽器の場合のパラメーターは弓の弦に載る圧力とスピードです。(楽器から出る音を決めるのはその2つだけではありません。弓が弦に載る場所とかヴィブラートのかけ方とか大切なファクターは数え切れないほどあります。これはアンプについても言えます。アンプや楽器の動作の基本点となる動作点と言う意味で弓の圧とスピードが大切な要素だと私が思うのでこのような比喩をとったのです。)この圧とスピードの取り方で思いもかけぬほどの表情のヴァリエーションが出てくるのです。
ここで問題になるのはその時に弾いている楽器の許容量です。名器はその許容量の範囲が広いのです。その許容量が大きいとたくさんの人に適応出来る訳ですから多くの人に名器だと評価される訳です。
本当の事を言うと物事はそれほど単純ではありません。私にとって良い楽器やアンプであれば世の中でどのような評価をされようと私には関係ないのです。(許容量が狭くても自分にピッタリはまれば自分にとっては良い楽器だからです。)だからといって演奏や再生は人に聴かせて初めて成り立つ作業ですから、人様に聴いていただいてその音に説得力がないと認めてはもらえないのです。これこそが演奏や再生が基本的にかかえる問題点でしょう。だからこそ自分のスタンスをハッキリさせて自分にとっての音はこれだという事を世の中にアピールして認めていただけるのが演奏家(オーディオについては再生家)に課せられた課題なのです。音を人に聴かせるという事に伴うこの問題が難しいからこそ、人様に聴いていただいて良い評価をいただける事がとてもうれしい訳です。これこそが音を出す者(演奏家と再生家ともに)の生き甲斐でもある訳です。私自身はこういう事を最も大切にしたいと思って音を出しています。(演奏も再生も)
今日は用事があって昼頃渋谷に行きました。土日は普段運転しない人がたくさん出るので本当に運転しにくいです。合流するところで交互に進むのに、わざと入れないように意地悪する人もいたりして。土日は車の数の割には流れが悪いので、都心は高速に上がるより下の道を行った方が速いものです。帰りは箱崎まで下の道で行きましたが、渋滞情報を聞いた限りでは下の方が10分以上速かったようです。
家に戻ってからレッスンをして、明日の習志野フィルの練習の準備をしたらそろそろ日付変更線です。何と言ってもストラヴィンスキーの火の鳥が大変です。明日も火の鳥とチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲の3楽章の速い部分の分奏をする事になっています。明日は習志野フィルの練習の前後にレッスンがたくさん入っていて、終わったらグッタリ来そうです。来週の月曜日からはサヴァリッシュ先生のB定期の練習です。(シューマン/序曲・スケルツォとフィナーレ、イベール/フルート協奏曲[フルート:エマニュエル・パユ]、ブラームス/交響曲第1番)
今日はクラシック・コンクールの本選の審査をしてきました。本選を通ると全国大会があるのですが、今日の本選を通る人と通れない人の間にはハッキリとした違いがありました。今日の本選は中学校の部でしたが、中学校になっても音楽を続けている人はそれぞれに覚悟を決めて弾き続けているので皆とても頑張っています。
男の子が思ったより多く残っていて、皆とても健闘していた事が印象的でした。この年代だと一般的には女の子の方が成熟していると言われますが、今日は男の子の方が印象に残りました。また全体的なレベルが昔に較べてすごく上がっています。最近の子供たちは私達の頃とは違って、こういう舞台に上がってあがるというような感じはほとんどありません。今まで日本人の気質といわれているものが今の子達には通用しなくなっています。この事はN響のオーディションでも強く感じます。
今では弾く事に苦労するようではコンクールで良い結果を出せません。また弾ける子は皆とても良い姿勢をしていました。今日の審査は私自身にとっても得るところがたくさんありました。
昨日の夜奨められたマイクとヘッドアンプをYahooで検索しながら色々調べていたら、アッという間に真夜中になってしまい結局は夜更かししてしまいました。色々見較べていると安い物で10万位高い物になると60万位になります。ここ一番と言う場合はプロに頼めば良いので、自分で持つのならこの程度でやめておかないと身が持ちません。(自分で無理して高い物を持たなくても、響きの良い会場を借りてプロの人に頼んで録ってもらった方が結果が良いのです。)
この前iMac G5を導入してから、我が家の環境もかなり変わりました。今はほとんどの作業はPowerbookでやっているのですが、やはり大きいディスプレー上で作業する方がはるかに目には優しいです。その意味では今回のiMac G5をメインにするのが良いのは分かっているのですが、外でも色々な事をするのでそのバックアップを考えるとPowerbookがメインになってしまいます。作業のやり方をちゃんと決めて出来るだけ大きなディスプレーでやる機会を多くしようと思っています。(たとえば教本作り関係は全部iMac上でやるとか......)BookとiMacを見較べると圧倒的にiMacの方が目に優しいです。
私はこの前WE 300B2セットとWE274Bを1本買って、実はSV-353とVP-3000(出来たらSV-310も)にはとても興味があるのですが、今年はもう買い物は打ち止めで〜す。これからまた1階のSV-91Bを楽しみに行きます。今日は何を聴こうかな?
