ひとりごと2005年5月分    

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このページは私の日記のようなものです。私の感じること、周りで起こったことを書きます。


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栄子先生のピアノ教室プロフィールひとりごとも是非ご覧下さい。

生徒さんへの連絡があります。こちらへどうぞ。(2005.5.26重要な連絡があります。必ずご覧下さい。

5月20日理恵子のパデレフスキのスカルラッティ風カプリース(去年2004年9月25日のリサイタルのアンコールの実況録音)の演奏がPTNAで紹介。こちらから是非お聴き下さい。

トップページに2週間後の今月18日(土)の日大カザルスホールでのリサイタルに理恵子が使うカワイのピアノShigeru KawaiのSK-EXについてご紹介しました。


5.31

 今日は午前中に楽器屋さんに行って弓の毛の張り替えをして頂きました。あさってにはもう1本の毛替えをして頂きます。弓の毛の劣化というのは毎日毎日少しずつ進んで行くものなので、本人はあまり意識しないのですが、やはり劣化は進んでいるのです。いつも毛を替えると自分の思っている以上に音は悪くなっている事に気付かされます。やはり私のペースだと1月半も経つともう音はかなり悪くなってしまいます。Dominantだとせいぜい半月しか持ちませんから、結局はどんな弦を使っても弦の状態を維持するのにかかるお金はほとんど変わらないのです。(Dominantを切れるまで半年や1年使うというのは問題外です。なぜなら1月も経ったら腑抜けのような音になってしまうからです。)

 今日は首都高の3号下りで事故があり、環状線までその影響が及んでいました。といっても楽器屋さん(明大前)までほぼ1時間で着きましたから、渋滞の割には優秀でした。その後練習所に行きました。練習所ではラフマニノフの2番が聞こえていました。フィナーレなどとても速いようで、練習が終わった後の控室では「間に合わないよ〜〜」という声が聞こえてきました。

 今年は私は旅行が不思議と降り番になってしまいました。来週月曜日の岡山も降り番ですし、8月後半も降り番です。7月には新潟長岡福井の3連戦と札幌のPMFには行きます。今日は夕方そのホテルの手配をしました。特に札幌は旅行日と練習2日と本番の日と4泊なので、寛げる環境が欲しいのです。4日間の我が家という訳です。
 この札幌の演奏会は花火大会と重なっているそうで、終演時は花火のお客さんと重なって大混雑になります。前にPMFで札幌に行った時もすごく混雑しました。私は今回は親戚筋の人が関係しているホテルに泊る事にしました。

 今1階ではSV-3+SV-91BでStirlingをドライブしていますが、今までのSV-722やSV-310とはテンポ感が違います。SV-3だとテンポが速く感じるのです。同じような事はSV-501 SEとSV-91Bでも感じました。2階のSV-501 SEはその頃QUAD66がプリでした。その時は501で聴くと音楽が流れるように感じたのです。ところがこの前プリを722にしてからはその印象はほとんど影を潜めました。これから感じるのは音楽のテンポ感を決めるのはプリの性格ではないかという事です。722や310で聴くと音楽がとても落ち着いて聞こえるのです。とても速い曲を聴いていても、それぞれの瞬間に「ボールが止まって見える!」というような感じを覚えるのです。(最初は501の方が91Bよりテンポを速く感じるのだと思ったのですが、プリを替えたらその決め手はメインアンプよりプリアンプの方が持っている事が分かりました。)
 どんなアンプでも実際にかかっている時間は同じなのに、聴感上のテンポ感はアンプを替えると微妙に違います。 どちらかというと音楽の進行が落ち着いて聞こえるアンプの方が私は好きです。なぜならそういうアンプで聴くと、「なんだ、あわてて弾く必要なんかないんだ!」と納得させてくれるからです。


5.30

 昨日が本番だったので今日はお休みです。今朝は栄子先生ご自慢のお花に水を上げないといけないと思っていたのですが、朝起きたら雨が降っていました。昨日1日泉北のステップの審査をしてきた栄子先生は午後3時過ぎに家に戻ってきました。私が丁度レッスンをしている時で、私のレッスンが終わったら栄子先生のレッスンが始まり夜8時過ぎまで同じ家に居ながらすれ違いになってしまいました。レッスン室がお互いにとても離れているので、レッスンをしているとお互い顔を見ないで過ぎてしまうのです。

 おとといのキット屋店主のひとりごとにエジンバラの調整の件が載っていましたが、私もTANNOYを2台使っているのでその難しさは身にしみています。TANNOYから立ち上がりの速い音を引き出すのはかなり難しいです。立ち上がりが速くても音が薄くては意味がないのです。色々やってみた結果を簡単に言うと同軸のユニットを耳の高さにそろえる事が最も大切な事だと思います。更に私はスーパーツイーターをつける事をお奨めします。私の家では1階でも2階でも有効でした。但し出来るだけ弱くから試して下さい。(迷ったら弱い方をとって下さい。)
 これ以上あまり色々書くと今週末のサンバレーの東京試聴会のネタをばらす事になるのでこれ位で止めておきます。

 今度の定期は降り番ですが、明日31日と2日はヴァイオリンのオーディションがあるので3時過ぎには練習所に行きます。ついでに弓の毛を張り替えて弦を買いに行きます。そして3日には4日と5日の東京試聴会の為の準備に出かけないといけません。結局いつも通り降り番の時はアッというまに休みが終わってしまうのです。 不思議な事にいつも降り番の時は出番の時の倍位の速さで時間が過ぎて行ってしまうように感じるものです。


5.29

 今日はオーチャード定期でした。今日は私は前半が降り番なのでゲネプロの時はチェロ協奏曲を客席で聴きました。初めは下手側の壁際で聴いていたのですが今一つ音がピンと来ませんでした。しばらくして中央の後ろに移ったらバランスがかなり良くなりました。聴きながらこれはステレオのセッティングと全く同じだとつくづく思いました。
 ゲネプロの時はとても細かく注文を出されるので、この短い練習時間でどうまとめられるのか疑問でした。ですが本番が終わってみると、この注文の出し方も計算のうちであったようです。ただテンポの指示だけはとても分かりにくく、ルバートをかけるようなところでは混乱がありました。でも本番の時はゲネプロで慣れたせいもあって、大きな破綻は来しませんでした。

 家に帰ってきたら今日一日放っておかれたスリッパがすり寄ってきました。でもしばらく相手をしていたら、今度は下の部屋に行って一人で寝ていました。スリッパは近くに人間がいてうるさくかまわれないのが一番好きなようです。年が行くに従って鳴き方が喋るようになって来ます。今では我が家では鳴き方で何をして欲しいかが分かります。


5.28

 今日は明日のオーチャード定期の練習でした。プロは
1.ペルト/コラージュ・オン・バッハ
2.ハイドン/チェロ協奏曲ハ長調
3.シベリウス/交響曲第2番
です。(私は前半は降り番でシベリウスだけが出番です。) シベリウスもこの前のショスタコーヴィッチと同様に、よく弾かれるのとはまるで違うアプローチをとられています。常任で振られているオケならその良さが充分発揮できるのでしょうが、N響のようにゲストで振られている場合は良さが出るにはかなりの時間がかかるように見えます。この前のショスタコーヴィッチは本番はなかなかの出来でした。ただ独特の表情の上にテンポまでかなり独特なのです。速いのかと思うそうでもない、じっくり行くのかと思うと実はかなり速いという具合に「?」の部分があります。ただ単に変わっているだけではなく、今まで表に出てこなかったものが見えてきたりしてとても面白く良い部分もたくさんある人です。練習はかなり大変ではあるのですが、じっくり時間をかけて充分馴染ませて初めて良さが見えてくるやり方のように見えます。

 今朝練習所に着いて朝食を食べようと思ったところに電話がかかってきて、栄子先生も明日からの審査に行けないかもという非常事態が勃発しました。ヒョッとすると明日の昼間に誰かに家に居てもらわないといけなくなりそうでしたが、練習が始まる頃には決着がつきホッとしました。

