ひとりごと2002年1月分  


このページは私の日記のようなものです。私の感じること、周りで起こったことを書きます。


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栄子先生のピアノ教室プロフィールひとりごとも是非ご覧下さい。


1.31

 今日は甲府の山梨県民文化ホールでの演奏会でした。昼過ぎに家を出て2時にはホールに着きました。充電不良になったデジカメを取って行きましたが、カメラではなくアダプターの方が故障していたようです。2時過ぎにホールに着いて遅い昼食を取ろうと思ったのですが、会場の近くには食べられる所がなく少し離れた所のデニーズでやっと食べられました。

 今回のソリスト伊藤恵さんはとてもよく考えられてよくコントロールされた絶対にぶつけるような音をさせない演奏です。今日はチャイコフスキーの最後のコーダの前のゲネラルパウゼでちょっとフェルマータが長かったことはありますが、あれだけ両手を挙げて拍手を制しているのに拍手が来てしまい緊張感が無くなってしまい残念です。また後半のチャイコフスキーが始まったところで、最前列にお客さんが歩いて来たのも残念でした。音はあまり立ててはいないのでその点では救われましたが、曲頭の静かなところでのこの出来事も残念でした。
 あさっての福井の演奏会ではこういう事のないことを祈っています。明日は午後の新幹線で福井に行きます。明日は移動のみで演奏会はあさってです。


1.30

 今日はサントリー名曲シリーズでした。今回の指揮者ヴァイグレさんはホルンの名手だそうです。ご自分がプレーヤーでもあるからでしょうが、普通の指揮者とちょっと違う印象です。指揮者というと普通はかなり癖のある人が多いのですが、今回のヴァイグレさんはとても普通な人だという話です。
 指揮についてはテンポの変わり目などちょっと分かりにくいところがありますが、プレーヤーとしての素晴らしい音楽感は自然とこちらに伝わってくるので、自然にあるところに皆が集まっていけます。今回はごく自然な演奏になっていると思います。強烈な個性は感じませんが、ごく自然にやってここまでまとめ挙げられるのはなかなかのものだと思います。

 いつもはゲネプロと本番の間に秋葉原に行ったりするのですが、今日は秋葉原に行ったら何か衝動買いしそうだったので行くのをやめました。いつもゲネプロと本番の間は過ごし方を悩みます。ヨーロッパのオーケストラのようにゲネプロが終わってから家に帰ることは現実的ではありません。何故なら1時15分にゲネプロが終わってから家に帰ると早くて2時過ぎ、それから昼食をとって夜の本番に合わせて家を出るのは遅くても4時半位ということになります。そうなるとわざわざ家に帰るとかえって疲れるということになります。ですからホールの近くでお昼を食べることになるのですが、そうなると2時から5時過ぎまで3時間以上空き時間が出来ます。その時間に渋谷や新橋、銀座などに行ったらいくら金があっても足らないのです。
 たとえばNHKホールの時など東急ハンズやロフトに行ったら、何も買わずに帰って来るというのは至難の業です。今日はサントリーホールですが、今日も何人もの人が買い物をした袋を2つ3つ持っていました。カメラを買ったり時計を買ったりと、何万もする買い物をしてしまうのです。私も前はこの3時間ほどの間にたくさん必要もないソフトを買い込んだものでした。

 明日は甲府の演奏会です。昼頃家を出ますが、途中で2つほど用事を済まさないといけないのでいささか忙しいです。修理に出していたソニーのデジカメが戻ってきたそうです。あさって福井に行く時にそれをもって行けると良いのですが。


1.29

 午前中はチャイコフスキーと牧神を練習しました。チャイコフスキーの2楽章の途中でヴァイグレさんは最後の158小節目に入るところで63小節目に入るような動きをされて皆が張りつめていたものを外されました。単なる勘違いなのでしょうが。そんなことがありながら最後まで弾いていったら本当に弾かされたという感じになりました。フィナーレの最後もよくある弾けない位の速さではなく、ちゃんと弾ける速さです。それでいて充分迫力があります。
 午後からはモーツァルトのKV.488のピアノ協奏曲でした。指揮者の希望でバロック風な音形の処理をして欲しいとのことでした。16分音符に付いてる装飾音符を短く弾いて欲しいとか、小節をまたぐタイはcresc.気味に音を保って欲しいとかいうことです。アイデアとしては面白いのですが、実際に音にしてみるといささか大げさです。
 今回の演奏旅行から私は楽器を運んでもらうことにしました。今までは自分で楽器を運んでいたのですが、身軽に気楽に動きたいので楽器を預けることにしました。(2台楽器があるので、1つは預けてあっても困らないようになったからです。)今度の福井も小さな荷物で動けるのでうれしいです。

 リンのLP12というレコードプレーヤーを使っていますが、もう買ってから10年以上経つのでメンテナンスをしないといけないです。このプレーヤーの運搬が大きな問題だったのですが、今日プレーヤーを運んでもらえることになりました。これで安心してメンテナンスに出せます。
 今CDM-9NTの感覚を少し狭めてバッハのシャコンヌを聴いています。今まで広がりを出すために割と間を空け気味にしていたのですが、少し詰め気味にしたほうが音が充実して聞こえます。今まで不満に思っていたものがかなり取れました。奏法と同じで思い込みをなくして色々トライしてみることが必要なようです。今持っている物でも充分道は開けます。今度QUADのプリを試しに使ってみようと思っています。(メインを真空管にしたからといって、プリまで真空管にしなくても良いわけですから。)
 来週になったら多分LP12をメンテナンスに出せると思うので、2月の後半になったらレコードを思い切り聴けるようになると思います。


1.28

 「おはようございます。」の一言から始まった今日の練習は、セバスティアン・ヴァイグレさんの指揮でした。チャイコフスキーの5番から始まりました。1、2、4、3楽章の順に練習しました。最後の1コマは牧神の午後への前奏曲を練習しました。特に牧神についてはとても気に入られたようで、最初に通して弾いた後神田さんのソロをとても褒めていらっしゃいました。あまりの褒め方なので1回通しただけで牧神の練習は終わってしまうのかと思ったのですが、さすがにそれはありませんでした。
 今回も対向配置で弾いていますが、段々馴れてきたせいか少しづつ抵抗はなくなってきました。曲によるようですが、合っている曲の場合にはとても柔らかくて良い響きのようです。会場で聴くとどのように聞こえるのでしょうか?