今日は朝から家中のMacを入れ替えました。新しく来たiMacG5が下のレッスン室に入ったので、下のレッスン室にあったiMacG4(800MHz)を今までPowerMacG4(400)があったところに入れ替えました。このPowerMacはタンスの上に隠居しました。これで今家中のMacは全てOS Xで動いています。今までPowerMacはOS9で動いていたのですが、そのせいかプリンタ共有がちゃんと動かなかったのです。今回はプリンタドライバを入れてプリンタ共有のチェックを入れたら拍子抜けするくらい簡単にAirMac経由でPowerbookとiBookからCANONのPIXUS 950iでプリント出来ました。
今の私の使い方ではデュアルプロセッサのPowerMacなど必要ありません。普通に使うならiMacで充分ですし、拡張性が必要だったら(ProToolsなど)シングルプロセッサのPowerMacG5(1.8GHz)で充分です。
最近全然Macにちゃんと触れていませんでしたが、これを機会に色々な事に挑戦してみようと思っています。
差し当たりはこの前インターネットで探してまとめて買ったDATの生テープがあるので(60分のテープが50本、90分のテープが50本、120分のテープが20本で都合7万円弱でした。)、生録はDATのレコーダーでとれます。ですがいずれDATのテープが手に入らなくなったら、Macを使ったハードディスクレコーディングをせざるを得なくなるでしょう。
この前のレコーディングの時にオクタビア・レコードの方に聞いたらDATのテープがあるうちはそれで行けるけれど、最近どんどん手に入りにくくなっているので遠からず別の方法をとらないといけなくなるとの事でした。お奨めのマイクとかヘッドアンプを紹介していただいているので、NHKの録音クルーの方にうかがった店で探してみようと思っています。(サントリーホールでのB定期の時にこの方にお会いするので、来月初めのB定期の時にもう一度お奨めを聞こうと思っています。)
今日知り合いがスタジオで写真を撮ってもらった時の話を聞いたのですが、「肩を下げて後ろに、首は肩の上に載せる。」と写真を撮る時に何度も念を押されたそうです。初めはその話を聞いてただ笑っていたのですが、よく考えてみたらこれこそ楽器の持ち方の極意です。鎖骨を開いて背中を伸ばして首を上に伸ばす。これだけの事ですがとても有効です。
今日来た生徒にこれをやってみたら急に音が変わりました。本人も弾き易く感じたようです。自分の出している音がよく聞こえると言っていました。(同時に顎が開放されてとても楽になります。)コツさえ分かればそれほど難しい事ではありません。問題は弾いている間中その姿勢を取り続けられるかで、気が抜けた途端に元の悪い姿勢に戻ってしまいやすいのです。
今までの首が前に出る姿勢とは力のバランスがあまりにも違うので、たくさん弾いて早く新しい力のバランスに馴れる必要があります。
よく弾けないのは弾いている本人が自分が変な音を出している事を意識していないからというケースがほとんどです。それは楽な姿勢で楽器を持っていないからです。この事を再度思い起こさせてくれたのがこの知り合いの写真撮影の話でした。(この姿勢を取ると楽器を肩に載せるのはとても簡単な事で、楽器を肩のどこに載せようか等と悩む必要など全然ないのです。この姿勢をとると自然と載せる場所が体得出来ます。 )
昨日寝る前にアクセス数を確認して驚きました。1日で何と1178のトップページへのアクセスがあったのです。色々な新聞にアシュケナージ先生の事が出ているのでそれを確認する為に皆さんがアクセスされたのだと思います。それにしても前代未聞の事故に皆さんもさぞ驚かれたのがこのアクセス数によく表れています。
このところアシュケナージ先生の演奏会の時には色々な事件が起きています。就任記念演奏会の時には台風22号、今回のレコーディングの時は台風23号、そして土曜日は新潟地震に指揮棒事件です。(亡くなられた方には心よりご冥福をお祈りいたします。)
明日からは東京音大でアシュケナージ先生のピアノ協奏曲のレコーディングという予定になっていますが、先生の状態がどうなっているのかは分かりません。といっても日曜日の本番前には先生はピアノを弾いていらっしゃいましたから、多分頑張られるのだろうと思います。モーツァルトの9番「ジュノム」と27番変ロ長調の予定です。(私は降り番です。)
今朝起きてリビングに行ったら何とスリッパがSV-501のトランスの上にちょこんと座っていました。写真は撮れなかったのですが、外を見たくて飛び乗ったようですが動きが取れなくてトランスの上に座っていました。電源が入っていなくて良かったでした。電源が入っていたら焼猫が出来たかもしれないです。
今から40年ほど前にも新潟地震がありました。私がまだ新宿高校の生徒だった頃の事ですが、 私はちょうど昼休みに第2グラウンドにいました。(今の新宿高校のある所が昔の第2グラウンドです。)突然地面が揺れて遠くの景色が揺れて見えました。あとで聞いたら新潟で大地震だとの事で、こんなに遠くてもこれほど揺れるのだとビックリしました。土曜日には基礎のしっかりしたホールの中にいたので、1回目の地震の時立っていたのでそれほどの揺れには感じませんでした。でも3回目の地震は本番中でイスに座って弾いている時で、この時はさすがにこのまま上から照明が落ちてきたらどうなるのだろうと思いながら弾いていました。(2回目の揺れは私は気がつきませんでした。)この時ステージ上で誰も動かなかったのは勿論、客席の方も皆さん静かなままでした。皆さんどうなるのだろうと思っていらっしゃったのでしょうが、誰も動かないので仕方なく座っていらっしゃったというのが本当のところでしょう。もし東京での大地震だったらどうなるのか、とても不安になる出来事でした。
先程本番から帰ってきたところです。今日はアシュケナージ先生は左手は包帯が巻かれていましたが、普段と全く同じ調子で指揮されていました。昨日の事故にもかかわらず今日は先生が無事指揮された事をまずご報告します。
今日アシュケナージ先生の棒で弾きながら、昨日の堀さん弾き振りを思い出して指揮者の役割について考えさせられました。昨日の堀さんはさぞかしやりにくかったであろうと思います。自分の思った通りに持って行く事を求められている訳ではなく、アシュケナージ先生のやり方にそって行かなければいけない訳です。とても微妙な役割を突然求められた訳で、こともなげにその役を果たされたその手腕には驚きます。
また大きな事故もなく弾き通したN響のまとまりも評価されて良いのではと手前みそで思う私でした。(昨日の演奏会についてメールをたくさん頂きましたが、ここでそのお礼を申し上げます。皆さんとても貴重な経験が出来て面白かったという事でした。私自身も前代未聞の経験をしました。)
昨日書こうとした事を改めて書きます。それはステージのイスの事です。定期会員の皆さんならお分かりと思いますが、ここ何年かN響がホ−ルで使っているイスには背もたれの角度と座面の角度を自分の好みに合わせて調整出来る機能があります。(座面の高さを全体に上げ下げする事は出来ません。)このイスを使い始めてかなりの年数が経ちます。最初は座り心地の良かったこのイスも使って行くうちにこの角度調整の部分が段々劣化して、演奏中にノイズを出す事が多くなってきました。そこで右の練習所で使っているイスを演奏会の時も使う事になりました。左のイスを使うようになってステージから客席に音が行きにくくなったという説を唱える人もいます。(ステージ上にこのイスが100個近くも並べば、立派な吸音材になるでしょう。)以前長野の方のホールで弾いた時に、その会場備え付けの木のイスがとても座り心地が良かった事があります。特に管楽器の人たちはイスにはとても神経質です。色々な調整機能のあるイスは最初は良いのですが、演奏のようにただ座るのではなく体重の頻繁な移動を伴う作業を続けてすると機械部分が必ず劣化して雑音を出します。調整部分のないイスで座面の高さを何種類か作る方が長持ちします。(右の写真を見て分かるように赤いイスは座面が少し低くなっています。)