 来週の土曜日はサンバレーの東京試聴会です。このところあまりステレオ(特に1階のステレオ)を聴く機会が少なくて、こんな事ではいけないと思い、1階のシステムでシューマンの「春」を聴いています。SV-3(MullardECC88付)+SV-91B+Stirlingです。Mullardを挿してSV-3の印象はかなり変わりましたが、音の立ち上がりがもう一息速いと良いのですが........それに音の像がSV-722やSV-310に較べると少し後ろに下がっていて、音の幅が少し狭いという感じです。これは今まで私がSV-722、SV-310と聴いてきているので出てくる注文で、コストパフォーマンスを言えば素晴らしいです。やはり値段にはちゃんと根拠がある、という事です。
  そうでなければ高い物を買う理由などない訳です。結局はどこまで音に拘るかの問題です。ただ上を見ればキリがない訳で、どこで満足するかが難しいのです。「自分の環境ではこれだ!」という物を見つけないと、いつも幸せの青い鳥を探して放浪する事になります。
 私にとってはステレオは音楽を聴いて楽しむための道具ですから、リビングやレッスン室でステレオが一番大きな顔をしている事は好きではありません。ですから私は1つの部屋には1つのシステムしか置きません。それで最初にQUADのプリとメイン、Devonというラインナップを揃えたのです。その意味では今の1階のシステムはいささか大きくなり過ぎています。
 しばらくシューマンを聴いていて、この音の違いは演奏する時のホールの違いだと思えば良い事を再確認しました。


5.27

 今日は午前中に栄子先生と出かけました。1つの区切りを迎えたという事なのでしょう。帰りにテレビにも紹介された事のあるケーキ屋さんに行きました。何年も前に紹介された店ですが、今でもとても多くのお客さんがきています。その様子を見ていると全てにわたって徹底的にやっています。お客さんを見送るやり方も半端じゃありません。やるからには徹底しないといけないという事を実例で見てきました。

 その後名古屋のホテルをとろうと思ってネット上で探したり、近くの旅行代理店で捜してもらったのですが、結局思ったようにはなりませんでした。万博のせいで本当に苦労します。間際になってもう1度挑戦するしかないのかもしれません。そんな事をしているうちにもう夜10時になってしまいました。

 今までに作った教本をプリントしようとすると楽譜が文字化けを起こす現象が起きていました。そこで古いPowerMacG4/400MHzでプリントしてみました。でもやはり全部の楽譜はちゃんとプリントできません。もう一度EPSファイルから作り直さないといけないようです。ついでに教材も全て作り直そうと思っています。今まで取っ付きの良いように導入は4小節の曲を中心にしていたのですが、その倍の8小節を中心にした方が良いようです。また1つの課題を今まで以上に何度も繰り返しやるようにしようと思っています。
 1時間位かけて前に使っていたPowerMacを動かしてみましたが、OS9では400MHzでも軽快に動きます。この教本を作った頃とは環境が根本的に変わってしまっています。OSは10.3.9になっていますし、カメラもディジタル一眼を中心に使うようになりました。残念ながらOS9の環境でもプリントできないようでは、もう古いPowerMacの出番はありません。
 出荷と同時にOS10.4は手に入れましたが、まだインストールしていません。既に10.4.1が出ていますが、もう少しマイナーバージョンアップがあってからインストールしてみようと思っています。1階のiMac20"にこの新しいTigerを入れてみようかなと思っています。ソフトが10.4に対応するようになってからでないと、プリントやMIDIに問題が出て困る事になるからです。

 栄子先生は明日から大阪の泉北地区のステップの審査に行くので、てんてこ舞いをしています。来週月曜日に帰ってくるまでひとりごとはお待ち下さい。


5.26

 今日は午前中は植木屋さんが来て庭の手入れをして下さいました。さすがに専門家が手入れをすると植木も生き返ったように見えました。

 そのあと1人レッスンをしてから遅いお昼を食べて、ホールに向かいました。昨日今日と道は空いていて、思ったよりずっと早くホールに着けました。
 今日も昨日と同様の出来だったと思います。私にはヤルヴィさんの表情付けは譜面に書いてあるのの何倍もの大げさな表情なのですが、 それなりの説得力を持っています。ハーンさんは今日はアンコールに無伴奏ソナタ第3番のフィナーレ・アレグロを弾かれました。(昨日のアンコールラルゴはこのソナタの第3楽章です。)

 今週は日曜日にオーチャード定期があり、その後のC定期は降り番です。その為4日5日のサンバレーの東京試聴会に参加できる訳です。演奏会に行く事の出来ない音楽ファンにとっては、家でオーディオを通して音楽を楽しむしかない訳です。そこで弾き手が聴き手に聴いて欲しい事を分かっていただけると弾き手と聴き手の距離がもっと縮まってくるのではないかと思い、今回のような企画を考えたのです。私達の音の聴き方のエッセンスを分かって頂く事が私の一番の希望です。
 その後は理恵子のリサイタルと栄子先生の審査が待ちかまえています。私自身もたくさんの宿題を抱えています。


5.25

 今日はB定期の初日でした。今日は家を9時過ぎに出たのですがほとんど渋滞していなかったので、アークヒルズにはなんと40分かからずに着きました。いつもこうだとうれしいし車の意味もあるのですが........
 いつも通りアンデルセンで朝食を食べました。気候も大変良いので、テラス席に座ってのんびりしている人もたくさんいます。

 この写真はゲネプロが終わった時(午後1時)の様子です。今日など外で食事するのも気分が良いでしょう。

 今日のショスタコーヴィッチの5番はとても面白いところがたくさんありました。特に目立つのは2楽章で突然ほとんど聞こえないくらいの弱音になる所と、フィナーレの最後のティンパニーの両手打ちでしょう。ヤルヴィさんの話によるとこのティンパニーの両手打ちはムラヴィンスキー・バージョンだそうです。ヤルヴィさんの持って行き方はダイナミックレンジを出来るだけ大きくとるというもので、ピアニッシモなどほとんど聞こえないくらいに弾かせてフォルティッシモはとても大きく弾かせ、とにかく中途半端は嫌いだという事です。今日の演奏はその意味ではとてもうまくいったと言えるでしょう。
 ヒラリー・ハーンさんのプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲は、とにかくオーケストラがヴァイオリンをカバーしないようにという事をさかんに注文されました。ヴァイオリン1台で細かい音形まで聞こえるためには、オーケストラがかなりセーブしないとうまく行かないのです。今日はハーンさんはアンコールにバッハの無伴奏ソナタ2番の3楽章ラルゴを弾かれました。とてもじっくりしたまさにラルゴでした。


5.24

 今日はショスタコーヴィッチ、ペルト、プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲の順で練習しました。今まで意識しなかった音の動きの意味を教えてくれるような、一言で言うととても派手な持って行き方です。またプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲もソリストとの相性も良いようで、こちらも名演が期待できると思います。(私は家に帰ってからハーンさんのストラヴィンスキーのヴァイオリン協奏曲のCDを聴きましたが、昨日今日の練習で感じた音と同じ感触でした。ご本人なのだから当たり前なのですが........)
 練習終了後にNHKの衛星放送局のKさんと近くの喫茶店でお話をしました。指揮のヤルヴィさんに興味があるそうで、今日の練習を聴きにこられたそうです。Kさんはご自分でヴァイオリンも弾かれ、ステレオにも興味があるという方です。1時間ほどお話をしましたが、音楽やオーディオについて色々面白いお話を聞かせていただきました。このKさん、キット屋さんのホームページから私のホームページを探し当てていらっしゃったそうでした。ロンドンのローヤル・アルバート・ホールでオーケストラの調弦の音を聴いたら、これこそまさにTANNOYの音だと思われたという話が特に印象に残っています。音楽は後に残らない芸術なので何も証拠が残らないのですが、そうであるからこそ面白いという面もある訳です。そのような話をしばらくしました。