 練習が終わってからYさんと一緒に秋葉原に行きました。(Yさんは自作のアンプの部品を買うために、私はカートリッジとインシュレーターを買うためです。)この前買ったステレオ誌にスピーカーのセッティングについての特集があり、その中にいくつかお奨めのインシュレーターがあったので試してみようと思ったのです。何種類かの材質のハイブリッドになっているものと、もう1つはコーリアンの丸板です。前にも金属の塊の立方体のものとメタルの丸板の2種類を試して結局使わないのが一番良かったのですが、今回も色々やって結局何も入れないのが一番まともな音がしました。
 雑誌を読むとインシュレーターを入れるとすごく音が変わるように書いてありますが、同じCDを聴いていて違いがはっきりと出てくるようなことはありません。色々聴いているとインシュレーターの違いより、演奏の違いの方が遥かに聞こえてきます。インシュレーターを入れたらヘタクソが名手になるわけではないですし、良い演奏はラジカセで聴いても良いのです。こういうことによって音が違うと言う人は我々弾く側とは違う聞き方をしているのでしょう。そうやって楽しむのも1つの楽しみ方ですからそれはそれで良いのでしょうが、そんなやり方をしていたらいくら金があっても足りませんし、いつまでたっても満足できません。これはいつまでも自分の楽器を探して楽器屋巡りをする人とそっくりです。周りから見れば楽器の違いより弾き手の違いの方が遥かに影響が大きいのに、本人だけがそのことに気がついていないというのと同じです。
 そんなことよりスピーカーの置き方を色々やってみる方が遥かに実りが多いです。(床に直接置くのは良くないので何か板か台の上に置き、後はスピーカーの向きや壁からの距離を色々やって傾向をつかみ、自分の好みに合わせる。)これは音が良くないのを楽器のせいにするのではなく、弾き方を工夫した方が良いの全く同じです。
 今まで通りの置き方のスピーカーを通してミルシュタインのバッハの無伴奏を聴いています。インシュレーターなんか入れなくても細かいところまで良く聞こえてきます。そんなものを買うのだったらCDを買った方が遥かに良いです。(ですから私はコードには絶対に入れ込まないことにしています。)


1.27

 今日は一日家で過ごしました。といっても生徒が間をおいて何人か来たので、忙しかったです。夜になってN響アワーを見たら、国連でのN響の演奏会が放映されていました。外山雄三さん指揮のベートーヴェンの7番の3楽章から見ました。かなり昔の演奏なので、すでに卒業されている方や亡くなられた方が写っていて時の流れを感じました。最後にメニューインの弾いたアンコール、バッハの無伴奏パルティータ3番の前奏曲が流れました。これを見てメニューインの弾いたブラームスのCDをもう一度聴いてみたくなり、今これを書きながら聴いています。この前娘との共演でブラームスの3番を弾いたときに買ったものなのですが、その時はトランジスターのアンプだった所為かあまり感心しなかったのですが、今回はその時は気がつかなかった細かいことまで聞こえてきてとても参考になります。
 明日はサントリー名曲シリーズと甲府、福井の演奏旅行の練習です。甲府は日帰りですが、福井は泊まります。プロは牧神の午後、モーツァルトのKV488のピアノ協奏曲(ピアノ:伊藤恵)、チャイコフスキーの5番です。


1.26

 今日は大船にある鎌倉芸術館での演奏会でした。

 今朝から曇りがちの天気で、朝は11時頃家を出たのですが会場には12時半には着いていました。それからゆっくりお昼を食べて本番に備えました。ここはいつも行きは良いのですが、帰りは最悪です。今日は帰りは今までとは違って国道1号線に出るルートで帰ったのですが、横浜新道に出るまでに1時間かかってしまいました。その上今日は首都高の事故の影響で、湾岸も環状線も混んでいました。いつも土日に首都高を走ると思うのですが、土日の首都高は鬼門です。(やたら強引な人と用心深い人が同居をしていて、とても危ないのです。)

 ところで本論の演奏会のことですが、今日の演奏会は会場は今一つ盛り上がりに欠けました。終わった後の拍手は良いのですが、演奏中の客席ではいつも誰かがおしゃべりをしているし、プログラムを落とす音はするし、緊張感が足りませんでした。特にベートーヴェンの時にそれが目立ちました。定期と同じ曲目で演奏会をすることの難しい面が出ていました。前半が1時間以上かかっている上に、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は演奏がどんなに素晴らしくても(実際エーネスさんの演奏はめったに聴けない名演です。)1曲目のペルトに続いて聴かせるのは難しいです。後半のシューマンは曲が分かりやすいので会場もどんどんのってきました。終演の時には会場も盛り上がっていました。


1.25

 今日はN響はお休みです。昼ごろ用事があって錦糸町の近くに行きました。家に戻ったのが4時過ぎで、5時からレッスンがあり、今は10時過ぎです。あっという間に一日が終わってしまいました。明日は鎌倉芸術館の演奏会です。帰りの道が空いていることを祈るのみです。いつも会場から横浜に出る時間の方が横浜から家に着くまでより余計にかかります。

 今朝まだ早い時間に宅配便が来て(うちは宅配便が必ず早い時間に来ます。)Office:Mac v.Xが届けられました。これはOS X専用なので、私には今のところ用はないのです。ですがOS Xに移ったら早速必要になるので手に入れたものです。私は前はOSが新しくなると必ずバージョンアップしたものですが、OS8.5の頃から慌ててバージョンアップするのは止めました。最近はパソコンに対する熱も冷めてきて、ちゃんと使えれば別に新しいバージョンである必要はないと思うようになりました。(何度も書いているように、前のようにワクワクさせられるものが全然無くなってしまいました。バージョンアップされればされるほどつまらなくなっていきます。新しいソフトの記事を読んでも全然欲しいと思わなくなってしまいました。もしパソコンが道具なのだとしたら、色々なものが対応していないものなど誰も相手しません。)ドライバーがちゃんとOS Xに対応するようになるまでは現状のまま行きます。
 それより色々なCDを聴く方がずっと面白いし楽しいです。今もオイストラフのグラズノフを聴いています。残念ながら演奏は良いのですが、音はあまり良くありません。音程も少し低くて気持ち悪いですし。