今日はとんでもない事件が2件も起こり、最初に書こうと思っていた事はまた機会を改めて書きます。
1つ目の大事件は新潟の地震でした。まず第1回目の地震が本番直前にあり、舞台裏の照明の揺れがおさまらないので開演は5分遅れになりました。この第1回目の地震の時私は立って話をしていたのですが、そのせいか地震が大きいとは思いませんでした。そして演奏が始まってしばらくしてまた大きな揺れを感じました。大きな揺れになると私達の頭の上にある照明が落ちてこないかとても不安なのですが、皆演奏をやめるでもなく何事もなかったかのように弾き続けました。本番中の地震というのは前にも経験がありますが、これほどの地震は経験がありません。
休憩時間に楽屋のテレビを見たら震度6強の地震が3回と出ていました。私は2回しか気がつかなかったのですが、Tさんと話をしていたら弾き始めてすぐ揺れがあったとの事でした。
2つ目の大事件はこの地震と同時進行で起こっていました。アシュケナージ先生が前半の3番指揮中に指揮棒を左手に刺してしまったのです。振っている最中に指揮棒が何かにあたって飛んでしまう事はよくありますが、指揮棒をご自分の手に刺してしまうというような事は初めてです。指揮棒が5cmくらい手の中に残ってしまっているそうで、とても後半を指揮出来る状態ではありません。そこで急遽コンサートマスターの堀さんの弾き振りで4番を弾く事になりました。いくらよく弾く曲だとは言え、rubatoがたくさんあるこのような曲を指揮者なしで弾くのは前代未聞です。今日お聴きになった方はとても珍しい貴重な経験をされた事になります。
堀さんは音がからみ合って複雑なところは座ったまま指揮をされ続けていて、普段の演奏会以上に皆が一緒に弾いているという感覚が強かったです。(いくら堀さんが弾き振りしているとは言え、ちょっとでも油断すると特に1楽章の中間部のように入り組んだ所はアッという間にずれてしまうものです。皆がいつも以上に気持ちを1つにして弾いた成果が今日の4番です。それにしても途中で止まったりせずに無事に終わりまで行けて良かったです。)
なお先生は手術を受けられ明日はいつも通りに指揮されるそうです。実は朝ホールに着いてエレベーターに乗ったら、ちょうど同じ時に先生は平均律の譜面をお持ちになって地下の部屋にピアノの練習に行かれる所でした。(私がホールに着いたのは9時半くらいでしたから、先生はゲネプロの1時間半以上も前にホールにいらっしゃった事になります。これほど早くホールにいらっしゃる指揮者はほとんどいらっしゃらないと思います。)私に平均律のフーガの譜面を見せて、「これが大変なんだよ。」という調子で色々説明して下さいました。そういえばこの前のトリフォニーでのレコーディングの時も、昼休みにご自分の楽屋で寸暇を惜しんでピアノを弾かれていました。
私のレッスン室のStirlingにつけたスーパーツイーターのレベルをこの前89dBに上げたのですが、やはりヴァイオリンの高音がキツク感じて仕方ないのでまた85dBに戻しました。昨日いろいろCDを聴いていて今1つ音が馴染まず聴いていて落ち着かなかったのですが、これで解決しました。2階のDevonについているスーパーツイーターは89dBにしていますが、こちらは85dBにすると音がつまらないというのは栄子先生と理恵子の共通した感想です。(1階と2階のレベルの違いの最大の原因は部屋の響きの所為でしょう。スピーカーの音の粒の大きさの違いも影響しているのかも?2階のDevonの方が粒は細かいのですが、線はいくぶん細目です。その分ST25のレベルを上げた方がバランスが良いのでしょう。)
理恵子は特にピアノを聴く時には1階のレッスン室のRogersが大のお気に入りです。StirlingよりRogersの方が好きなのです。(特に自分の録音を聴く場合。)私もRogersをドライブするメインアンプをSV-9T(Cutie=可愛らしい)にしてから、Rogersを今まで以上に好きになりました。この9Tは小さい(サイズも出力も)ですが、山椒は小粒で......を地で行っています。
この前手に入れた2種類の300Bは比較すれば色々言うことはありますが、今はどちらもそれぞれの環境で気持ちの良い音楽を奏でてくれています。
今日は健康診断で午後から渋谷に行きましたが、毎度の事ながらお腹が空いて困りました。終わってから待望の昼食を食べて、あわてて家に戻ってレッスンをするという落ち着かない一日になってしまいました。
今回のレコーディングと定期は逆の方が良かったというのが私達の偽らざる感想です。本番をやって馴染ませてからレコーディングした方が良かったと思います。定期のスケジュールとかレコーディング会場の空き具合とか色々なファクターがあるので、このようなスケジュールになったのでしょう。N響の定期のスケジュールを考えると、レコーディングをやろうとするとかなり前から調整しておかないとうまく行かないでしょう。今回のアシュケナージ先生の4番とデュトワ先生の4番の聴き較べも面白いでしょうね。
明日はA定期のゲネプロ本番です。
今日はレコーディングの2日目でした。今朝は9時少し前に家を出ましたが、錦糸町までは近いので30分もかからずにホールに着いてしまいました。ホールについて昨日楽屋に置いていった自分のヴァイオリンを確認して、ホールの向かいのご飯が美味しいどんぶりの店で朝食を食べてからホールに戻って準備をしました。今日は事情があってレコーディングは11:20から始まりました。今日は4番です。まず第1楽章を録りましたが、最初にレコーディングした後先生のご希望でトランペットとトロンボーンの位置を前に出しました。それもあって1楽章には一番時間がかかりました。1楽章の後昼休みとなり、その後4,3,2楽章の順でレコーディングしました。先生の方は流れを重視して少々の間違いがあってもあまり気になさらないのですが、ディレクターさんの方は気になる部分をどんどん指摘されます。これは今回に限らずいつでもよく起こる事です。弾く側はやはり勢いを一番重視しますが、CDになればそれを何度も聴く事になるのですから勢いで全てを許すわけにはいかないでしょう。両者ともに良いものを作ろうと思っていても、その立場の違いから反応は微妙に違ってくるものです。最終的にはディレクターの言に従ってディレクターの気になるところは全て録音しなおして今日のレコーディングは終わりました。
オーディオに興味のない方はまたかと思いになるでしょうが、エージングについてまた書きます。オーディオの世界ではエージングをしないとその物の本当の価値は分からないという事がよく言われていますが、私はそれに対して異議を申し立てたいです。
エージングしなければその物の価値が分からないとしたら、一体いつその物の価値は分かるのでしょう。3年聴いても良いと思わないけど5年聴いたら突然良い音がするのでしょうか?そんなことを言っていたら一体いつ結論が出せるのでしょう。1つのアンプの評価を出すのにも何十年もかかりますよね。もしそうなら一体いつ自分の好きな物を選び出せるのでしょう。エージングしないと本当のところは分からないのだとしたら、試聴記などいつになっても書けないはずです。
弾き手は自分の楽器はエージングしなければ本当の音は分からないなどと言ってはいられないのです。そんなことを言っていたら何年経っても1台の楽器に対して判断を下せないです。そうしたら一体いつになったら自分の伴侶となる楽器を選べるのでしょう。
たしかにエージングをすると変わって行く部分はたくさんあります。それにエージングした後の結果を最初から全て分かるわけでは勿論ありません。またエージングの仕方が悪ければ良くなるものも悪くなる事もあります。ごく稀に最初の判断が外れている事もあります。でもほとんどの場合エージングなどしなくても行く末というかその物の素性は大体分かるものです。それに音の変化はエージングという外から与えられる変化ではなく、どのように持って行きたいかという弾き手(鳴らし手)の意志そのものなのです。エージングというような他人事だと思っていてはいけないと思うのです。いつか歳を経るとエージングという不思議な力が働いて音が良くなるという事はないのです。使い手の方がエージングで変わっただけだったりして.......