5.23

 今日は午前中にショスタコーヴィッチの5番、午後はプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番を練習しました。ヴァイオリンはヒラリー・ハーンさんです。普通協奏曲の合わせは練習最終日の午後に行われるのですが、今回はソリストの希望で今日明日の2日練習します。ソロパートもとても細かくニュアンスを決めていらっしゃるのですが、それを活かす為にはオーケストラとの合わせが大切な訳で、協奏曲には異例の2日間の練習の意味がよく分かります。
 ショスタコーヴィッチの5番については「Dramatic!」という言葉が何度も出て来ましたが、ヤルヴィさんの指揮はまさにその典型のような持って行き方です。 徹底してこの路線を狙っている感じです。
 今回エキストラとしてお手伝いして頂いているKさんは理恵子の同級生で、私ももうそういう年令になったのだと複雑な心境です。
 今日は睡眠不足できつかったので、今日こそ早く寝ます。


5.22

 今日からはパーヴォ・ヤルヴィさんのシリーズが始まります。今日からはまずB定期です。今日はショスタコーヴィッチの5番の交響曲とペルトのフラトレスを練習しました。ショスタコの5番はチェロ、コントラバスが普通と違ってcrescendoを効かせたりして、独特の表情を持っていますがなかなか効果的です。フィナーレの最後の部分のテンポは普通はとても速いのですが、今回はじっくりと聞かせています。3楽章のヴァイオリンの分け方はとても複雑な特別なものです。
 ペルトの曲は同じパターンを何度も音量を変えながら弾くという単純なものなのですが、不思議な感じにとらわれる曲です。ヤルヴィさんは前にも来ていらっしゃるようなのですが、私はよく覚えていません。ですがなかなか面白い良い指揮者です。

 昨日の夜1階で片付けをしている時に前にSV-501 SEに挿していたTUNGSRAMのECL82(6BM8)が出て来たので、今日夕食後入れ替えて聴いてみました。前にしばらく聴いていた管なので、既に馴染みはついています。帯域はいままで使っていたSvetlanaの方が広いようですが音の落ち着きはこちらの方が一息優っています。栄子先生も一聴してこちらの方が良いという意見です。(こちらの方がよく響いているとの事です。)2階のシステムが今のように変わってからは初めてなのですが、前の時の印象以上にまとまった良い音です。

 今日は生徒さんからNathan MilsteinのDVD(EMI Classicsというシリーズの中の1つ)をいただきました。私がMilsteinが好きだという事で下さったのです。1950〜60年台の演奏を納めたもので、レコードやCDとは違う音が聴けます。画像付きだと音だけと違って奏法そのものが見えるので、とても参考になります。この方はアマチュアのヴァイオリニストですが、小学校に入ったばかりの息子さんがいてこのDVDを一緒によく見たそうです。


5.21

 昨日理恵子のパデレフスキのスカルラッティ風カプリース(去年2004年9月25日のリサイタルのアンコールの実況録音)の演奏がPTNAで紹介。こちらから是非お聴き下さい。

 今日はソルフェージュのレッスンの日なので、家中のレッスン室は3部屋ともフル稼働という状態です。2階で私がヴァイオリンを弾いたりすると、生徒が私の弾く音を書き取ってしまいそうで夕方まで私は静かにしていないといけません。生徒たちは皆土曜日恒例のソルフェージュが大好きで、2階まで生徒たちの歓声が聞こえてきます。

 夜になったらスリッパはテレビの上で毛繕いを始めました。

 あまりにかわいいので抱っこしようとしたら、段ボールの箱に隠れてしまいました。頭隠して、尻隠さず.........


5.20

 今日は宇都宮の演奏会です。ゲネプロが15:30、本番が18:30という予定なので、家を11時過ぎに出て会場にはほぼ2時間で着きました。以前はよく中央環状線の四ツ木から入って川口線を下って東北道というコースをとっていたのですが、最近は松戸を抜けて三郷に出て外環を通って東北道というコースを主にとっています。これだと首都高を通らないのでその分安く行ける上にかかる時間に大差はないからです。(ただ帰りは気をつけないと首都高に行くしか方法がなくなるので気をつけないといけません。)
 こちらに来て楽屋に荷物を置いてから近くのホテルに食事に行きました。会場のすぐ近くにワシントンホテルがありますが、今日はそこの10階の安愚楽というレストランに行きました。これが予想以上に良く、お奨めの店でした。

 今日の会場の正式名称は宇都宮の栃木県総合文化センターメインホールです。
 今日の演奏会はなんと言ってもアンコールに岩城さんがトライアングルを叩きながらトルコ行進曲を弾いた事が一番面白かったです。打楽器出身の岩城さんの本領発揮の一幕でした。

 こうやって一日の仕事が終わり家に帰ってから自分の気に入ったCDを楽しむ.........これって本当に幸せの一言につきます。小さめの音量でただ音楽のある幸せを堪能する、こういう時は音楽の芯が聴ければそれだけで充分なのです。


5.19

 今日は久し振りのN響でした。明日の宇都宮の演奏会の練習で、指揮は岩城宏之さんです。

1.一柳慧/インタースペース
2.ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
  ピアノ:清水和音
3.ベートーヴェン/交響曲第5番「運命」

というプロです。 一柳さんのインタースペースは弦楽アンサンブルのための小品です。運命の1楽章と4楽章の繰り返しをやってはいますが、時間的には前半がかなり長いプロです。今回は栃木県総合文化センターが会場です。(開演は18:30です。)

 最近色々な組み合わせでアンプを聴き較べてつくづく感じたのは、どんなアンプでもきちんと作られた物はそれが高くても安くてもそれなりに長所が、そして存在感があるという事です。たしかに価格の高い物ほど良い音がしています。ですが私が真空管アンプの虜になる切掛けを作ったのはエレキットのTU-870、なんと2万のメインアンプです。その当時はその10倍近い値段のメインアンプで聴いていましたが、CDを1枚通して聴くと、「ハイ、ごちそうさま!」と感じていました。ところがこのTU-870でCDを聴いたら、いくら聴いても全然飽きないのです。(これは2001年5月29日の事でした。)
 それからKT88、6BQ5のアンプを経て300Bを手に入れました。最初の300BのアンプはエレキットのTU-873でした。それから300Bのアンプを4つ作り、今はその中のサンバレーのSV-501 SEとSV-91Bという2台をメインに使っています。たしかに自分のメインに使うアンプとしてはこの2台(中でも91Bが一番のお気に入りです。)を選ぶでしょうが、これでなければダメというものではありません。自分の家でもこの前お邪魔したサンバレーの試聴室でも、たとえばSV-310を91Bや501 SEにつないで比較したあとすぐにTU-870を聴いても全然聴き劣りしないし、楽しむならこれで充分だなと思わされます。
 前にも書きましたが、比較試聴をする時にベストワンを選ぼうと思わない事です。ベストワンなるものはないのです。それぞれに持ち味があり、それが活きる所と活きない所があるのです。自分の聴き方にはどれが自分に一番合うかという観点で聴くべきです。AとBを較べてどちらが良いかというように聴いていると、たくさん候補があるとそのうち頭が混乱してきます。(AよりBが良い、BよりCが良い、CよりDが良い、とやって行くといつかXよりAが良いとなって今まで何をやってきたのか分からなくなるのです。)それぞれの持ち味を見極めるというやり方をした方が現実的だし、ためになります。例えばTU-870とSV-91Bという狙うところの違う品物を同じ土俵で比較しても有益な結論は出ません。
 私が何故今サンバレーの物ばかり使うのかと言うと、それは設計が徹底しているからです 。だからこそハッキリとした意志を持った501SEと91Bの両方を使うのです。もし1台にこの両者の長所を持たせようとしたら、この両者の真ん中を狙う結局は特徴のない単なる「良い子」しか生まれてこないのです。もしそうだったら私は両方とも買いません。(実はこの話が私と大橋さんを結びつけるキッカケになったのです。)サンバレーがこの徹底性を持ち続けている限り、私は支持し続けるでしょう。