1.24

 今日は本番の前に秋葉原に行って、レコードプレーヤーをどうしたら良いかを色々なところで聞きました。結局今のリンのLP12を良い状態にして使うのが一番良いという結論が出ました。オプションのついてない状態とはいえ、一応のグレードのプレーヤーがあるのだからそれを活かすべきなのでしょう。ターンテーブルのベルトを交換して、その他のメンテナンスについては店の方から聞いてもらうことにしました。(これについてはヤマギワの本店に頼みました。それぞれの品物については外の店より少し高いのですが、アフターサービスの良さを考えるとただ高いだけとも言えません。)カートリッジだけはもう寿命でしょうから新しいKontrapunkt bを買うことにしました。問題はイクォライザーアンプです。

 その後サントリーホールに行って軽く夕食をとり、本番に備えました。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は今日も素晴らしかったです。1楽章と3楽章はクライスラーのカデンツァですが、2楽章は聞いたことのないカデンツァです。今日はアンコールにバッハの3番のパルティータの前奏曲を弾かれました。(昨日はアンコールはありませんでした。)少し遅めのテンポでとてもじっくりとした演奏でした。テツラフの演奏などとは正反対の性格の演奏です。シューマンの春についてもヤルヴィさんはとても張り切っていて、昨日よりのっている感じでした。今日でヤルヴィさんの指揮が終わりました。若いのにとてもはっきりと自分のやりたいことを持っている将来楽しみな指揮者です。


1.23

 今日はB定期の初日でした。ステージの上では全体像が分からないのですが、ゲネプロの時会場で聴いた人の話では、ペルトもなかなか面白い曲だそうです。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は降り番の人が会場で聞いたら、とても良く音が通っていて素晴らしい演奏だったとのことでした。弾いていてもとても素晴らしいソロだと思いました。何ということなしに弾いているように見えますが、弓のコントロールは素晴らしいです。長い前半の後シューマンの「春」でしたが、このシューマンはドイツの指揮者がやるのとはいささか違います。特に3楽章のテンポの処理はとても変わっています。ですがなかなかの好演であったと思います。
 昨年末に買った楽器がやっと今日の本番の最中に本当に音が出始めました。音がやっとこなれて来たという感じです。

 ゲネプロが終わってから仲間と昼食をとり、その後秋葉原に行きました。今日はラジオ会館のサトー無線に行きました。色々話を聞くと、音を第一にとるなら高いものを買わなくても結構良い音の物がありそうです。今持っているものをまず最大限に使うことを考えて、それで不満があるようだったら初めて新しい物を買うようにしようと思いました。


1.22

 今日はB定期の最後の練習でした。午前中は「春」とペルトを練習し、午後からベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を練習しました。今回のソリストジェームス・エーネスさんはボーイングがとてもきれいです。速めで停滞しないテンポです。そのせいか全楽章弾いてもあまり長いという感じはしませんでした。私はどうもベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲が今一つ相性が良くないのですが、今回はあまり苦になりませんでした。昨日書いたプロの前半が長いという心配もあまり必要ないかもしれません。

 前にステレオについてメールをいただいた方から、ラックスのEL34のアンプを聴いたらその方の心配が解消されたとの事でした。(どうもこの方はプッシュ・プルアンプの方が好みに合うようです。演奏する人は概してシングルアンプを好みます。)たまたま今日私を真空管病に誘ってくれたYさんと話をしていて、私たち弾く側と音響マニアとでは音に対する基本的スタンスが違うのではないかという話になりました。アンプを作っているメーカーの人も同じこと言っていました。その方は自分のところで作っているアンプの部品をグレードアップしたバージョンも売り出したらそちらばかりの注文が来るということでしたが、実際は部品をグレードアップしてもそれほど大きな違いはないし標準仕様で充分だというのです。演奏家だったら標準仕様で充分満足できると思いますよとのことでした。「良い演奏はラジカセで聴いても良く聞こえますよね。」というのです。たしかにその通りです。
 私などはCDから弾き手の意志を聞き取りたいのです。会場のS席で聴けるような音を聴きたいのではないのです。その意味では私のステレオの音を聴かれたら、ステレオファンはびっくりされると思います。(別に汚い音が出ている訳ではありませんよ。)私は音を聴きたいというより、演奏という作業そのものを聴きたいのです。でもこれはいくら口で言っても分かっていただけないと思いますが。(スリッパは娘の弾くピアノの下や、私の聴いているステレオのすぐ前ででも平気な顔をして寝ています。猫はヴァイオリンの高い音は好きではないという人がいますが、うちのスリッパはヴァイオリンでも平気です。)
 昨日からイゴール・オイストラフ、レオニード・コーガン、ダビッド・オイストラフとロシアのヴァイオリニストを続けて聴いていますが、前のステレオでは聞こえてこなかったものが聞こえてきてとても面白いです。

 今一つ本調子でない栄子先生は早々と大事を取って寝ました。


1.21

 シューマンは柔らかに自然にということを第一にしているようです。出だしもあまり力まずに始まります。普段弾くのよりかなり柔らかくスタートし、いささか肩透かしを食らったような気がしましたが、譜面通りの弾き出しです。ペルトの交響曲については昨日とあまり印象は変わりません。今回私は内側に座っているので表に座るほどの抵抗感はありませんが、いまだにファーストの音の聞こえ方には馴染めません。
 明日は「春」とペルトの交響曲の外にベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の練習があります。今回のプロは前半がとても長いです。

 今日はAdobeからIllustrator 10が来ていたので、それをインストールしました。PhotoshopもIllustratorも普段だったら全然必要としないのですが、FinaleのPostScriptファイルを要素に分解して使えるのはIllustratorしかないのです。私にとっては9でも10でも何の変わりもないのですが、バージョンアップの度に付き合っています。今はどのソフトも必要とするのの何倍もの機能を持っていて一見良さそうですが、必要のない機能に金を払わされているのは癪に障ります。それにバージョンアップの費用もバカにならないです。それにしても漢字トーク7.5くらいまでのようなバージョンアップが待ち遠しかった様な面白さはここ何年間も味わっていません。(それで今はステレオの方に関心が移っているのです。)ソフトに限らずハードも今では高いデスクトップを欲しいとは思いません。今だったら新しいiMacで充分です。(拡張スロットがないのだけが引っ掛かりますが、それが必要になる頃には新しい安い機種を買った方が良いでしょうから。それにG4で800MHzのスピードがあるのですから。)結局時が経てば経つほど、その時の最高位機種を頑張って買う意味など無くなっています。(私も今持っている機種はPowerbookG3/500がその時の最高位機種ですが、それ以降は旧機種のG4/400MHzとDualUSBのiBookしか買っていません。今買うとしてもデスクトップのG4/867MHzなど買いません。)