今日は錦糸町のトリフォニー・ホールでのレコーディングでした。
去年の6月と同じオクタビアのレコーディングでした。(去年6月20日21日に今回と同じトリフォニーでラヴェルをレコーディングしました。前回と同様にハードディスクレコーディングでした。使っているハードディスクは160GBで、バックアップの方は250GBとの事でした。前回と同様にテーブルの上にはハードディスクが2つ控え用においてありました。前回とは違うスピーカーを持ってこられていました。B&Wの802をそのまま使っていらっしゃるそうです。管楽器の前のマイクはショップスでしたが、それ以外のマイクはノイマンがほとんどでした。今日は13:00から3番「ポーランド」の録音だけをしました。1,2,3,5,4楽章の順で録音しました。明日は11:00から4番の方をレコーディングします。
明日は11:00からレコーディングですし明日台風の影響があると面倒なので、楽器は楽屋において来ました。すごい大型の台風という触れ込みですが、今のところは外は大して荒れていません。これから暴風圏内に入るとどうなるのかは分かりませんが.........
昨日横山さんの近況報告にウイスキーの樽をエンクロージャーに使ったスピーカーの話が出ていました。たった8cmのユニットなのになかなかの音が出ているという事でした。近づくとウイスキーの香りがするそうです。
今日も今度のA定期の練習でした。ロシア(というかソヴィエト)の指揮者に共通するチャイコフスキーの解釈とは一味違うアシュケナージ先生の持って行き方に戸惑ってしまっています。楽器が違っても同じ国の音楽の解釈がここまで違うと、先生のロシア生まれというよりはより国際派的な面を見るような気がします。明日からはこの2曲のレコーディングですから、早く先生のスタイルに慣れないといけません。
今日は昼休みにOさんに「根津さん、最近痩せました?」と聞かれました。最初はあまり気にもしていなかったのですが、これは前にも書いた歯列矯正のせいだと急に思いつきその話をしたら、「その歳でも、歯を直すと変わりますか?」と聞かれました。たしかに歯を直したおかげで色々な事がとても変わりました。私の歳になっても弾き方や姿勢まで変わるのですから、無視出来ない効果があると思います。セラミックを3mm位つぎ足して歯の高さを確保していますから、矯正の効果は大きいというべきでしょう。
もう1つ、家に帰ってきたら玄関に新しいiMacG5がありました。
本当はこれをセッティングしてデータを移したかったのですが、家中のMacをいじらないといけませんし、もしトラブルがあると夜も寝られなくなるので今日は触らない事にしました。時間がとれたらインターネットへの接続とかプリンタとの接続とかやらないといけません。
実は最近Powerbookの小さい画面をメインに作業をしているので、目がいささか疲れてきています。もっと大きなディスプレーをメインにして、目を開放してやった方が良いとつくづく感じている昨今です。
それと同時に家中のMacのOSをXにしようと思っています。(今や家のMacの半分はOS9では起動でなくなってしまいました。理恵子がポーランドに持って行っているiBookだけがOS9で動いています。)
夕食後下の部屋でCDを聴いていてふと感じたのですが、スピーカーを鳴らし込む(エージング)時の音量が下方リニアリティにすごく影響があるようです。スピーカーは普段聴く音量に合わせて反応して行きますから、聴く人が適当と思う音量に一番反応するようになって行きます。私は実際の会場で聞こえるような感じに再生させる事を心掛けていますから、長い事聴き込んだDevonが音量を絞っても音が死なないようになったのだと思います。大音量でエージングすると短時間にエージング出来るというのは幻想だと思います。大音量でエージングするとコーン紙は大音量に合わせて動くようになり、小さい微妙な音に対して充分に反応出来ないと思います。(楽器の場合も鳴らし込む為にフォルテばかり弾いていたら音の荒い楽器が出来上がります。)
あるホームページにある有名なヴァイオリニストがカーボンの弓を弾かれているという話が出ていました。この人はN響も何回か協演した人で、私も津田ホールのリサイタルを聴きに行った事がある人です。この津田ホールでのリサイタルの時ルトスワフスキのパルティータ(だったと思います。)を弾き始めた時に弓の先を飛ばしてしまわれたのです。私の目の前で名弓の先がフワッと飛んでしまったのです。その後楽屋に戻られて弓を取り換えて出てこられましたが、最初の弓の方がはるかに良い音でした。この事があってこの人はカーボンの弓を使うようになったというのが真相ではないかと私は想像しています。一番最近のN響との協演の時はこのカーボン弓と新作の楽器で弾かれていました。
今日からチャイコフスキーの3番「ポーランド」と4番の練習が始まりました。今回の3番はあまり演奏されない曲です。N響でもほとんど演奏されていませんが、前回は2002年11月のゲルギエフさん指揮のB定期で弾いています。残念ながらその時の事をあまりよく覚えていないのですが、弾いて行くうちにこの曲を弾いた事を思い出してきました。
今日は4番から練習が始まりましたが、ロシア人の指揮者のチャイコフスキーの交響曲へのアプローチとはいささか趣が違います。先生の生まれを考えるといささか意外ではあります。今まで弾いてきた4番とは微妙にテンポ感が違います。(第2主題のところなどで思わぬ混乱が起こりました。)3番の方は5楽章形式の曲で、長大な曲です。先程ご紹介した2002年11月のひとりごとを読むと、プロ前半の3番だけで大変であったと書いてあります。この3番弾くだけでもとても大変なのですが、全体に速めのテンポで振られているので前回以上に大変です。
明日も今日と同様の練習が行われ、今週の水曜木曜とトリフォニーでこの2曲を録音します。そして1日おいて土日とA定期でこの2曲を弾きます。
練習終了後1時間半位用事があり、その後家に帰ってレッスンをして食事をしたらもう11時近くになってしまいました。明日もまた3番を弾かないといけないので、今日は早々に寝ます。
昨日から手が痛くなってしまった栄子先生は、昨日の夜湿布をして寝たのですが痛くて寝られなかったそうです。昨日の夜風呂に入っている時は具合が良かったというので今日は温湿布をやってみたのですが、これはとても具合が良いそうで夕方からは少しですがピアノも弾けるようになったと喜んでいます。まだ右手首は痛々しく腫れていますが、今日も温湿布をして早く寝れば良くなるでしょう。
今日はヴァイオリンを初めて間もない子のレッスンがありました。今指を押さえる練習を始めたところですが、小指が内向きに曲がっているので4を押さえようとすると力が入ってしまうのです。しばらく悪戦苦闘していたのですが、他の指を押さえる曲の場合には割と良い形で押さえています。単独で4を押さえるとうまく行かないのです。このように小さい子を教える場合はケースバイケースで融通を利かさないといけないようです。(少し先に進んでから復習のような顔をして、今うまく出来ない課題をやってみようと思っています。)
今日もレッスンが終わってから2階のSV-501 SEに新たに到着した9952のWE300Bを挿して聴いてみました。
私が新しい物を聴く時のやり方をご紹介します。私の場合にはソースとしてカワイ企画様が作って下さった理恵子の青山でのリサイタルのCDを使ってます。カワイ様には前回と今回のCDを作っていただいていますが、出てくる音だけでなく音楽に対するスタンスの違いなどもとてもよく聞き取れとても面白いです。リビングで理恵子が練習している時のイメージがそのリビングでそのCDを聴いて呼び起こされるかという観点で聴くのです。生でいつも聴いているものをCDを通してどこまで聞き取れるかという聴き方ですから、私にとっては試聴というような気持ちではなく単に理恵子が弾いている像が目の前に拡がるかどうを聴くのです。勿論オーケストラやヴァイオリンソロのCDも聴きそれも参考にします。ですが自分が元の音をよく知っているソースほど確かなものはありません。