5.18

 今日は一日家の事をやっているうちに夜になってしまいました。夕方の時間をぬって1階でコンタクトZを試してみました。1階の方も効果は上がりました。

 親指が腫れ上がったため2日ほどヴァイオリンに触れなかったのですが、昨日から普通に弾いています。かえって力が入らずに良い結果が出ています。明日からのN響の練習で良い結果が出ると良いのですが。明日からのために今日は早く寝ます。


5.17

 今日はコンタクトZを試そうと思っていたのですが、なかなかその時間がとれません。これは多分かなりの効果が期待できると思うのですぐにも試してみたいのですが、かなりの時間が必要なのでしばらくお預けになりそうです。
 (実はひとりごとを書いてから2階でやってみましたが、今までより更に静かになり、まろやかな音になりました。また音の浸透力が増し、響きの余韻が今までよりハッキリと聞き取れます。この効果は今までの状態との比較ですから人によって効果はかなり違うと思いますが、どなたも試してみる価値は充分ありでしょう。)

 今日は午前中に来た大橋さんのハナの油をレッスンの合間に試してみました。ハナの油とは管の事です。SV-3にはもともとは6N1Pが入っていますが、Eiの6DJ8 EGとMullardのECC88です。エージングもせずにただ挿しただけの印象ですが、6DJ8の方はたしかに明るくて伸びがあるように感じました。でも私の趣味から言うともう少し音が抜けて欲しいところです。次にMullardのECC88を挿してみましたが、これにはビックリしました。音の抜けが良く、音の出方に全然無理をしたところがなく、今までSV-3になんとなく感じていた限界のようなものを超えた世界を聴く事が出来ました。この前SV-310を試しに聴いた時に今まで使っていたSV-722を2階のリビングに持って行ったら素晴らしい相性の良さを示してくれたので、今これを1階には移せません。
  今日2階でジョージ・セル指揮のクリーブランド・オーケストラのシューマンの2番(今から50年ほど前の録音です。)を久し振りに聴きました。これを聴いていたらサヴァリッシュ先生がシューマン・シリーズを指揮された時の事を急に思い出しました。先生のシューマンは絶品ですから、先生の棒の下でもう一度弾いてみたいです。シューマンのオーケストレーションは音がダブっているところが多く、メロディをきれいに浮かび上がらせて演奏するのはなかなか難しいのです。
 今日はこのCDから今まで聴いた事のないような音の絡みが聴けてビックリしました。同じ旋律が違う楽器に移っていく面白さが堪能できたのです。これこそまさにSV-722の良さの証明でしょう。(もちろん演奏がワクワクするようなものだからこそなのですが........)おかげさまで私にピッタリ寄り添ってくれているような音が聴けてとてもうれしいです。聴いているだけで自然と身体が動いてしまうような感じです。皆様にも何かのCDでこのような感覚を是非味わって頂きたいです。
  そこで1階に何かプリが必要なのですが、Solid Stateのアンプはどれも心に響いてきませんでした。今使える真空管のプリはエレキットのTU-875とサンバレーのSV-3の2つです。大橋さんに相談したらこの2つの管をSV-3で試してみるようにという事で送って下さったのです。Eiの6DJ8 EGは50時間ほど経つとかなり馴染んでくるそうなので、こちらもしばらく使ってみようと思っています。今日はちょっと聴いただけですが、その短時間のうちでもEiの6DJ8は時とともにかなり音が変わっています。ちゃんとバーンインが出来たらずっと良くなるでしょう。

 ここ何日か書いている右の親指は、まだ少し腫れていますがほとんど普段通りに使えるようになりました。弾く事についてはほとんど影響がありません。明後日からはN響の練習があるので、それまでには完治させたいです。


5.16

 昨日の夜から理恵子の6月のリサイタルの招待状の準備をしましたが、今日は朝からその発送とお世話になった先生方へのご挨拶に出かけました。(先週の連休明けも今日も思ったよりはるかに空いていて、とても順調に移動できました。)連日夜が遅いので今日はさすがに昼過ぎに戻ったらグッタリきました。
 久し振りに芸大芸高に行きましたが、驚いたのは芸高です。正門はセキュリティのために暗証番号を入れるようになっていて、身分を証明する物がないと中に入れてもらえないようになっていました。最近の情勢からは致し方ないのかもしれませんが、不自由この上ないです。

 昨日は午前3時位まで色々やっていたので寝る時に湿布をするのを忘れてしまいましたが、朝起きてから右手の親指を湿布でぐるぐる巻きにしていたので夜にはほとんど普段通りになりました。明日からは普段通りにヴァイオリンを弾けるでしょう。そういえば明日は多分キット屋店主大橋さんの「鼻の油」が届くでしょう。早速試してみようと楽しみにしています。
 昨日電源の極性の問題はそれ自体の有効性以上に、そういう事に関心を持つ事に意味があるという面が大きい気がします。電源の極性に気を配るようになれば、コードの質や長さにも関心を持ち、接点の状態にも関心を持つようになるというように連鎖反応的につながっていくのです。(ただ偏執狂のようにそれらに拘るのは良くないでしょうが.......)

 今日Iさんという方からメールをいただき、コンタクトZという接点復活剤を教えて頂きました。(こちらもどうぞ)私自身まだこれを試していませんが、こんな安い物だったら試してみない手はありません。時間がとれたら早速試してみます。(そういえば私のアンプ達の接点はこれを試してみる価値が充分ありそうな状態になってしまっています。)

 栄子先生ご自慢のお花達、手入れには2〜3時間かかります。
 
物思いにふけるスリッパ。えっ、ただ寝てるだけ......?  

5.15

 昨日書いた親指の腫れも段々引いてきてかなり楽になりました。指先が炎症を起こしていると思っていたのですが、実際はもっと掌の奥の親指の付け根のあたりが悪かったようです。手全体を湿布で包むようにしたら段々良くなってきました。昼頃までは右手の親指がほとんど使えない状態だったのですが、今(夜8時)はかなり楽になりました。今日寝る時は大きな湿布をそのまま手全体を包むようにして寝ます。(今日一日ヴァイオリンには触っていません。)明日にはほぼ全快でしょう。

 今日はヴァイオリンに触れないので、時間の空いた時に店主のひとりごとに出ていた電源の極性合わせをしました。極性が違っていたものはありませんでしたが(FMチューナーだけがほとんど電圧の差がありませんでした。それ以外はハッキリとした違いがありました。)、コードを抜き差ししたおかげか音が目覚めたように聞こえます。時々コードを抜き差しするという事も常識ですが、つい忘れがちです。これから1階でも聞き直してみようと思っています。時には基本に立ち返るのはとても大切ですね。
 前にご紹介したKさんはいくつかの機器を聴き較べる時に、今聴いている機器以外の電源をこまめに切っていました。電圧低下を防ぐためだそうです。また接続コードは太くて出来るだけ短くを守るようによく言われていました。