1.20

 今日はB定期の練習でした。シューマンから練習しました。1楽章の出だしから余裕をもってスタートしていて、いささか意外でした。でも譜面にはとても忠実に指揮されています。特に面白かったのは3楽章のトリオ2です。普通はこのトリオ2でテンポを上げるのですが、今回は主部と全く同じテンポでトリオ2に入ります。たしかに譜面にはテンポを上げろという指示はありません。もう1つペルトの交響曲第1番も練習しました。今日の時点ではとても面白い曲という印象は受けませんでした、というかこの曲についてはよく分かりませんでした。
 練習のあと第2次オーディションがありました。チェロとコントラバスのオーディションでした。どの楽器についても2次オーディションに残られる方々は皆素晴らしいです。結果については正式発表をごらん下さい。
 今回の指揮者ヤルヴィさんは練習もとても要領の良いやり方をしていて、若い指揮者の中でも期待できる存在です。特に自分のための練習ではなく、ちゃんと合わせの練習になっているのは当然のこととはいえ素晴らしいです。(自分の指揮の練習をするために何度も同じところを弾かせる指揮者とは一味違います。弾く側から見れば指揮者自身のための練習か、自分の考えを伝えるための練習かなどすぐ分かってしまいます。指揮者はその点我々弾く側にはバレナイものだと思っているようです。指揮者の目玉は2つでも我々の目玉は最低でも100以上はあるのです。手品ではないのですから、それだけの目があれば指揮者の力量などすぐ分かってしまいます。その点今回の指揮者ヤルヴィさんについては皆認めています。これは若い指揮者[今年40になられるそうです。]についてはとても珍しいことです。)プログラミングも必ず1曲意欲的な曲を入れています。これからの音楽家として押さえるところはちゃんと押さえています。

 ところで昨日も今日も栄子先生は風邪気味で早く寝てしまいました。のどが痛くて声がちゃんと出ないのですが、明日は大丈夫でしょう。


1.19

 明日からはB定期の練習です。今回はシューマンの交響曲第1番「春」がメインです。最近CDで何回か春を聴いています。私の持っているCDはバイエルン放送交響楽団の演奏でラファエル・クーベリック指揮のものです。「ライン」と並んで私の好きな曲です。土曜日には鎌倉芸術館で同じプロで弾きます。ここの演奏会はいつも行きはすぐ着くのですが、帰りは横浜に着くまでが一苦労です。今回は土曜日の夕方なので少しは良いかと思っていますが。(いつもは日曜日です。)
 今回の降り番は思ったように物事は進みませんでした。

 この前PowerbookのOSを入れ替えてからはフリーズは1度も経験していません。ただ今まで便利に使ってきたTechTool Proが日本の代理店がシステムソフトではなくなってしまったので、OSが9.2.1になった今は使えません。また新しいソフトを探さないといけません。(ああ、本当に面倒くさい。)それにOSのアップデートがあると言われても20MB以上もあるのでは簡単には出来ません。今までは雑誌にアップデータが付いていたものですが、最近はこれも取りやめになっていて本当に融通が利かないです。誰もがブロードバンドをやっているわけではないのです。(今うっかりブロードバンドに手を出すと将来どうなるか分からないので、今は様子見です。本命は光ファイバーだとは思いますが。)


1.18

 今朝は1階の新しいレッスン室の雨戸を開けようとしたらカーテンレールが落ちたことから始まりました。朝食後ひとしきり苦闘してなんとか直しました。降り番といっても色々な用事は容赦なく起こるので、思ったように物事は進みません。

 今日はこの前のミニ・コンサートですごく成長した子のレッスンがありました。今までは練習といっても中途半端なところで止めていた子なのですが、ちゃんと練習するようになりました。心構えが変わることが一番の上達のコツです。同じ人でも気構えが変わるとまるで違った人のようになります。いくら口うるさく言っても、本人に上手くなろうという気がなかったら何を言っても無駄なのです。スケールをちゃんとやれるようになったら本物です。

 ステレオについても奏法についてもやり方を変える時には、一つづつ変えていって何がどう変わったか納得してから次の段階に進まないといけません。一遍にレコードの環境を整えようと思って気ばかり焦っていましたが、本を色々読んでいると様子を見ながら少しづつ進んでいかないと無駄な出費をしそうです。まずプレーヤーとカートリッジを替えてみて、まだ不満があったら入力トランスを替えて、さらにイクォライザーアンプを替えてみるというのが筋道のようです。特にEQアンプはスペックから見てこれで決まりというものはありません。入力レベルとインピーダンスがピッタリというものが見つからないのです。奏法についても何かをやったら一遍に良くなるということを期待しがちですが、そんなものはあるはずがないのです。新しい楽器を買って気がついたことも、今までの苦労があるから発見できたのです。じっくりやるしかありません。


1.17

 このところデジカメのバッテリーの充電がちゃんと出来なかったのですが、今日修理に出しました。返って来るまでに3週間位かかるようなのですが、その間は父のデジカメを借りることにしました。CanonのIXYです。今のソニーのDSC-P1はまだ充分使えるのでちゃんと修理して使います。
 昨日から今日にかけて車検で、今日午後車を受け取りに行きました。一応代車を借りたのですが、結局使いませんでした。車もそれぞれに個性があって、やはり自分の車が一番です。

 今日私と同じSgarabottoを使っていらっしゃる方からのメールがありました。Sgarabottoといっても私のはGaetano作ですが、この方のはPietroというGaetanoの息子の作だそうです。この方にもご自分の楽器をぜひ可愛がって大事にしていただきたいです。私の楽器は今N響とレッスンの時に意識的に弾き込んでいます。だんだん音が馴染んできていて、とてもうれしいです。私のメインの楽器はGaetano Guadagniniですが、今度の楽器もGaetano SgarabottoでGaetanoに縁があるようです。

 今来週の定期で弾くシューマンの春のCDを聴いています。昨日の夜フランチェスカッティの実演のCDを久し振りに聴いたのですが、今まで気がつかなかった音がたくさん入っていました。「あれっ、こんな音入ってたのかな?」というところが何ヶ所かありました。これだから真空管アンプはやめられないのです。