昨日は1階のSV-91Bに8826を挿し、特に中域のニュアンスの細かさ正確さに聴き入りました。派手にアピールしては来ないのですが、音の粒子が粗過ぎず細か過ぎずとても良い感じで更に肌合いがとても正確なのです。今日は2階のSV-501 SEに9952を挿してみました。この前お借りしたもの(9952)が2階のシステムで良かったので、今回も9952の方は2階で使っています。2階のシステムはSV-501 SE+TANNOY Devon(25年物)+スーパーツイーターST25で、いずれも細かい音がよく出るようになっているので9952のように前に出てくるタイプの物の方が全体を1つにまとめられています。(まだ8826は挿していませんが、キャラクターから考えて9952の方が合うでしょう。)
左からJAN274、300B(8826)、300B(9952)
更に古いVintage物もあるでしょうが、これ以上古い物は私にとっては問題外です。いつもその音を聴いてこそ意味があるのです。(2階のシステムだけでも今日は3時間以上聴いています。腫れ物に触るようなのでは使い物になりません。)
リビングで聴く音としてはとてもよくまとまりました。この前大橋さんに聴いていただいた時には自分自身まだ納得し切れていなかったのですが、今の状態なら自信を持って聴いていただけます。大橋さん、今度東京にいらっしゃったら必ず聴きにいらして下さってこの変わりようを楽しんで下さい。想像以上の変わり方です。
今日は栄子先生のソルフェージュのレッスンが続き、私は居場所のない一日でした。(私のレッスン室は歌のレッスンに使うし、リビングで弾くと聴音の邪魔になるというわけです。)
この前サンバレーさんにWEの300Bを貸していただいて聴いていたのですが、この9952はスーパーツイーターと相まって2階のSV-501 SEによく合っています。どちらが影響が大きいかというとWEの方が影響が大きいようです。大橋さんに色々相談にのっていただいた結果、1階のSV-91Bには8826の方が良いのではないかという事で試してみました。今日はただSV-91Bに挿して聴いて楽しんだだけですが、比較などしなくても良さは分かります。コスト・パフォーマンスという点では疑問はありますが、SV-91Bには8826の方が合っているようです。これで1階はall WEになりました。
スリッパはとても優しい子で、小さい時にまだ野良だった頃ももう1匹いたポチという兄弟にエサを先に食べさせてから自分が食べていました。今でもニボシをやる時にこちらの手を噛まないように気をつけています。昨日は突然こちらが捕まえようとしたので、ビックリして抵抗しただけなのです。爪を切られたスリッパはとても優しい顔になりました。
初めは今日健康診断を受ける予定にしていたのですが、別口の用事が持ち上がり来週に受ける事にしました。来週は色々懸案の事項が解決しそうで今からとても楽しみです。
来週はA定期と録音があります。チャイコフスキーの交響曲第3番「ポーランド」と第4番というプロです。月曜火曜と練習をして、水曜木曜とすみだトリフォニーで録音をし、1日おいて土曜日曜とホールでA定期となります。今までは演奏会が先で、その後録音するというケースがほとんどでした。今回は先にレコーディングをしてそれから演奏会という進行です。今月はこのA定期の後東京音大で「ジュノム」とK.595の2曲のモーツァルトのピアノ協奏曲のレコーディングがあります。ピアノと指揮は勿論アシュケナージ先生です。
今日はまずスリッパを病院に連れて行きました。スリッパを連れて行くためにケージに入れるのに一苦労しました。詳しい事は栄子先生のひとりごとをごらん下さい。今までスリッパが寝ている時に爪を切ろうと何度もやったのですが、後ろ足は切らせるのですが、前足は絶対に切らせないのです。それにスリッパを捕まえようと思うと、その気持ちがスリッパに分かるらしくクローゼットの奥に逃げ込んでしまいました。
爪切りと注射をしてもらった今スリッパはこちらが捕まえようという気がないのが分かるらしく、チョッカイを出してもいやがらずに受け入れています。小さい脳みそなのに人間の考えている事はちゃんと分かっています。
その後色々宿題になっている買い物を済ませました。途中でねずみ取りに引っ掛かりそうになりましたが、道が空いていなかった事に救われて無事でした。
今日は練習終了後創立記念式典がありました。いつも私達が練習しているスタジオでまず有馬賞の授与と年功表彰が行われました。今年の有馬賞はBMW JAPANとチューバの多戸さんに贈られました。年功表彰は勤続30年の方3人と20年の方7人に贈られました。式典の後は楽員控室でパーティーが行われました。アシュケナージ先生は式典とその後のパーティーに参加されました。OBの先輩の皆さんもとても多くの方がいらっしゃっていました。パーティの冒頭アシュケナージ先生があいさつをされましたが、先生は家には2台BMWがあるという話をされていました。
今回は78周年記念で、N響は来賓としていらっしゃった前の理事長そして前のNHK会長の川口幹生さんと同い年だそうです。
昔は創立記念日には銀のスプーンを頂いたものでした。家にある銀のスプーンの数で勤続年数が分かったものです。私が入団した年には50周年記念でした。今年はワイングラスを頂きました。
先月からA定期が今までの木曜金曜から土曜日曜に移った事で、当日券が今までより1日あたり500人位多く出たそうです。更に今までとは違ってカップルで聴きにこられる方がとても多かったそうです。アマチュアオケの方からは土日に移る事によって、ご自分の所属するオケの練習とぶつかるというご意見も聞きました。先月の様子を見ると新しい展開があったようで、これからどのような流れになるのかとても期待を持っています。
今日昼前に練習所に行ったらアルプス交響曲が聞こえてきました。今日明日と一日アルプス交響曲を練習し、あさっては午前中はアルプス交響曲、午後からはシューマンのピアノ協奏曲を練習します。明日は昨日も書いたように練習終了後創立記念式典があります。この式典ではN響に功績のあった団体とか個人を表彰し、永年勤続表彰も行われます。
前にも書いたように最近弾き方が変わり、最後の関門として残っていた疑問が見事に解消されました。結果的には弓と弦の作る角度がホンの少し狂っていたのです。今まで鏡を見たり人に見てもらったりは何度もしたのですが、どうしても違和感がありました。それがホンのちょっとした力のバランスで解決したのです。実際にどう変わったのかは自分ではよく分かりませんが、聴いてもらった限りでは今までとはまるで別人のように聞こえるようです。今まで私がこうなりたいなと思っていた通りになっただけの事なのですが、この事に気づくのに何年もかかってしまいました。
今まで弓を引く時に引っ掛かるような感じがあったのですが、今の構えだとその心配がないのです。
更にヴィブラートをよくかかるようになりました。
私はこういう問題に直面した時には今では言葉では考えません。弾いてその動きの中に全てがうまく納まるかを感覚的に感じるようにしています。人に伝える時にはそれを言葉に置き換えますが、一番肝腎な部分は言葉にならない言ってみれば身体で感じるものなのです。こういう時には言葉というのはつくづく無力なものだと思います。言葉に置き換えると急に白々しく思えてくるのです。
何か昨日の話の続きのようになってしまいましたが、今はただ弾く事が楽しいという事をお伝えしたかったのです。
サンバレーさんの大橋さんに試聴用にお借りしているWEの274Bと300Bを聴いて、この先の進み方が決まりました。上に書いた弾き方が変わった今、自分で弾く事もステレオを聴く事もとても楽しいですし新発見のオンパレードです。残念ながら文字を通してではその一番肝腎な感覚の部分がどうやっても伝わりません。いろいろ美辞麗句や屁理屈を並べても、音楽はたった一音でそれらを物の見事に吹き飛ばしてしまいます。音楽に理屈はいらないという事です。