 同様にヴァイオリンを弾く時も基本が大切で、楽器を構えて弓を持って弾き出すところまでで出てくる音は決まってしまいます。どうしたら良いのかはちゃんと分かっているのに、なんとなく通り過ぎていってしまう瞬間があると全てが崩れてしまうのです。どんな場合でもちゃんと手順を踏めるように習慣付けておかないといけないのです。
 その意味ではとにかく弾くより前にこなしておかなければいけない基本はまだまだたくさんあります。思わず馬鹿にしたくなるような簡単なところに案外とても大切なものが隠れているのです。弾く時に一番大切なのはよく響かせる事です。
 弾き手は皆どうやったら会場によく響くか苦心しているのですから、聴かれる皆さんもそういう演奏をどうやったら自分の部屋で響かせられるかという観点で聴いていただきたいものです。もちろん有害なフラッターやエコーが出てはいけないのですが、無響室にすれば良い訳ではないのです。第一無響室でレコーディングする人など絶対にいません。(無響室で録音したら弾いているうちに自分の音がとても下手に聞こえて嫌になってしまうでしょう。とても録音しようというような気にならないはずです。)演奏に部屋の響きがついているのは当たり前なのです。(外の音が入ってこないようにする事はあっても、演奏会場で床や壁が鳴るのは邪道だからと言って壁や床に響かないように防音処理するところはありません。どこの会場でもよく響かせる事に苦心しているのです。)その響きを如何に自分の味方につけるかが勝負なのです。
  とは言っても「ヤバイ」演奏の場合はエコーで誤魔化すというのも常識で、物事には常に両面があります。(「風呂場で弾いてるのかい?」と聞きたくなるほどエコーのついた名演(?)もあります。)その両面をどこでバランスをとるかがその演奏家の見識なのです。

 100万をヒットされたTさんが6BQ5AB1級プッシュプルの「真空管アンプ搭載のジャズタクシー」というホームページを教えて下さいました。日本には5台のジャズタクシーがあるそうです。


5.14

 1週間くらい前から右手の親指の関節が腫れ上がってしまい、今は親指が曲がらなくなってしまいました。普通なら暗い気持ちになるのでしょうが、このところ弾く事が調子が良いので気持ちはスッキリしています。この前弾いている時に親指の弓へのあたり方を意識していたのですが、調子に乗り過ぎて親指をぐっと締め過ぎて関節を傷めてしまったようです。今は湿布のテープで親指を包んでいます。これで治ってくれると良いのですが、弾く事自体にはあまり影響は出ていません。それより何かを持とうとした時に力が入らず落としてしまうのが困ります。大事をとって今日一日弾くのは止めました。

 今日は夕方から習志野フィルの弦練に行きました。ガーシュインの「パリのアメリカ人」が題材でした。最初にまずロングトーンを弾き、1弓でcrescendo、diminuendo、1弓の中でcrescendo+diminuendo、diminuendo+crescendoというように進みました。それからパリのアメリカ人に進みました。今日の弦連は2時間なので(あとは管の分奏でした。)、休みなしに続けて練習しました。終わってからウイリアム・テル序曲のチェロのソロの部分も練習しました。今日の練習の様子を写真に撮ろうと思っていたのですが、一生懸命練習しているうちに撮る事をすっかり忘れてしまいました。まぁそれくらいでなければ良い練習とは言えないですが.......

 このところ続けているプリアンプ捜しですが、近いうちに店主殿にちょっとした鼻の油を送って頂く事になりました。このSV-3というアンプは私と店主大橋さんを結びつける事になった因縁のプリなのです。今回ラインアンプが必要で色々聴いていく中で久し振りにこのSV-3を聴いたのですが、その当時感じたのとはかなり違う姿を見せてくれていました。Solid Stateプリアンプにはない充実感がありました。もう少し伸びがあればとは感じますが、少しローブーストを効かせた状態の音はなかなかのものでした。(最初に聴いた時は部屋の特性が掴めていなかったので、低域も高域もフラットにしていました。)これに鼻の油がプラスされてどうなるのか今から楽しみです。


5.13

 今日のN響は宮崎音楽祭の本番初日です。地元の合唱団との第九です。

 今朝キット屋店主のひとりごとを見たら、今月の末から土日,長期連休,出張時などは完全にメールをクローズするという事が載っていました。私もこのホームページを持っているので店主(大橋さん)のお気持ちはよく分かります。たしかにサンバレーはインターネットを通して急成長をしてきた訳ですから、店主としては出来る事ならメールには全てお返事を出したいでしょう。でも店主の本分は良いアンプやスピーカーを出す事なのであって、私達の出すメールに返事する事ではないのです。出す方から見れば相手は店主1人ですが、店主から見ればそういう方から来るメール全てが相手になる訳です。店主が良い製品を生み出すためには冷静に物を見る余裕がないといけません。追いつめられた環境からゆとりのある音など生まれません。店主が良い物を生み出してくれる事を大事にするなら私達も店主が落ち着いて新製品を生み出せるように協力しましょう。(そういう私自身もあまり長いメールを出さないように気をつけます。)店主を煩わせる事によって最終的に損をするのは店主ではなく私達なのですから。とにかく店主には落ち着いた心を持てる環境を絶対に守って頂きたいというのが私の心からの祈りです。

 しばらく前からずっと奏法が変わってきていましたが、その最後のポイントはやはり楽器の持ち方にありました。それも顎がキーポイントだったのです。前にも書いた通り私達はいつも何かを求めています。それが今回うまく結実したのですが、こういう事があると本当に苦労して良かったと思います。こうやってみるとごく当たり前の事を徹底して出来るかどうかが勝負の分かれ道だという事がよく分かります。思ったように弾けない時というのはやはり同じ事を注意するにしても中途半端なのだという事がよく分かりました。

 明日は家でレッスンをしたあと、習志野フィルの弦練に行きます。題材はガーシュインのパリのアメリカ人です。


5.12

 しばらく音信不通だった理恵子の留学日記(季記?そのうち年記になりそう〜〜)がアップされました。トップページからお入り下さい。

 昨日今日とお昼に来客があり、無事これからの方向性が見えてきました。栄子先生もホッとしたらしく、やっとスッキリしました。

 このところ書いているようにプリとフォノEQについては依然として迷っています。アドバイスが欲しくて大橋さんにメールを送ったら早速返信があり、色々貴重なアドバイスをいただきました。6月初めのフェアが終わったら早速実行に移そうと思います。(今は大橋さんが私の頼りになるアドバイザーなのです。)
 今までは音に一番影響が少ないと言われてきたアンプです。特にプリアンプはない方が良いとまで言われた代物ですが、実際に音を聴いてみると音の基本的なキャラクターにかなりの部分影響を与えています。この影響というのが曲者で、何でも変えれば音は変わります。「変わったのは確かだけれど、だからどうだって言うの?」というような変わり方では困るのです。(最近よく比較試聴記に出てくるコメントを読むと、どうでも良いレトリック[要するに言葉の遊び]が多過ぎます。)
  コードを変えた時の変化がこの典型的な例です。その証拠に雑誌に出ているコードの比較試聴記など読んでも、誰が聴いても「これだ!」というようなものが出ていないというのは、その変化が本筋から外れた枝葉末節の部分でどうでも良い変化しかもたらしていないという事の証拠です。本当に良い物はブラインドでテストしても誰もがその良さを認められるというものでなければいけません。(もちろん人によって好みはありますから全ての人がベストと評価しなくても良いですが、「これも捨てられないよね!」というようなものでなければいけません。)
 この音を聴く時にはとにかく自分の感覚を信じて自分の耳で聴く事をお奨めします。付け加えるとベストワンを選ぼうと思って聴かない事です。あるレベルをクリアした物ならどれでも良さを持っています。それぞれ何が良くて何が今一つなのかを聴き取りましょう。ベストを選ぶような聴き方をしたら音楽も実に味気ない聴き方しか出来ないものです。もちろん自分の好きなものは自然に見えてくるでしょうが、それ以外はダメと決めつけるべきではありません。そんな聴き方は自分が損をするだけです。日本人はこのベストワンが大好きで、すぐ優劣をつけたがるのです。自分がそれをそれをされたらものすごく怒るのに、人には平気で同じ事をやりたがるのです。
  それから自分の感想を自分でまとめて下さい。それを徹底的にやると自分の感覚も研ぎ澄まされて行きます。自分と好みの合わない人の言う事など参考にならないのです。仮にそれがとても高名な批評家の弁であるとしてもです。周波数特性などのスペックは聴いた時の感覚を裏付けるための単なる手段です。もともと過渡特性の連続である楽音を定常波から出てくる静特性で理解しようというのがそもそも間違いなのです。
  静特性は過渡特性を理解するための単なる手がかりなのです。特性という数字は傾向を掴む役には立っても、それで全てが理解できるほど物事は単純ではありません。同じような周波数特性のアンプが同じような音がする訳ではない事をみてもこの事は明らかです。この静特性にかからない部分こそが楽音の本質なのです。