1.16

 最近メールを読むとフリーズするケースが多く昨日はEudoraを開くたびにフリーズするので、今日はOSを新規インストールしました。ついでに今までは9.0.4だったのを9.2.1にアップしました。データ以外はすべて新規にインストールしたので、今のところは問題はありません。細かい設定を忘れているところがかなりあるので、元に戻すのはかなり手間です。OSXにする気はまだありません。初期化して完全に新規インストールしたのは1年半ぶりです。Clean-Install Assistantというユーティリティを使って純正以外の機能拡張やコントロールパネルをまとめてインストールしていたので、どこかに具合の悪いところがあるとそれをいつまでも引きずってしまっていたのでしょう。このところあまりMacに興味が湧かなかったので適当にしていたのですが、仕方なくきちんとやり直しました。

 今日は生徒が3人来ました。最初の子は大学生で大学に入ってからヴァイオリンを始めました。すごくやる気はあるのですが、弾こうとすると緊張して体に力が入ってしまいます。怖い顔をして息を止めて弾き出すのです。笑わせると急に良い顔になるのですが。これは私も覚えがあります。レッスンで先生の前で弾こうとすると、気ばかり焦ってしまうのです。最初に来た時に気楽にさせれば良いのでしょう。
 去年の末のミニ・コンサート以来皆頑張っていて、今年はレッスンの時に皆やる気のある顔をしています。これでなければ。


1.15

 昨日は一日書類の整理に追われ、結局夜までかかってしまいました。昨日は1人レッスンをした以外書類の整理ばかりしていたので、何も書くことがありませんでした。今日は栄子先生は風邪を引いてしまったようで、直すために早く寝てしまいました。明日はホームページを書くといっていますので、今日はお許し下さい。

 CDを聴く環境は整いましたが、レコードを聴く環境はまだ完璧ではありません。というのは今あるLINNのプレーヤーLP12(カートリッジはオルトフォンのMC30)でレコードを聴いてもまだ納得できる音が出てきません。LINNのプレーヤーは今から15年位前に手に入れたものですが、今では電源を入れてもターンテーブルから変な音が出てしまいます。ベルトの劣化だろうとは思うのですが、LINNのプレーヤーを長距離車で運ぶのは奨められないようです。(ターンテーブルとアームを固定する板がフローティングしているのですが、そのまま車に乗せたのでは良い筈がないくらい揺れてしまいます。いくら調整してもらっても家に持ち帰るだけで元の木阿弥です。)今のようにCDがメインになり、レコードは聴ければ良いというようになったらもっと手軽に聴ける環境が欲しいです。今どうしようか迷っています。
 去年の暮先輩のTさんにレコードを10枚以上頂いたのですが、その中にはとても貴重なものがあるのです。是非良い状態で良い音でそれを聴きたいのです。(出来たらそれをCDにしたいのです。昔はレコードをDATに入れたら良いという話がありましたが、今ではCDの録音機が安いのでその方が安く上がるというものです。)問題はカートリッジが悪くなっているであろう事と、MC用のトランスとPhonoイクォライザーをどうするかです。(ゲインが丁度良くて音も良いというもので値段が手頃なものはありません。でもレコードを聴くだけに対して30万以上も払いたくありません。)

 明日から4日間の降り番の残りはヴァイオリンに集中できそうなので楽しみです。今回Sgarabottoを手に入れてから今まで疑問に思っていたことがかなりたくさん解決したので、それを早くまとめてみたいのです。今までの楽器の方が今回のSgarabottoよりは楽器としては遥かに良いのですが、Sgarabottoは私の弾き方の問題点をよく教えてくれたのです。(もっとずっと早く気付くべきではあるのですが、一生気がつかないよりは遥かにマシですから。)この楽器に出会えて本当に良かったと思います。メインの楽器ともどもいつまでも大切にしてやりたいです。これを書いている横にスリッパがいます。ザラザラという音がしています。

 


1.13

 このところ新しい楽器になったり、N響でセカンドが上手側に行ったりで環境が色々替わった事の副次的効果で楽器の持ち方が変わり、とても弾きやすくなりました。肩への楽器の載り方が少し替わっただけなのですが、これほど弾く上に変化があるとは思いもしませんでした。今は弾くこともCDを聴くこともとても楽しいです。
 家にいる時はほとんどメインの楽器を弾いていますが、N響では早く楽器を馴染ませるためにサブの楽器を弾いています。片方ばかり弾いているのではいつまで経っても両方の楽器が良い鳴り方をしないからです。もう少ししたらメインの楽器を調整してもらおうと思っています。

 今日またレコードを聴いてみたのですが、雑音が多いのです。そこで昨日買ってきたレコード・クリーナーを早速使ってみたのですが、とても効果がありました。LINNのプレーヤーの調子があまり良くありません。ターンテーブルが回転するのに合わせて鳴くのです。ベルトがヘタっているのでしょうが、オーバーホールをしてもらってから家に運ぶ良い方法がないようで困っています。タクシーに乗って、膝の上にプレーヤーを乗せてゆっくり運んでもらうしかないという話です。LINNのターンテーブルとアームを付けるプレートが箱から分離しているため、ちょっと動かしただけでもその2つがグラグラと揺れるのです。自分の車に乗せて運んだら多分調整したものも狂ってしまうでしょう。もっと使いやすいものに乗換えないとダメかもしれません。まだまだちゃんと聴くことの出来るレコードがたくさんあるので、是非とも気軽に聴けるプレーヤーが欲しいのです。


1.12

 今日はC定期2日目でした。今回は全体に今日の方が落ち着いていたようです。私達が慣れたということの影響が大きいのでしょうが、今日の方が落ち着いて聞けたのではないかと思います。今回の対向配置は客席で聴いてもとても良いそうです。私が昨日ゲネプロの時に客席で聴いた時の第一印象も、特に弦の音が充実して聞こえるということでした。普段は弦の音が時に薄く聞こえることがあったのですが、昨日は立体感のある音に聞こえました。私達セカンドヴァイオリンから見ると普段の場所と較べるとものすごく弾きにくいのですが、NHKホールで弾くのだったらこの配置が良いのかもしれません。今までの場所で弾くのとは楽器の構え方も替えないといけないようです。
 私は今回の指揮者ヤルヴィさんはこれからとても楽しみな指揮者だと思います。まだ39歳だそうですが、とても有能な人です。自分のイメージというか感じ方については絶対に妥協しない人なので、部分的にすごくしつこく練習するように見えるのですが、練習全体を見ると要領の良い人だと思います。