ただ弾く事と同様再生する場合にも自分の求める音を出すのには、とてもたくさんの制約を越えて条件を満たさないといけません。でもそれらの知識はあくまでも黒子としての役しか果たさないのです。とにかく出てきた音がどうであるかだけが問題なのであって、色々な知識や技術、情報はそれが良い音に昇華されて表現出来ていなければ宝の持ち腐れにしかなっていないのです。良い音といっても自称ではダメで他人がそう認めるようでなければ本物ではないと私は考えています。
今日は朝早くから用事で出かけ昼前に帰ってきました。このところの夜更かしの為にいささかきつかったでした。家に戻ってからしばらく昼寝をして、やっと体調が戻りました。そのあとレッスンで3人を教えました。今やっと一段落ついて落ち着いたところです。
明日からはN響はシューマンのピアノ協奏曲(ソロ:エレーヌ・グリモーさん)とシュトラウスのアルプス交響曲というC定期の練習です。私は降り番ですが、明日あさってと昼休みには練習所に行く事になっています。(あさってはN響の創立記念日で、15:30から式典があった後パーティーがあります。)
このところ整流管とWEの300Bの試聴をして、自分なりの判断はつきました。これからどうするかも決めました。WEとPrimeには大差はなく、むしろ想像していた以上に差は少なかったです。やはり立派な先達WEを模範として、それに追いつこうと頑張っている後輩Prime特にVer.2はとても善戦をしています。
ただ私の出した結論は私にしか当てはまらない事です。私はプロの演奏家として人の演奏を聴くのに困らないように私のステレオは自分の思う通りに調整しています。でもそれを文字にするとウソ臭く見えてくるでしょう。仮にそうであっても皆さんに分かってもらう為には文字で表現するしか方法はありません。というような矛盾を含んでいる上に更に大きな問題は、批判的に読む方は所詮ご自分の経験に基づくご自分の判断基準でしかお読みにならない事です。(昨日書いたエージングの事もその一例です。エージングしなければ分からない部分もありますが、基本的な部分はエージングなどしなくても分かりますし、それ位何もしないでも聞き取れないようでは困るのです。)だからといってこのまま放っておいたら日本のステレオ界は遠からず自滅するでしょう。内容のない何を言っているのか皆目分からない言葉の遊びにばかり時間を費やして、無心に音だけを聴いて楽しむ事をとっくの昔に放棄してしまっているからです。これではこの先私自身も困りますし、他にも困る方は沢山いらっしゃると思うのでこれからもどんどん書いて行きます。
今日もアシュケナージ先生の音楽監督就任記念演奏会でした。昨日はN響の主催、今日はサントリーホールの主催でした。今日はほとんど空席のないほどの満員状態で、拍手の聞こえ方も普段とは一味も二味も違いました。昨日はあの天気の中を1400人の客さんに来ていただいたそうで、70%の入りという事で普通の公演としても成功の部類に入るそうです。昨日のあの天気の中での70%ですから大成功といえるでしょう。(帰りに足を奪われるかもしれない事を承知出来て下さったのですから。)
今回のベートーヴェンプロを弾いての私の印象は、先生は今回の3曲のロマンは的な面をアピールしようとされていました。(4番が作品60、運命が作品67、レオノーレが作品72aですからそういうアプローチもあるでしょう。)またテンポの持って行き方を見ると先生は基本的にピアニストであり、ご自分でピアノで弾くように持って行かれています。演奏自体は今日の方が全体に落ち着いていて良かったと思います。
今日は演奏会のあと椿山荘で先頃N響を退団されたホルンの山本さんの卒団パーティーがありました。とても大きな会場に満員の人たちがいる大パーティーでした。私にとって山本さんは一緒にMacを始めた仲間でした。山本さんはこれから教える事に専念されるそうです。
昨日ちょっと書いたエージングの事ですが、エージングというのは馴染ませるという意味はあってもエージングしたからといって悪い物が良くなるわけではありません。それに楽器など特に名器は調整などしてなくても(魂柱などまるであさっての方角にあったとしても)音はちゃんと出てくるものです。特に新作の楽器を探す時など出来立ての楽器の中から良い物をとても短い時間の中で捜さないといけないのです。(その意味では真空管を探すのよりはるかにシビアです。なぜなら楽器はそれ1台しかないからです。)ですから自然と私達はとてもシビアに音を聴くようになるのです。
音色はあとから色々補正する事が出来ますが、音の基本的部分については補正出来ないのです。(印象が少しぐらい変わったとしても基本的な性格が変わる事など絶対にありません。)ですからその基本的部分をエージングなしでも聞き取れるかが問題なのです。でもその具体的やり方はここでは説明出来ません。なぜなら同じ言葉を使っていても、人によってまるで違う事を言っている事が多く誤解されるだけだからです。
今日はアシュケナージ先生の音楽監督就任記念演奏会でした。台風22号の動向が気になるところですが、私は朝サントリーホールに着いてから演奏会が終わるまでアークヒルズの中にいたので、外の雨の降り方などは分かりません。私は朝9時過ぎに着いて夜7時過ぎに帰路についたのですが、その範囲で言うとほとんど私には台風の影響はありませんでした。というか車がほとんど出ていないのでむしろ道が空いていて良かったと言うのが偽らざる印象です。
今日の演奏会は開演が17:00、終演が19:00と台風にまともにぶつかっています。開演時には台風のせいで客席は半分くらいしかお客さんはいらっしゃっていませんでした。(券自体は完全にSold Outだったそうです。)でもこの荒天の中をアシュケナージ先生を旗頭に船出しようとするNHK交響楽団を見守るべく来て下さったお客様の期待を裏切らないようにしないといけません。初めは空席が目立ちましたが、どんどん後からお客様がいらっしゃって下さって終演時にはすごく温かい拍手に包まれました。今日来て下さった皆様には本当に心からお礼を申し上げます。
昨日聴いたWEの300Bについてのまとめです。たしかにWEの300Bは素晴らしいのですが、たとえばPrime300B Ver.2との違いはその音から想像出来る範囲内です。(この管は充分にエージングされたものを聴いてみて下さいという事で送っていただいたものです。)WEにする意味があるかどうかはアンプにもよるようです。SV-91Bの場合にはPrimeで充分だと思いますが、SV-501 SEだとWEにする意味は充分にあります。(これは私の環境での話ですから、どなたにも通用する話ではありません。またSV-91Bの場合300BはPrimeでも充分ですが、整流管については絶対にWEの方が良いです。これも音の粘度が違うからです。)たしかに最善を求めようとすると結局はWEになると言うのは、とてもよく分かります。でも値段の違いほどの違いがあるかと言われると、私には「?」です。でもWEの音の粘度は他の管では得られません。(この粘度は特にクラシックでは絶対に必要な音の特性です。)逆にWEで失われる物がある事もたしかです。音の粒立ちはPrimeの方がはるかに細かくて良いです。あとはWEの音の太さと粘っこさをどこまで求めるのかという問題になるでしょう。
私はどちらかというと今までアンチWE派だったのですが、こうやって落ち着いて聴くと(聴いているうちにST25のレベル設定を変えることになってしまいました。)、その良さがよく分かりました。(今まで色々なところでWEの300Bを聴きましたが、私が求める音を目指したセッティングをしていないので聴いてみても全然参考になりません。それでも中国管とWEの違いくらいは充分に分かりました。また他の人の感想はいくら読んでもその人の求めるものが分からないので何の参考にもなりません。ですから私には雑誌の試聴記事は参考にならないのです。読み物としてはこんなに面白いものはありませんが.......色々な意味で!)