5.11

 お借りしていたSV-310をサンバレーに送り返したので、1階のSV-91Bに何かプリを組み合わせないといけません。今まで2階で使っていたQUADの66を1階で使っても、多分望むような音にはならなそうです。TU-875は今は両親のところに行っています。あとあるのは前に使っていたCREEKとサンバレーのSV-3です。昨日はCREEKを試してみました。機会があったらSV-3を試そうと思っています。CREEKを初めに試した理由は入力とTAPEへの出力がたくさんあるからです。

 N響は今日は宮崎への移動日です。今回第九の合唱が地元の合唱団(宮崎国際音楽祭合唱団)なので夜しか練習ができないので、明日15:45〜21:00まで宮崎県立芸術劇場で練習があります。13日(金)には19:00から第九の、14日(土)には18:00から春の祭典のプロの演奏会があります。今回のように音楽祭で1つの所に続いて滞在するのは珍しい事です。(札幌のPMFが同じような企画です。今年も7月26日〜30日にPMFのために札幌に4泊5日で行きます。こちらは準メルクルさん指揮です。)今日は移動日なので皆思い思いの夜を過ごしている事でしょう。私が入団した頃の宮崎には仕事に行って泊れるようなホテルはほとんどありませんでした。それに当時は河のほとりの市民会館が会場でした。県立芸術劇場が出来、ホテルもシングルの多いホテルが増えて宮崎もかなり変わりました。
 この演奏旅行の模様は横山さんのホームページをご覧下さい。


5.10

 今日もお昼に練習所に行きました。私が練習所に着いた時には春の祭典の終わりの部分を練習していました。デュトワ先生らしい音がスタジオから聞こえてきました。春の祭典はデュトワ先生が初めてN響を振られた時の曲で、先生の得意中の得意の曲です。

  昼休みに用事は全てすんだので、私はとんぼ返りで家に帰りました。夕方のレッスンまでの間にCREEKのプリP43を聴いてみました。久し振りにこの音を聴いたのですが、ちょっと重心が高い感じはありますがなかなかの音でした。(今日は1階の91Bに組み合わせてみましたが、キャラクター的には501の方が合うでしょう。)このCREEKのP43は以前の私のオーディオ指南役の人が奨めてくれたものです。このプリを聴いていて急にこの方を思い出しました。(私は不思議な事にいつも必ず誰か頼りになる人が周りにいます。)
 この指南役だった方は私がN響に入った頃からお世話になった方で(サトー無線渋谷店の店長さんでした。渋谷店は公演通りの東武ホテルの向かいにありました。入団当時はゲネプロと本番の間にはよくこの店に色々聴きに行ったものでした。)、QUADの33と303、TANNOYのDevon、LINNのLP12はこの方から買ったものです。私が4年ほど前真空管アンプに目覚めてから何回かラジ館4階に行った時にこの方に再会しました。今私がメインに使っているMYRYADのMCD500、Stirling、RogersのLS5/9はこの方のお奨めによるものです。(この方は2年ほど前に第一線から退かれてしまいました。)今回使ったCREEKのプリもこの方の紹介によるものです。例えばこの方はStirlingとTurnberryの違いを店頭で何回も聴かせて下さいました。私の持っているDevonと同じ傾向の音を求めるのだったら現行のラインナップではStirlingしかないという事を実地に何度も聴かせていただきました。今は復旧不可能になってしまったMERIDIANの207IIを何回か修理に出してださったのもこの方です。(今の輸入代理店ではなく前の代理店で修理を担当していた人に個人的に修理に出して下さったのです。)今ではオーディオ関係の仕事からは完全に退かれてしまいましたが、私の中にはこの方の現役だった頃の思い出がたくさん残っています。
 この方はコードなどは高いものなど絶対に奨めませんでした。スピーカーコードなど高い物を買うくらいなら50芯以上の太い電源コードを使った方がはるかにまともな音が出ると口癖のように言われていました。また接続コードなど某メーカー製の安いOFCコードを奨めていました。(今も生産されているかについては私は知りません。)


5.9

 今日は昼頃練習所に行きました。今回の宮崎音楽祭はデュトワ先生の指揮です。今日は第九とレオノーレの3番、明日は春の祭典とブラームスのヴァイオリン協奏曲を練習します。11日は宮崎への移動日で、12日に芸術劇場で練習します。(地元の合唱団との合わせの練習があります。)そして13日にレオノーレの3番+第九のプロ、14日にブラームスのヴァイオリン協奏曲+春の祭典のプロの演奏会があります。

 今1階ではSV-310+SV-91Bという組み合わせで聴いています。今までのSV-722はEQ部を持っていましたがSV-310はラインアンプです。ですからアナログディスクを聴くにはEQが必要になります。前に使っていたCREEKのOBH-8(MM用のEQ)を今仮に使っていますが、EQ付のSV-310が出るまでどうするか今考慮中です。候補はいくつか上がっているのですが、やはり真空管の物が良いので結局は候補は2つです。
 同じ演奏でもアナログディスクとCDを較べるとCDの方が楽に聴けるのですが、演奏の雰囲気を楽しみたいという事になるとアナログの方に一日の長があります。今日もこれから少し聴いてみようと思っています。
 例えばギーレン指揮SWR交響楽団のマーラーの復活を聴くと今までのSV-722とSV-310では表情が少し違って聞こえます。(この復活は前にレコード芸術の座談会の時に題材になったものです。)722の方が音の重心が310より高い方に寄っているように聞こえます。どちらの音が本物に近いのかは微妙なのですが、演奏する立場から言うと310の音の方が望ましいと感じるでしょう。これがメインアンプがSV-501 SEになるとSV-722は本領を発揮します。(まだSV-310+SV-501 SEの組み合わせは試していないので、これがどうなるのかは未知数です。でも今まで色々やってみた感じから言うと501には722の方が合うでしょう。)
 更に面白い事にこの310+91Bと722+501の音の傾向がとてもよく似てきました。やっと1階も2階も音がまとまってきたという事でしょうか?


5.8

 今日は栄子先生の半田のステップの審査の日です。今回はワンポイントアドバイスというコーナーを3人担当するという事でかなりナーバスになっていましたが、先ほど終わったとの電話がありワンポイントは上手くいったとの事でした。私もホッとしました。
 今朝はまず理恵子からの電話で目が覚め(私がちょうど起きようと思っていた時間でした。)、朝の恒例の行事を済ませてからレッスンをし、昼過ぎには 丁度なくなってしまったスリッパのお食事を買いに行きました。また夕方からはレッスンがあり夜になったという一日でした。
 スリッパは普通の猫の餌(カリカリ餌と呼んでいます。)も食べますが、何といっても鰹節とニボシが大好きなのです。特に新しい花カツオが大好きで、今日も帰ってすぐ買ってきた鰹節をあげたらうれしそうにニコニコ(というように私には見えます。)食べていました。その上もっと欲しいと催促されてしまいました。
 栄子先生が出かける時にスリッパのために自分の布団の上にショールを置いていったのですが、昨日の夜からスリッパはその上ですやすや寝ています。今もショールの上で寝ています。

 今N響アワーを聴いています。今日はプレヴィン先生の特集のようです。今から10年前の1995年のイタリアの演奏の放映です。この前サンバレーにお邪魔した時にプレヴィン先生のジャズを聴いた事を急に思い出しました。本当に魅力的な音を弾き出す方です。演奏は人がするものという事を再確認させてくれます。

 明日からはN響は13、14日の宮崎の県立芸術劇場での演奏会に向けての練習が始まります。今回は2プロで、1つはレオノーレの3番と第9、もう1つはブラームスのヴァイオリン協奏曲(ソロ:チョン・キョン・ファ)と春の祭典というものです。私はたまたま続けて降り番です。