 演奏会が終わってから帰りに秋葉原に寄りました。目的はワイア・ストリッパを買うことです。

 この前ヒノの300Bのアンプを作る時に東急ハンズで買ったのが左の物、これは線の太さに合わせて調整しても必ず芯線が1本切れてしまうのです。それで今日右のワイア・ストリッパを買いました。左はほぼ2000円、右はほぼ3000円ですが絶対に右の方が使い心地が良いです。ついでにレコード・クリーナーを買いました。
 真空管アンプに狂い始めてから毎日CDを聴く時間をとるようになり、以前に比べて圧倒的に音楽を聴く時間が増えました。同じCDでも印象が以前とはまるで違い、毎日新発見の連続です。今もホルベアの時代を聴いていますが、前のQUADで聴いていた時とはまるで違う曲を聴いている感じです。音の伸びが全然違うのです。これだからステレオにこだわってしまうのです。

 昨年末に買った楽器は段々馴染んできました。といっても未だに新作のような反応をするので、かなり手強い楽器です。私は今楽器を2つ弓を3本持っています。楽器も弓もはっきりグレードが違うので、メインの楽器と弓は決まっています。サブの弓はかなりグレードが違うのですが、どちらもそれなりに良さを発揮するので、どちらも気に入っています。最初の計画では今度の楽器の1/3〜1/2位の物を買う予定だったのですが、今の楽器くらいの物の方が弾いていて嫌気が差さないので良かったです。


1.11

 昨日寝ようと思ってPowerbookを見たら、赤外線通信のカバーがなくなっていてディスプレーを支えるプラスティックが外れていました。あわてて保証書とフルカバー保証書を探して、今朝ホールに行く前に渋谷のNCRに行って直してもらいました。30分位で直ったので助かりました。

 今回は対向配置のトライアルで、全曲この配置です。バルトークの時私は曲降りなので客席で聴いたのですが、今までより厚くて柔らかい響きに聞こえました。客席で聴いた人達は平均して今度の配置の方が良いといっています。今日の演奏会を聴かれた方はどのように感じられたのでしょうか?
 バルトークの1番は色々な方に指摘されたように2年前の1月20日、21日のA定期にジョルジュ・パウクさんが弾かれていました。私もその時弾いていたようです。今回のシトコヴェツキさんはピアニストベラ・ダヴィドヴィッチさんの息子さんです。素晴らしい音色で、ゲネプロの時はヴァイオリンの音ばかり聴いていて、オケの配置の影響の方はあまりよく分かりませんでした。
 ヤルヴィさんの指揮は自発性に富んだ柔軟な振り方です。テンポが急に変わる時によく分からないことがあります。でも聴いてなかなか楽しい持って行き方だと思いました。プロコフィエフが終わった時、私のすぐ前にいる人が大きな声でブラヴォーと言っていました。目の前でブラヴォーを聞いたのは今回初めてです。


1.10

 今日はC定期の練習最終日でした。午前中にプロコフィエフを練習し、午後はバルトークのヴァイオリン協奏曲でした。とてもニュアンスを大事にしていて、すごく細かいことを要求されてきます。やってみるとなるほどというところが多く、なかなか効果的です。久し振りのプロコの5番は聴いて面白いでしょう。コダイのガランタ舞曲も面白いです。弾くのは前にも書いたようになかなか大変なのですが。プログラムの真ん中を占めるバルトークの1番のヴァイオリン協奏曲はほとんど弾かれることのない曲です。N響でも前に1度弾いたことがあると思います。ソロが誰だったか思い出せないのですが。ご存知の方がいらっしゃったら教えて頂けないでしょうか。

 いま”Menuhin and Grappeli play GERSHWIN”というCDを聴いています。クラシック以外のジャンルの人達とよく共演したメニューインらしい楽しいCDです。こういう物を聴いていると余力のあるアンプの威力が遺憾なく発揮されます。(精々8W位しか出ないアンプなのに、出力トランスなど30Wクラスの物が使われています。普通は10Wクラスのトランスが使われています。)先程サンバレーのSV-501iをつないでしばらく聴いていたのですが、SV-3を聴いた時と同じことを感じました。それはどちらも中高域に特徴がありとても明るくきれいなのですが、もう少し低域が欲しいと思いました。どちらもなかなか魅力的な音なので、強いて言えばという注文なのですが。


1.9

 昨日は久し振りの定期の練習だったのでペースが上手く作れず疲れましたが、今日は一日良いペースで練習できました。ヤルヴィさんは自分のイメージをハッキリ持っていて振っている時にこちらを探るようなことがないので、とても弾きやすいです。今回の定期はコダイもプロコフィエフもなかなかの好演が期待できそうです。私はバルトークの1番のヴァイオリン協奏曲は降り番です。コダイのガランタ舞曲はN響では初演だと思います。コダイというとハーリ・ヤーノシュしか演奏しませんが、この曲は聴いて面白い曲です。(ただ弾くことはかなりの難曲です。)プロコフィエフの5番はアメリカ公演の時に弾いて以来だという話ですが、私はアメリカ公演は降り番だったのですごく久し振りという感じです。

 今日はこの前メールで頂いた質問にここでお答えしようと思います。それは楽器の保管場所についての質問です。基本的に人間がいられるところでしたら致命的な問題は起きないと思います。外気に接する場所は避けた方が良いですが、部屋の中の温度が割と一定な所に置けばそれほど神経質にならなくても良いと思います。演奏旅行の時など夏は酷暑の中にトラックごと置かれていることもあるし、海外旅行の時など飛行機の荷物入れの中で零下何十度になることがあります。それでも今までそれが原因で事故が起きたという話は聞きません。それほど神経質になる必要はないでしょう。(選べるなら条件の良い所に置く方が無事だとは思いますが。)
 電車の座席の下の暖房が強すぎるのではという不安はあるかもしれません。でもそれで弦が切れたという経験はありません。もし切れたとすればそれは弦が古かったからでしょう。私は電車に乗っていた時は楽器はケースごと網棚に上げていました。演奏旅行で特急に乗る時も楽器は網棚に置いています。