これでWEの300B、もう少し安ければ言う事ないのですがね.......
今日は明日の演奏会の為の練習最終日でした。アシュケナージ先生はとてもご機嫌で、いつもニコニコされています。今回のプロは何といっても4番が一番の難物です。とても良い曲だとは思うのですが、派手ではないのに細かい技術を必要とするのです。
といっても明日は台風22号が直撃するようで、一体どうなるのでしょうか?予想進路図を見ると本番の終わる頃が一番台風が近づきそうで、帰りは一体どうなるのか今から心配です。夜のニュースでは先生がこの演奏会を是非聴いて欲しいとおっしゃっていましたが、気象庁は外出を控えるようにとの事、一体どうすれば良いのでしょう........?
今日は家に帰ってから昨日聴けなかったWEの300Bを聴きました。
1階のSV-91BにWE 274Bと300Bを挿して、色々なCDを聴いてみました。今まで色々な所で300Bの音を聴きましたが、自分の家で聴くのは音に合わせてすぐに微調整が出来るのでその特徴がよく分かります。細かい印象についてはここでは書きませんが、300Bの違いより整流管274Bの違い(GDかWEか)の方が影響が大きいです。
意外だったのは折角のチャンスなので2階のSV-501 SEに挿してみたら、こちらはこれで決まりという感じの音になった事です。私の感じではSV-501 SEの繊細な感じとWEの塊で押してくるような感じが上手くバランスがとれるのだと思います。(2階リビングのシステムはWEの300Bと純正のスーパーツイーターST25のおかげでまるで音が変わり、とても落ち着いた良い音になりました。栄子先生も今までと違う良い音だと言っています。)
今日もアシュケナージ先生の就任記念演奏会の練習でした。4番はこの前の海外旅行で弾いているので、今日は練習する必要はないとの先生の判断で運命とレオノーレだけを練習しました。リズムが流れないようにという事を何度も注意されていて、場所によっては何度も弾き直して練習しましたが、全体としては練習はあっさりと終わりました。
先生の棒の元で弾いているとメロディーのルバートの処理の仕方など指揮者である以前にやはりピアニストいらっしゃる事を強く感じさせられます。テンポなどオケというよりはピアノソロに適した設定だと思う事がありますし、メロディーのルバートの時の処理の仕方も同様に感じます。
というような事で家には早く帰れたのですが、家ではホームセキュリティが不調なので職人さんが待ちかまえていました。ホームセキュリティは配線が複雑なので問題の個所を見つける事が難航し、結局6時過ぎまで付き合わされてしまいました。終わった頃にはすっかり疲れてしまい、折角早く帰ってきた意味などなくなってしまいました。
今日家に帰ったらサンバレーから試聴用のWE 300Bが届けられていました。上に書いたような事情でゆっくり聴く事は出来ませんが、今から出来たらちょっとでも聴いてみようと思っています。でも今日は無理かな?.....残念....
今日はアシュケナージ先生の就任記念演奏会の練習が始まりました。(今回の演奏会は堀さん、篠崎さん、山口さんの3人のコンサートマスターが揃い踏みです。)運命から始まり、レオノーレの第3番、4番という順に進みました。4番は7月のヨーロッパ旅行でフィラッハで1回だけ弾いています。ボーイングは普段とはかなり違うように書かれています。運命のように何度も弾いた曲だとかなりの部分反射的に弾くので、弾き終わったら皆と逆だったという事が何回かありました。(私だけではなく他の人も「あれっ?」という顔をして弾いています。)もっとも場所によるとこの方が良いじゃないという所もあり、色々トライしてみる必要はあります。
今回のプロはオールベートーヴェンの上に協奏曲がないので、割と地味に聞こえるかもしれません。私としては先生にピアノ協奏曲を弾き振りしていただきたかったです。
実は昨日の夕方前に頼んでおいたTANNOYのスーパーツイーターが入ったという電話がありました。物は前と同じST25です。練習の後秋葉原に寄ってそれを買って帰り、早速2階のDevonにつないでみました。レベルは1階と異なりクロスオーバーが18kHz、能率が89dBという設定ですが、聴いた感じではこれが一番良く聞こえます。今まで中低域に少し薄さを感じてそれが不満だったのですが、スーパーツイーターを加えたらその中低域の不満が直りました。私のDevonは長年聴いているのでとても反応は良いのですが、低い音が今一つ神経質に聞こえて気になっていたのです。低い音の幅と肌合いがとても改善されて、ステレオを気にしないで心から音楽を楽しめるようになりました。(私自身Devonにスーパーツイーターを付けたいと思っていましたが、大橋さんも音を聴かれてすぐに同じ事を言われました。誰でも感じる事は同じのようです。)
2階のDevonの救世主 | 電源ってとても大事なのですね! |
夕食後は1階のWE JAN274Bをまた聴きます。こちらはこちらで今までとは1味も2味も違う世界を表現してくれています。 しばらくは1階と2階の間を何回も往復する事になりそうです。
今日はNHKの509スタジオで来年の大河ドラマのテーマ取りがありました。岩代太郎さんの作曲した「義経」のテーマと劇中音楽です。アシュケナージ先生は録音に慣れていらっしゃるようで、スタジオでの録音は手間取るのではないかという私達の予想は見事に裏切られました。思った以上に順調なペースで録音は終わりました。
家に帰ったらサンバレーからJAN 274Bが届いていました。9月19日付の店主のひとりごとに出ていた整流管で音が変わるという事を早速試してみました。夕食前に今までのGD274Bの音を聴いておいて、夕食後このWEのJAN 274Bに替えて聴いてみました。聴いた印象から言うとJAN 274Bの方がまろやかに聞こえます。(夕食前に聴いておく必要もないくらい音はハッキリと違いました。)表現が適当かどうか分かりませんが、GDの時は音がまるで若い楽器を弾いている時のような溌剌とした感じが強く、ヴァイオリンで言うと弦の張力を限界まで上げているように感じます。ところがJANになるとGDの時にいくぶん張りつめていたものが緩められて、スピーカーが楽に発音しているように感じられるのです。特に感じるのがピアノの低音の響きです。量的にはそれほど変化はないのですが、低音の発音の質がとても明瞭に分かるのです。また音のアタックの質が良いです。(強音[フォルテ]でも堅い打鍵の音にならないのです。)
この2本の274Bの違いはこの前大橋さんが家にいらっしゃった時に弾き較べた2台のヴァイオリンの違いと同じような感じがします。とてもドメスティックというような値段ではありませんが、これだけ違うと魅力がある事はたしかです。同じオイストラフの演奏もいくぶん違う肌合いでしたから........