5.7

 6月のサンバレーの東京試聴会の受付も順調に進んでいて、1日目の3、4コマは受付終了になったようです。弾き手と聴き手の接点を作る事こそが私のイベントの主眼ですので、言葉ではなく実際の音(スピーカーとヴァイオリンの両方から出る音)を中心に、もともとが理科系の私であるからこその視点を活かして「理屈はあとからついてくる」を貫こうと思っています。

 この前サンバレーにお邪魔してからまた病気が再発して、SV-91Bのドライバを310AにしたりSV-310が欲しくなったりしているところです。ある程度のレベルを確保すると、そこから次のレベルを行くためには1桁多い出費を必要とします。6BM8のシングルアンプエレキットのTU-870と小さいスピーカーで得られる世界から、ハッキリと違う上のレベルに行くことがその例です。この場合最初の段階では10万もあれば良い訳です。でも次の段階に行くとすると安く見積もっても50万位かかります。この5倍の出費をどう考えるかでこの投資をするかどうかが決まる訳です。
 その差額をソフトに充てるかハードに充てるか本当に悩ましい選択です。私の場合は音が直接的に自分の音楽に関係してくるので、出来るだけ良い物を買いたいと思っています。例えば今私はSV-91Bをメインに使っています。All WEバージョンで388000円です。世界中を探せば更に良い物はたくさんあるでしょう。でもそれが100万とか言われたらとても手は出ません。秋葉原に行って店頭で色々な物を見ても「これは欲しい!」と思うような物はほとんどありません。それに変わった=良くなったではないのです。
 私の場合家族も音楽を聴くので、例えばアンプが変わってそれがちゃんと音に反映されていると即座に「良い音ね.......!」という反応が返ってきます。大して変わらない時は何の反応もないのです。何かを変えたという事を言わずに聴いてもらうという試練をいつも受けるようにしているので、それの積み重ねはとても大きな財産になります。自分が先入観念にとらわれやすいという事がよく分かります。皆さんも奥さんに黙って聴いてもらう場を作られてはどうですか?もしかすると奥さんがオーディオに興味を持ち、同じ趣味を共有出来るかもしれません。


5.6

 今日はお昼に人に会う約束があり、栄子先生と出かけました。連休の間の金曜日なのでさぞかし道が混むであろうと覚悟していたのですが、渋滞は少しはありましたがとても順調に行けいささか拍子抜けでした。音楽関係ではとても有名な方で、音楽を広めていく事についてのお話を聞いていると私達が考えるのとは2桁くらいスケールの違う話がぽんぽん飛び出してきました。驚いたのはそういうスケールの大きい話も身近から実践していく事から始まるというので、お子さんの身の回りからそれを実践されているという話を聞きその行動力の大きさには圧倒されました。
 N響の定期会員も段々高齢化が進んでいる現在、次の定期会員をどうやって集めるかが大きな問題になっています。その点についてもとてもハッキリしたご意見をお持ちで、どうすれば良いかだけでなくそれを実現するにはどの位の資金が必要かまでビジョンを持っていらっしゃるのには驚きました。
 初めは1時間というお約束だったのですが、お話が面白くてその上どんどん話が広がっていくので結局2時間近くかかってしまいました。この行動力を見習わなくてはいけないと思わされた出来事でした。


5.5

 今日は子供の日、といっても自分の子供はとっくに成人しているので私自身にはほとんど関係ありません。今日はN響は子供の日スペシャルという特別演奏会です。小中学生は特別に安い料金で聴けます。(未就学児童は入場出来ません。)我が教室の生徒たちも聴きに行きます。(栄子先生もその引率をかねて聴きに行きます。私は残念ながら降り番ですが........)

 今日は2階のリビングで村瀬さんの樽パネル付エレキットのTU-870を聴いて見ました。見た感じは柔らかくてとても良いです。最初はTL-51X+Model2+SV-722Macintosh型+TU-870+Devon+ST-25というようにSV501の替りに入れてみました。第一印象は「これは手強いな!」というものでした。次にSV-722を通さずにダイレクトにTU-870につないでみました。次にいつも通りの構成で聴いてみました。結論から言うとやはりSV-722+SV-501 SEが一番良かったです。何が違うのかと言うと音の横への広がりと細部への見通しの良さです。ここで問題になるのはこの違いをどこまで問題にするかという事です。なにせかかるお金は5倍違うのです。TU-870よりSV-501が良くて当たり前で、そうでなければSV-501 SEを買った人が怒るというものです。
  またプリを通さないと良く言えば音は澄んでいるのですが、音に力がないです。やはりプリはメインアンプを充分にドライブするには必要です。結局ごく当たり前の結論の再確認に終わりましたが、この小さな出力トランスでこれだけの音を出すのですからTU-870はすごいアンプです。(そうだからこそ私も真空管アンプにハマったのです。)もしプリを使うなら同じエレキットのTU-875で良いでしょう。
 これは私達にとっての楽器と同じ事で、高い楽器ほど良いのは間違いないのです。でもその楽器を使いこなしているのか楽器に使われてしまっているのかが問題なのです。楽器もステレオもどれが良いかではなく縁あって持ったものをどこまで使い切るかを考えれば良いのです。その中から音楽が見えてきて、更にその先に自分の好きな音楽の方向性が見えてきます。自分の方向性を持ってからグレードアップを考えるので充分なのです。自分の姿がハッキリ見えていないのに新しい物に手を出すとどんどん迷路にはまっていきます。本人は新しい物が良く見えて色々やってみても、横で見ていると最初が一番マトモだったなどという笑うに笑えない話は履いて捨てるほどあるのです。音が変わった=良くなった、ではないのです。
 演奏する者も一直線に上手くなっていくものではありません。場合によっては後退している時だってあるのです。でも諦めずにやっていると色々な経験が実を結んでくれる事もあるのです。もし実を結んでくれないとそのまま後ろ向きのまま一生を終えるという悲しい事になります。私達演奏するものはいつもその危険を背負って一生前向きに歩いているのです。少なくとも本人は前を向いて歩いていると思っている、というのが正確なところかな....何とも厳しくて悲しい現実!

 この前サンバレーでお会いした村瀬さんのペンションウインズ横山さん、仲川さんがいらっしゃったそうで、私も早くお邪魔してみたいです。ウインズのライブカメラを見ると、音は聞こえませんが樽スピーカーを楽しまれている様子が分かります。


5.4

 今日も1階でSV-310+SV-91Bの音を楽しんでいます。楽しんでいるといっても今日はスコアを見ながらの勉強です。ですがつい聴き入ってしまうのです。その昔N響を振られた事のあるノイマンさん指揮のチェコ・フィルの名曲集です。310Aにすると310Bとはかなり印象が違い、立ち上がりが速く明るい音に聞こえます。それにBよりバネがよく効いているように聞こえます。AとBの違いはヒーターカソード間の耐圧の違いだけなのに、音はかなり違います。(違いが分かってもそれに意味の感じられない事もありますが、この違いは出てくる音のキャラクターに大きな影響を与えています。)前にも書いたように私の趣味ではAの方が良いです。演奏者が楽しそうに弾いている様子がBの時よりよく聞こえてきます。前にも書いた通り不思議な事に1階と2階の音の差が少なくなりました。どちらも似た傾向の音になってきました。これは今回の変更で私の音がより強く出るようになったからでしょう。
 今聞こえてくる音はS席の音というよりはステージ上で聞こえる音に近いです。勉強に聴くには持って来いの音なのですが、不思議な事にこのままで充分に楽しめてしまいます。何といってもうれしいのはただ分析的に聞こえるのではなく、演奏者の上手いところがとてもよく分かり演奏者に共感を感じられる事です。(ただ前より雰囲気がよく出るようになっているので、演奏の良くないところも前よりとてもよく分ってしまいます。でも不思議と人間味が感じられます。)真空管アンプに取り憑かれたのは2001年の5月末でした。それから4年が経ってやっと自分の音と言える音が出て来ました。
 不思議な事にステレオの音が変わると自分のヴァイオリンの音も変わるのです。またその逆もあります。私達にとって聴く事と弾く事は直結しているので、当然と言えば当然なのですが。今回も「なんでこんな事に今まで気がつかなかったのだろう?」というような事がありました。私達演奏する者は一生常に変わっていくものなのです。変わって良くなったかどうかが一番の問題なのですが、本人は常に良くなっていっていると思っています。(そう思っているのは本人だけではない事を祈りながら毎日練習しているのですが........)