1.8

 いよいよ1月の定期の練習が始まりました。今回の指揮者はパーヴォ・ヤルヴィさんです。最初にプロコフィエフの5番を1楽章から4楽章まで通して弾かせました。1楽章を通して弾かせるということは時々あることですが、全曲を通して弾かせるというのはとても珍しいです。多分全曲を通して弾かせている間に、N響の力がどの位あるかを観察しているのだと思います。全曲を通して弾いてから4楽章から細かく練習していきましたが、その様子を見ていると無駄な練習はしない人です。有名な人でもいつまでもしつこく練習しているのに較べると、とても効率的な練習をする人です。
 流れというか勢いをとても重視する人のようですが、最初はどうしたいのかがよく分からないのでテンポの持って行き方など今一つ呑み込めませんでしたが、今日の練習が終わってみると何をしたいのかが分かってきました。午後からはコダイのガランタ舞曲を練習しました。このN響では多分初めて弾く曲をとても要領良く練習していました。まだ40になったばかりの若い人ですが、とても将来が楽しみな指揮者です。

 練習が終わった後秋葉原に寄って、配線用のコードとシールド線を買いました。この前作ったアンプのコードはワイアストリッパが具合が良くなかったので、いつか時間があった時に配線を全部やり直そうと思っているので、それ用のコードを買ったのです。

 ワイアストリッパの良い物が手に入ったら少しづつ配線をやり直そうと思っています。バッハの無伴奏のCDをまた聴き直してみようと思っています。今日はテツラフの1番の無伴奏ソナタを聴いています。この新しいアンプと年末に買った新しいサブのヴァイオリンのおかげで、色々新しいことを発見しました。(新しい楽器はどんどん馴染んで行っています。)発見という意味ではN響の配置のトライアルも新発見をさせてくれました。今まで当然だと思っていたことを見直すところに新発見の種がありました。


1.7

 今日から今年のレッスンが始まりました。生徒は皆昨年末のミニ・コンサートのあたりからとてもやる気を出しています。これからが楽しみです。今日またこの前のミニ・コンサートのビデオを見てみました。緊張しているにしろ楽しんでいるにしろ皆本当に一生懸命弾いているのがとてもうれしかったです。こういうビデオをレッスンの時に見せるのが、一番の薬になるのかもしれません。自分が思っているのと実際の姿の落差を発見するでしょうから。今日は朝から生徒への新聞Muse Lettersを作り、そのあとプリントを1枚作り、それから1階の新しいレッスン室にあった前の300Bのアンプをリビングのセットにつなぎました。
 アンプを入れ替えて色々CDを聴いたら、今までのKT88のアンプよりスッキリとした音を楽しめました。ビーム管と直熱3極管の違いでしょう。色々聴いてみるとKT88の方もとても良いアンプです。これも時々聴いてみようと思わせられました。


1.6

 今日は熊谷の文化創造館での今年の初仕事でした。家を9時半過ぎにでたのですが、全然渋滞がなかったので11時前には着いてしまいました。私が着いた時には既にかなりの数のN響の人の車が着いていました。ゲネプロの2時間前には車で来る人は半数くらい着いています。本当にN響の人は用心深いです。ゲネプロは13:00からでした。その前に会館のレストランでお昼を食べて、腹ごしらえをしました。ゲネプロが終わってから私は30分位昼寝をしました。

 今回は対向配置のトライアルの最初の演奏会です。今日のステージでは左を見るとすぐそこにお客様がいらっしゃいます。とても居心地が悪いです。会場で見ているとセカンドヴァイオリンはいつもの癖から背中をお客様に向けるような形になっているそうで、ゲネプロが終わってから座り方を研究しました。
 今年の初演奏会の最初の曲はワグナーのニュルンベルクのマイスタージンガーの前奏曲でした。2曲目が田部京子さんのソロによるモーツァルトのピアノ協奏曲第21番ハ長調でした。休憩の後ドヴォルザークの8番ト長調でした。自然に楽しくという感じのドヴォルザークでした。いつもの場所と違うのでまだ聞こえ方に慣れていないので、全体の印象についてはたしかなことは言えません。もう少し経たないと何とも言えません。この配置だととても懐かしい響きがするような気がします。そういう良さのある反面ファーストの音がよく聞こえないので、どうしてもセカンドの発音が遅れてしまいます。反対側の音がちゃんと聞こえるくらいの小編成でないと、この編成の良さを出せないような気がします。

 演奏会が終わってから東北道に出て家に帰りましたが、全然渋滞していなくて1時間半位で家に帰れました。家に帰ってから私の誕生日を祝ってもらいました。
 そのあと昨日出来た300Bアンプでスラブ舞曲を聴いています。今までシンバルの音がうるさかったところも刺激的でない良い音がしています。このアンプキットは楽しみに作るには高すぎます。精々10万位までが良いところでしょう。といっても私のような者がいるからこういうアンプもどんどん売れるのでしょう。自分としては作ってみて良かったと思いますが、他の人にはお奨めしません。何しろもし作り損なったら21万が宙に浮くわけですから。(基板を使わないととても色々手間がかかります。線を丁度良い長さに切って線を剥かないといけないので大変です。)エレキットとかサンバレーくらいのものでしたら気楽に作れるので良いと思います。(といってもエレキットの300Bのアンプはもう売っていないですら、サンバレーしか選択肢はありませんが。エレキットは最近KT88のシングルアンプを売りだしています。)
 明日リビングのメインアンプをKT88から300Bに替えてみようと思っています。300Bの音に取り憑かれてしまったからなのですが。


1.5

 今日は今年の初仕事だったのですが、午前中は私は歯車が噛みあわず沼尻さん(今回の指揮者)には申し訳なかったです。何しろ3日間全然楽器に触っていなかったものですから。はい!(最初は楽器も拒否反応を示していました。)N響は1月からしばらくの間セカンドがファーストの反対に行く配置で音を試してみようということになりました。昨年11月のサンティさんの時にこの対向配置でとても良い音が出ていたというので、しばらくこれで試してみようということになりました。(指揮者がセカンドがファーストの隣に行く配置を希望する場合はその形で演奏します。例えばデュトワ先生はこの対向配置には賛成されていません。)私達セカンドヴァイオリンから見るとこの配置はファーストとの掛け合いなどがとても難しいので、個人的にはいささかキツイです。今日もファーストの音が遠くから聞こえてきました。
 今日は演奏についてどうこうというより、自分のことの方が気になって仕方ない一日でした。

