このページは下から上へ順番に日付が新しくなっています。前のものを読みたい方はこちらからどうぞ。生徒さんへの重要な連絡があります。こちらです。(2008.02.05)必ずご覧下さい。栄子先生のひとりごとはこちらです。理恵子の公式サイトはこちらです。 |
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私が学生の頃よく言われたことですが、日本在来工法の家は音が響かないので、そこで練習しているとどうしても音を押さえつけるようになるという話があります。石造りの響く教会などで弾くと、無理をしなくても良いので弾き方が良くなるというのです。昨日の名古屋や今日の岡山のような響きの良いホールで弾くと、弦を押さえ込んでガリガリ鳴らすのではなく響きを遠くに伝えてやるように弾く方が良いということを知らされます。 演奏は部屋の響きの中でするものです。部屋の響きを取り去った時に演奏の真の姿が見えるというものではありません。名手の演奏を至近距離で聴くととても迫力がありますが、これはドウラン化粧のようなものです。音を遠くに飛ばす為に発音をハッキリさせているのですが、その演奏雑音がそのまま聴こえて欲しいと思って弾いている訳ではありません。普段遠くで聴いている人がたまたま名手を至近距離で聴いて、その迫力を松脂の飛び散るような音と言って有難がるのですが、演奏する時の参考にはなりますが音楽の楽しみ方としてはちょっと違うのでは?というのが私の考えです。 ピアノのフタの中に頭を突っ込んで聴こえる音は、聴いている本人は面白くても演奏する者にとっては商品になっていないのです。音楽は動的なものだけで成り立っているのではありません。静かさ一様性などの静的な要素もとても大切で、その動と静のバランスこそが音楽なのです。静があるからこそ動が活きるのです。動だけを取り出すのは音楽の良さを半分捨てているのではないでしょうか。 というようなことを再確認した今回の演奏旅行でした。 |
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弾く側から言うととても気持ちの良い会場です。1曲目のマーラーはとてもしんみりとした素晴らしい演奏になりました。このホールでは響きが飽和しないようにしっかりコントロールしないといけません。マーラーは歌曲ですから、ソロを殺さないように先生もオケの音量を抑え気味にされていました。しんみりとした素晴らしいソロで、終わってみるとたった15分なのですがとても充実した幸せな時を過ごせました。 終演後大橋さんといつも行く焼き鳥のお店で盛り上がりました。去年の6月にPeccatteの頭を飛ばしてしまいましたが、その時は目が点になるようなショックでした。ところがまるで性格の違う替りの弓Henryを手に入れて、私の感覚はガラッと変わってしまいました。今から思うと何かから開放されたような感じです。この事件がなければこの解放感は一生味わえなかった訳で、とてもショックな事件も受け取りようで自分の成長の糧に出来るのでした。 ホテルに戻ったらちょっと寝てしまい、気がついたら3時半を過ぎていました。明日は岡山に行きます。 |
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練習してからリビングに戻ったら....... |
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午後の1コマ目まではブルックナーの練習でした。先生は私達の演奏をとてもよく覚えていらっしゃっていて、管楽器の人が先生の所に行ったら「あなたは1回目はこのように、2回目はこのように弾いていましたが、私はこうした方が良いと思います。」というように言われたという話を聞きました。物凄い記憶力だそうです。そういう訳ですから練習も自然と厳しくなろうというものです。午後の2コマ目はモーツァルトのプラハの練習でしたが、私はこちらは曲降りです。明日も今日と同じような練習の進行になるでしょう。 |
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今日の会場 奏楽堂 |
とても響きの良い会場でした。 |
会場の最後列から見たステージ |
奏楽堂ご自慢のオルガン |
打ち上げで乾杯する岡山先生と澤先生 |
帰りに見た奏楽堂のイルミネーション |
2時間みっちりとゲネプロをしてから、楽屋で用意された軽食をいただいて本番に臨みました。5時からは奏楽堂備え付けのオルガンの演奏があり、それからいよいよ第九の演奏です。合唱団とオーケストラがステージに上ってイスに座ってから、楽長のご挨拶があり、いよいよコンサートマスターの岡山先生の登場です。そして第九の始まりです。メンバーは色々なオケのコンマスクラスの人達ばかりなので、迫力満点の音がしていました。いつもN響で感じるのとは一味違う演奏でした。 第九の演奏も無事終わり、芸大の学食キャッスルで打ち上げがありました。実は私は東大の在学中に岡山先生の奥様に1年ほどヴァイオリンを習いました。そして今日久し振りに岡山先生の楽屋で奥様にお会いしました。とても懐かしかったです。2次会がこの後あったのですが、私は失礼しました。そして車を置いた奏楽堂の前に行ったら最後の写真のようにイルミネーションが点いていました。これを見ながら私は家に向かいました。 |
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