明日からはアシュケナージ先生がいらっしゃいます。明日は来年の大河ドラマ「義経」のテーマ音楽と劇中音楽の録音です。珍しい事なのですが、大河ドラマの指揮もアシュケナージ先生がされます。あさってからは9日と10日に行われるアシュケナージ先生音楽監督就任記念コンサートの練習が始まります。プログラムはベートーヴェンプロでレオノーレの3番、交響曲の4番、5番というプロです。(この演奏会から弦楽器は新しい席次に変わります。)
今日も午後から近くの歯医者さんに行きましたが、歯列の矯正は演奏上にとても大きな影響があります。楽器を持つのが楽になり、つられて両手ともに脱力が出来るようになりました。今日は面白くて色々の曲を弾きまくって遊びました。ヴィブラートが前よりかけやすく感じました。私の場合咬合が強過ぎて下側の歯がすごくすり減っていたようで、下の歯に3mm位セラミックを足して上の歯のねじれを矯正し始めたら姿勢が変わり、楽器の持ち方まで変わってきたのです。
顔つきまで変わったとは栄子先生と理恵子の共通したご意見です。たしかに今まで常に口内炎が出来ていた私ですが、最近はその痕がどんどん小さくなり鏡を見ても顔のアウトラインが変わったように思います。
今日はNHK音楽祭でした。前半がロッシーニの序曲3曲(シンデレラ、セミラーミデ、ウィリアム・テル)、後半がブルームすの交響曲第4番でした。(アンコールはブラームスのハンガリア舞曲第5番)今回のような対向配置だと先生の棒の先が前の人の影になって見えない時が多いです。アンコールのハンガリア舞曲のルバートの時にほとんど棒が見えず、いつ弾き出して良いのやら皆目分かりませんでした。
今日のN響アワーは先月の末29日に亡くなられたワルベルク先生の特集です。(4月11日に放送されたものの再放送)ブラームスの悲劇的序曲は今から22年前の演奏で、N響のメンバーの方もアングルによっては誰も今はいらっしゃらないです。(卒業された方、途中でやめられた方、亡くなられた方などさまざまです。)今年の2月のワルベルク先生指揮の演奏を見ると、亡くなられた事が信じられません。
今日は明日のNHK音楽祭の練習でした。今日の練習はNHKホールだったのですが、Mさんは練習開始30分前に練習所に行き、誰もいないのにビックリしてあわててホールに向かいなんとか遅刻を免れました。今日の練習は午後の1コマ目までブラームスの4番を弾き、最後の1コマでロッシーニの序曲3曲を通して弾きました。サンティ先生は練習開始の10分以上も前から指揮台に座って手ぐすねをひいて待っていらっしゃいます。この写真の後ろの時計は練習開始5分前になっていますがこの5分以上前からずっと指揮台に座っていらっしゃいます。ブラームスの4番は全体にとても細かく音量をコントロールした演奏で、弾いているとドイツ人の指揮者と同じような感じです。違いというとドイツ人の指揮者ほどきりきり締め上げないので、音量を押さえられても息がつまるような感じはありません。
練習が始まって最初の休憩の時にイチロー選手の新記録の事を聞かされました。あと2試合でどこまで記録が伸びるのでしょう。それにしてもあのプレッシャーの中で何事もないように新記録を伸ばすのはすごい事です。
家に帰ったらスリッパが窮屈な格好をしてキャットランドの中で寝ていました。
僕せまいところだ〜い好き(可愛くないって言ってる人だ〜れ?)
昨日付のザ・キット屋店主のひとりごとにとても面白い事が書かれています。是非お読みになって下さい。ところでこの中に『何百万(或いは一千万?)もの投資をして「僕のシステムは最高峰だから良い録音は良く鳴らすけどダメな録音は全然聴けない優秀な再現性を持っているんだ」なん胸を張っているのは悲惨でモノも言えません(でも実際この手のコメントは良く出てきます、気の毒だなあと思いますね)。』という文があります。私がステレオのページの「私が求める音」で書いている事(「良い再生装置というのは何を聴いても良い音がするものではありません。良い演奏は良くつまらない演奏はつまらなく、真の姿を伝えなければ良い装置ではないのです。」)と矛盾していると思われるかもしれませんが、私は録音の状態などどうであれ演奏の善し悪しが分かるのが良い再生装置だという意味で書いているのです。私のステレオもそれを目指しています。先月の9日に大橋さんが我が家にいらっしゃった時のご感想(ローレベルのリニアリティが高いのでSP盤の板起こしCDと新しい録音の両方が同じ次元で愉しむことが出来る素晴らしいセットアップだと思いました。)にもそれが表れています。
今日の大橋さんのひとりごとに私の気持ちがよく書かれていてうれしくなりました。
今日も朝から色々の出来事があり、アッという間に夜になってしまいました。
私は2台のヴァイオリンを持っていますが、私の楽器に対する尺度は良い方の楽器が決めています。サブの楽器を弾いていてもメインの楽器を弾いている時の感覚がものを言ってくるのです。こうやっているとサブの楽器もメインの楽器に近い反応を示してくれるようになります。こうやってみるとその人の音の基準はメインの楽器が決めているのでしょう。
楽器の場合は弓の善し悪しがとても難しいです。弓は楽器に較べてはるかに事故が多いし寿命が短いので、無傷のまっさらな弓を見つけるのは段々難しくなっていきます。特にTourteとかPeccatteを初めとする名弓はどんどん手に入れるのが大変です。それに広い会場で弾く事を要求されるので、音色が良くても音量の出にくいものは敬遠されるようになっています。昔はEury、Pageotなどの弓が珍重されていましたが、今ではSartoryなどが人気です。今では良い弓といえばTourte、良い楽器といえばStradかdel Gesuという感じで、それ以外の物は仮にかなり良くても騒がれる事はほとんど無くなってしまいました。