 昼食をとりに外に出たらみぞれ混じりの雨が降っていました。昨日も書いたように熊谷の演奏会は雪に縁があるので今回も雪にたたられるのかと思ったのですが、練習が終わったら良い天気に戻っていました。今回は雪は大丈夫のようです。もっとも帰りはスキー帰りの車で大渋滞でしょうから、その意味では雪にたたられるでしょう。今日は早く寝て明日に備えないといけません。

 今日やっと念願の300Bのアンプが完成しました。今までのエレキットの300BはW220×H195×D410というサイズですが、今回のヒノ・オーディオのHK-300BSはW450×D350×H210というものです。

 手前がエレキット、奥がヒノのアンプです。ヒノのアンプは何といってもトランスがとても大きいです。(300Bの大きさを見れば分かります。)エレキットの方は9.6kgで、今回はトランスだけで20kg以上あるので作っている時シャーシの方を動かすのではなく、自分が動いていかないといけませんでした。昨日動作チェックをしたら左側だけが音が出なかったのですが、やっとハンダ不良1ヶ所と配線忘れ1ヶ所を見つけました。それを直して今その音を聴きながらこのページを書いていますが、さすがに大きいトランスのおかげで素晴らしい音です。但し今回のアンプはスベトラーナの管で21万位かかっています。それを考えるとサンバレーの300BのアンプSV-501iはトランスも大きくてとても良い買い物だと思います。音もエレキットの物よりかなり良いと思います。
 実はウエスタンの300Bを頼んでいたのですが、このスベトラーナの管はとても良い音です。ウエスタンの半値で買えることを考えたらこれで充分です。それでも2本で5万近くしますから充分高いですが。
 さっきからピアノとオーケストラのCDを聴いているのですが、良い楽器にあたった時と同じ興奮を感じています。エージングなど全然していないのに、クリアで良い音がしています。(今までcrescendoすると音が濁ってきたのですが、今は余裕で鳴っています。それにトランス類がほとんど温度が上がっていないのです。これこそ大きいトランスの威力です。)
 これで色々なCDを聴くのが楽しみです。この音ならいくら聴いていても嫌にならないでしょう。ついこの前までCDを1枚聴くともういいという気分になっていたことを考えると信じられないです。


1.4

 休みのうちに300Bのアンプを作り上げようと思っていたのですが、思いのほかに手間がかかり結局出来上がりませんでした。プリント基板を使ったキットの方が作りやすいです。ですがトランスの大きさを見ると完成したらさぞかし良い音であろうという期待を持っています。今年の正月は結局アンプ作りに明け暮れしたという感じでした。明日はN響の仕事初めです。6日に熊谷の文化創造館での演奏会が初仕事です。文化創造館の演奏会はいつも1月にあるのですが、不思議と雪に縁があるのです。最初に文化創造館に行った時に、すごく雪が降っていたことを覚えています。今年は良い天気であることを願います。

 ところで私は年末にサブの楽器を結局買いました。1929年製のSgarabottoです。弓はFinkelです。弾き込んでいくほどに音が出てきて、先がとても楽しみです。明日もこの楽器で初仕事です。今日はこのあとアンプ作りの後始末をして早々に寝ようと思っています。


1.2

 今日は午後から家族が出かけたのを良い事に、アンプ作りに精を出しました。今まで作ったアンプとは二回り以上も規模の大きいアンプで、重さも半端ではありません。電源トランスなど特にすごい重さです。今のところ部品をシャーシに取り付けてアース線を何本か配線しただけです。でもハンダ付けが始まってしまえばわりとすぐに出来そうです。このアンプを買ってきて家に持ち込んでみたらとても重くて大きくて手強いアンプなので、とにかくどの程度の音がするのかだけ確かめたらもう聴くことに専念します。精々8Wくらいのアンプでもこの重さと大きさなのですから、オーディオ的に追及するととても大変です。エレキットのキットと並べた写真が撮れないので分からないとは思うのですが、出来上がったら並べて写真を撮ってそして音を較べてレポートします。(私自身どこまで頑張る意味があるのか知りたいです。大体予想はつくのですが出来上がっての楽しみにとっておきます。 )
 エレキットのアンプの時は初めからハンダ付けをするのですが、今回は部品をシャーシに取り付けるだけで何時間かかかってしまいました。この様子を見るとハンダ付けをすれば良いようになれば2/3位は終わっている感じです。部品をつける時には色々コツがあるようですが、初体験なので試行錯誤の連続でとても時間がかかります。左の写真のようにトランスにはビニールの袋をかぶせて傷がつかないように養生しています。(真空管アンプの本に書いてある通りの手順でやってみています。)

 

 家族は娘の先生の迫昭嘉先生と清水和音さんをソロに迎えた尾高さん指揮の東フィルのニューイヤーコンサートに行きました。オーチャードホールで午後3時からの本番で、今日は迫先生がラフマニノフ、清水さんがモーツァルトのピアノ協奏曲を弾かれたようです。明日も同じコンサートがありますが、明日は誰が何を弾くのでしょうか?


2002.1.1

 明けましておめでとうございます。去年は最後に朝比奈先生の訃報がもたらされ驚かされました。今年はどのような年になるのでしょうか?今はオーケストラ活動というものが基本的な部分から問われています。これからのオーケストラ活動は今までのような演奏会だけという形だけでは残りにくくなっています。今までのような演奏の質を高い水準で保つだけではなく、未開拓のターゲットを相手にして行く必要が出てきています。
 去年ヨーロッパ旅行で感じたのは、クラシック音楽の生活への浸透度は日本よりずっと深いということです。東京の場合住環境が恵まれていないので、演奏会が終わった時に家に帰ることが大仕事になっています。ですから演奏会が終わったあと私達もお客様も家に早く帰ろうとしています。せいぜい30分で家に帰ることが出来るヨーロッパでは、演奏会の余韻を味わう余裕があります。ですが東京では拍手の最中にも早く帰ろうとするお客様が席を立つ姿が多いです。これはとても残念なことです。

 29日のミニ・コンサートのあと家の仕事がたくさん残っているので、栄子先生は大忙しで「ひとりごと」を書く余裕がありません。明日から書くと言っていますので、今日も失礼します。