昭義のひとりごと2009年10月分  


このページは私の日記のようなものです。私の感じること、周りで起こったことを書きます。

このページは下から上へ順番に日付が新しくなっています。前のものを読みたい方はこちらからどうぞ。

生徒さんへの重要な連絡があります。こちらです。(2009.11.11)必ずご覧下さい。

栄子先生のひとりごとはこちらです。理恵子の公式サイトはこちらです。
根津理恵子の ポーランド通信第17回がアップされました。 こちらからどうぞ!


10.29

 今回プレヴィン先生の定期に出演して強く感じたのは、今から20年くらい前までは毎月このような感じの連続でした。その当時と今とでは演奏法もかなり様変わりし、当時はドイツ系の指揮者のオンパレードで、ちょっと雑に大きな音を出すと「Only forte,yeah!」(ライトナー先生の口癖)と言われたものでした。この前ショスタコーヴィッチの5番の終わりを弾いていて、フォルテの弾き方もこの当時とはずいぶん変わったなと思いました。デュトワ先生、アシュケナージ先生という指揮者を迎えて、N響という名前は同じでも違うオケに変貌したな!というのが実感です。昔だったらこのように抑えて弾かせる指揮者の場合、ショスタコーヴィッチの5番の終わりのようなところになると内向きの凝縮力がありながらcrescrndoしていきました。ところが今回はもっとストレートにcrescendoしています。最近のN響はオケの中での内向きの凝縮力より、外向きの発散力の方が勝っています。今回プレヴィン先生の指揮だったら昔のN響の方が本領が出るのかな?と弾きながら思ったものです。
 どちらの弾き方もそれぞれ良さはありますから、単純に昔は良かったと言っている訳ではありませんが、時とともに変貌して薄れてしまったものがあることは確かです。それを惜しむ昔からのファンがたくさんいらっしゃるのも事実でしょう。それに何よりその歴史と伝統を知っている人たちはほとんど卒業してしまいましたから、これから新しい伝統を作っていくしかないのです........伝統を作るのには何十年とかかりますが、伝統が終わるのはあっという間です。

 EGBridgeがなくなってしばらく経ちますが、この前かわせみというEGBridgeの後継にあたる新しいインプットメソードが出ました。顔文字パレットがないとか、Dreamweaverでテーブルの中に文字を入力する時にtabキーで変換の候補を入力できない(テーブルの中に文章を打っている時に、変換候補を選ぼうとしてtabキーを押すと、テーブルのセルが増えてしまいます。)などの機能的な不満点はありますが、変換効率はなかなかのものですし動作は軽いです。特に気に入っているのは、確定した文字列の再変換が、文字列を選んでスペースバーを押せば良い点です。(ATOKはEGBridge式のキー設定でも、再変換はスペースバーを押すのではなく、option+Rです。)最初の変換はスペースバーですから、再変換も文字列を選んでスペースバーの方が自然です。Macを始めてほぼ20年、EGBridgeに慣れ親しんできた私にはとてもうれしい新ソフトです。早くこの少ない不満点を改善して欲しいです。
 今もそのかわせみを使ってこの文章を書いています。軽く動いてくれてとても快調です。


10.27

 Spiccato(スピッカート=投弓)を弾いている時に弓が弦から跳ねすぎると感じたら、普通は弓の張りを弱めます。ところが場合によっては弓を強く張った方が良い時もあるのです。あまりに毛の張りが弱すぎて弓の毛の弾力が使えていなかったのです。弓をあまり張らずに弾いていた人の話です。また楽器を持つ時に、肩が上がって固まらないようにしようとして力を抜き過ぎて、肩(鎖骨)が楽器を載せる台の役をしていなかった、という例もあります。本人は善かれと思ってやっていても、やり過ぎは良くないです。
 ヴァイオリンの演奏にはこのようなちょっとした勘違いを起こしやすいポイントが実にたくさんあります。こういうポイントを見つけられると迷路から抜けられるのですが、自分では当たり前だと思っていることに原因があるので見つけるのは大変です。
 また最初の例では、弓を弱く張る場合は弓はあまり傾けませんが、強く張る場合は傾けないといけません。弓の張りは他の条件にも関係しているので、単純にそこだけ直せば良いわけではありません。だからこそ弾き方を直すのは一大事業なのです。


10.25

 来年2月11日(祝)に理恵子がフィルハーモニック・アンサンブル・オーケストラの特別演奏会でショパンのピアノ協奏曲第1番を弾かせていただきます。場所は東京芸術劇場です。指揮は矢崎彦太郎さんです。その演奏会に私もオーケストラの一員として出演させて頂く事になりました。今日この演奏会の最初の練習があるので、私もその練習に参加しました。
 プロは
 プーランク/ バレエ組曲「牝鹿」
 ショパン/ ピアノ協奏曲第1番ホ短調 作品11(ピアノ:根津理恵子)
 サン=サーンス/ 交響曲第3番ハ短調 作品78「オルガン付き」(オルガン:松居直美)
です。1曲目のプーランクの牡鹿は楽しいですが、リズム的になかなか難しいです。

 今日の練習会場は雑司が谷地域文化創造館でした。首都高の5号線の護国寺からすぐのところですが、行きは竹橋近辺が大渋滞だった上に、会場の駐車場が分からず、ギリギリ間に合いました。副都心線の雑司ヶ谷駅のすぐ上なので、地下鉄で行くという選択肢もあるのですが、帰りは電車の半分位の時間で帰る事ができました。
 前にも書いた京葉道路の市川インターですが、江戸川を渡ったところから下りのインター出口までの流れはどうも馴染みません。単に慣れていないだけでなく、道のカーブや路面の傾斜がとってつけたような感じがするのです。市川インターで下りる方はくれぐれもご注意下さい。

 ずっと懸案だった事が今度の木曜日に解決しそうでホッとしています。次のN響出演まで少し時間があるので、mini91Bを作ろうかな〜〜?