5.3

 今日は白井の母のところに行ってきました。私は久し振りにいったのですが切り絵の新作がたくさんありました。6月には展示会があるそうで、頑張って製作中だそうです。母の住むケア付きマンションの近くの公園に鯉のぼりの大群が元気よく泳いでいました。

 たくさんの人がこれを見に来ていました。あさっては更に多くの人が集まるのでしょう。

 今日は夕方から1階のSV-91Bのドライバを310Aに差し替えて聴いてみました。ごく簡単に言うと音が明るくなって音のスピードが速くなった感じです。ノイズはBの方が少ないようですが、私の音の好みから言うとAの方が優っているように感じました。今まで1階と2階のシステムはハッキリと違うものという意識が強かったのですが、色々追い込んで行くと装置の違いとか装置の影はどんどん薄くなって行きます。どの帯域の音がどうだとか感じるうちはまだ本当に自分の音になっていないのですね。今は聴いて違和感がないように調整する事を心掛けています。
 こう言うとすごく大雑把に聞こえるかもしれませんが、違和感がないという事は実はとてもシビアなのです。数値ではOKでも「あの人の音とはちょっと違う!」と感じてしまう事はとても多いです。こういう感覚はかなり正確なもので、音の伸びが足らないと感じたので調べてもらったら整流管のエミ減が原因で電圧が20%ほど下がっていたという事がありました。自分が気にしている部分だとごくわずかな違いでも気になるものなのです。


5.2

 今日は朝から栄子先生がお花の手入れを始めたので、私も珍しく手伝いました。栄子先生が花殻摘みをしている横で私はまず水やりをして、それからオルトラン(殺虫剤)を撒きました。今日も暑くてたまらない一日でしたが、水やりされた花を見るとうれしそうに見えます。

 上の段はガレージから見た中央の花壇と同じ方向からとった夜景です。下の段は生き返ったお花達といつもおかあさまを見つめているスリッパです。(最近暑くなってきてこの場所はスリッパの定位置になりました。朝になると必ず「窓を開けて下さい!」と催促に来ます。スリッパは窓を開けて欲しくなると、窓の所で手足とシッポまで揃えて開けてくれるまでジッと待っているのです。)夜景はシャッタースピード1/2、ISO1600(感度の自動調整をONにしています。三脚を使うべきなのですが、手持ちで撮りました。やはり三脚は必需品でした!)です。

 夜になって2階のリビングでプリをQUADの66からサンバレーのSV-722に替えてみました。早速音を聴いてみましたが、明らかにQUADの66よりバランスが良く音が活きています。SV-722に較べるとQUADは音が硬く聞こえ、低域が良く出てこない感じがします。やはりSV-501 SEにはSV-722がピッタリです。
  栄子先生が「どうしてこんなに音が違うの?何を変えたの?」と今の音がとても気に入っています。今までは単声の音楽に聞こえていたものが、3声位の音楽に変身するような変化がありました。今までQUADでは使えたリモコンがこれで完全に使えなくなりましたが、それだけが残念です。
 同様にSV-91BにはSV-310がピッタリです。真空管アンプなら何でも良い音がする訳ではないのですが、よく設計されてよく音を追い込まれたものはSolid State(固体という意味でトランジスタやFETのアンプの事)アンプより心に染み入ってきます。作者(設計者)の音楽性や音楽感が決定的なファクターで、音の芯の大切さ(言い換えれば中域の大切さ)が分かっている人が設計したアンプは安心して聴けます。今まで2階のシステムで気になっていた事がほとんど解決しています。今までDevonから聞こえた事のないような充実した響きに浸っています。これで2階のシステムは完成しました。それにしても300Bの懐の深さには脱帽します。同じ真空管のシングルアンプでこれほどのヴァラエティがあるものは他にあるのでしょうか?
  よくステレオの音はスピーカーでほとんど決まってしまうと言われますが、アンプもすごい影響力があります。もちろん一般論としては出口と入口が大切なのは認めますが、中間のアンプを軽視し過ぎているように感じられて仕方ありません。
  プリは使わない方が音が良いというのも誤解だと思います。プリを使わないのは料理の時に調味料を一切使わないのが素材の持ち味を活かすコツだと言っているのと同じように感じるのです。アンプが音に色付けをしてはいけないというのは事実です。でも同時にアンプには音楽に一番大切な味を削ぐ権利はないのです。特性至上主義の方はともかく音楽を楽しみたい方は是非とも自分のシステムと自分の音の趣味に合うアンプを見つける事をお奨めします。そうする事によって自分の持っている物の良さを再確認出来るからです。(1つの物をきちんと使いこなせないのに次の物を手に入れても、また使い切れずに途中で手放すという事の連続になり、いつまでも良い物を求めて放浪するという事を一生続ける事になります。とにかく自分で求めるものの方向性をきちんとつかむ事から始めなければいけないのです。そのためにこそ実演を聴く事が一番の近道なのです。再生音楽を聴くだけでそれをつかむのはなかなか難しいものです。生の音に囲まれている私達でさえ良いステレオを探し当てるのに何年もかかるのですから。)
  私のDevonもやっと本領を発揮出来たようです。というか1階のシステムと2階のシステムの違いをほとんど意識しなくなりました。鳴っているのはDevonやSV-501ではなく音楽なのです。やっとそういう心境になれるような音がDevonから出てきました。うれしい〜〜!


5.1

 今日は長谷川先生がいらっしゃる日で、朝から栄子先生は別棟の大掃除で走り回っていました。私もフローリングに張り付いてはがれないガムテープをはがしました。また生徒たちがお互いに外で話をしている声がとても大きく聞こえてきて、生徒たちが素晴らしいレッスンのあと上気している事がよく分かります。栄子先生に聞くと、ゆっくりお茶を飲む時間もないという雰囲気だそうで、我が家にいらっしゃった途端にレッスンの事しか考えていらっしゃらないそうです。この様子を見ると日本中に長谷川先生ファンが増えるのがよく分かります。

 私は今日はリビングとレッスン室の聴き較べをしました。最初にリビングで理恵子の最新版CDを聴いたら、低音の出方が昨日とはかなり違いました。部屋の違いが大きなファクターなのだろうとは思うのですが.........?でもしばらく聴いていたら別に大した事ではありませんでした。部屋をちゃんと片付ければ良いだけだったりして。
 昨日書いたSV-310だとテンポが遅く聞こえた事についてですが、大橋さんは「タメが効いているというか響きが後に残るのでゆったりと聴こえるということは確かにあると思います。あまりカチンと音を立ち上げていませんからふっくら立ち上がってゆっくり収束する、という傾向ですね。」と仰っていて設計のポリシーから来る性格なのだと納得しました。
 今日は時間がなかったのでリビングのプリを722に替えるのはまだ試していません。といっても1階も2階も配置替えをするだけでもとても大変なのです。

 おとといAppleからOS X Tigerが届いていますが、まだインストールしていません。というのは時間のない事もあるのですが、うっかりOSを入れ替えると動かないソフトが出てきたりして困るからです。しばらく様子を見て色々なバグが報告されてマイナーバージョンアップが出てから試してみるつもりです。以前は新しいOSが出るとその日にバージョンアップして色々試していました。今度のTigerにも色々新機能が入っているそうで、Appleのホームページをみると魅力的に見えます。また昔のような気持ちにさせて欲しいものです。


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