10.24

 今日はC定期2日目、ショスタコーヴィッチは普通よりは遅いですが昨日よりは速めでした。私自身は今日の方が良かったと思いました。3楽章などプレヴィン先生はゆったり振られているのですが、実際に弾いていると緊張感というか重量感に溢れていました。

 最近レッスンや自分の練習を通して強く感じるのは思い込みの怖さです。こうしてはいけない、こうした方が良い、という断片的な情報はたくさんあります。そしてそのうちの1つに拘りすぎるのが思い込みです。最初は良い面ばかりが見えるので、それが全ての決め手のように見えます。でもそのまましばらく経つと、段々最初の感激が薄れて中途半端な感じになります。そして1週間も経つと、また元に戻ってしまうのです。フレッシュが著書の中で「ヴァイオリニストは一生に何千もの新発見をするが、本当の新発見は数えるほどしかない。」という事を書いています。
 人に何か言われた事が原因で、思い込みに陥ってしまうのも怖いのです。善意で言っている事でも、人によって身体的な条件や感じ方は違います。言われた事をそのまま受け取ってしまうのではなく、実際に自分でやってみて消化しないと自分のものにはなりません。

 行きは江戸橋から竹橋の間が少し渋滞していましたがすごく順調でした。ところが帰りは雨が降っている事もあり、そこら中妙に渋滞していました。空いているなら外苑で首都高に入ろうと思っていたのですが、交通情報を見ると江戸橋まで渋滞しているようでした。そこでいつも通り箱崎まで下の道で行きました。
 ところが下の道も妙に混んでいて、結局家に戻るのに空いている時の倍近くかかってしまいました。遠くに行く時には重宝する「週末1000円」ですが........


10.23

 C定期の初日でした。ゲネプロも本番もショスタコーヴィッチはものすごい重量感でした。特に3楽章がとても重かったです。ゲネプロと本番で1日に2度もこれを味わうと、さすがに気疲れします。
 それほど長いプロではないのに、終わって外に出たら9時15分、ホールに一番近い駐車場の入り口は既に施錠されていました。

 ゲネプロが終わってすぐにヤマハに行って、コンデンサ・マイクを使えるハンディレコーダーを見に行きました。奨められたのはTASCAMのDR-100ZOOMのH4nextです。TASCAMとZOOMは機能と音質の違いがどの程度なのか分からないので単純に比較は出来ませんが、実売価格で1万円位違います。記録メディアはどちらもSDカードです。

 ひとりごとの中に今まで出演された方の写真を載せていましたが、問題があるとのご指摘をいただきました。そこで先週過去のひとりごとは今年の分だけにしかアクセスできないようにしました。そして今日ゲネプロと本番の間に、2002年から今までのひとりごとから出演者と会場の写真を全て削除しました。と同時に文章も一部変えています。(写真の説明など不要ですから。会場の外観など誰でも写真に撮れるものは残しています。)今はひとりごとの一番下から過去のひとりごとに飛べるようになっています。

 明日は午後3時からC定期の2日目です。


10.22

 今日はプロ順にOwls、ピアノ協奏曲、シンフォニーと練習しました。今までの練習でほとんど形は出来ているので、先生が気になるところを取り出して最後のダメを押す感じの練習をして、お昼には終わりました。先生はあまり大きく振られないので、テンポの変わり目など要注意です。いよいよ明日は本番です。ショスタコーヴィッチの5番など普段とは一味違う曲想で、聴き応えがあると思います。

 帰りに試しに7号線を使って工事中の市川インターから出てみましたが、特に工事渋滞などありませんでした。江戸川を渡って市川インターに近づくと、道が左に張り出した形になっています。そして今まで下り線として使っていたところが、今は上り線と下り線の間に残されています。上り線も北側に張り出した形になるのでしょうか?下りの市川インターの出口が今までより手前から分かれるようになっているので、今までのつもりで中央車線を走ってきた車が急に出口に向かって急ハンドルを切るケースが多いようです。
 これで湾岸線との連絡道路も含めて市川インターのあたりはすごく変わりそうです。


10.21

 今日はC定期の練習2日目、モーツァルトのピアノ協奏曲第23番、Owls、ショスタコーヴィッチの順に練習しました。今回私は全曲出番のつもりでしたが、ピアノ協奏曲が急遽編成が小さくなったために降り番になってしまいました。プレヴィン先生のOwlsはあまり現代曲のような感じのしない、きれいでとても分かりやすい曲です。またショスタコーヴィッチでは、静かなところがすごい緊張感を持って迫ってきます。この感じはなかなか味わえるものではありません。

 今週は市川インターの工事で渋滞が予想されると言われているので、帰りは湾岸の千鳥町から帰っています。三郷南まで出来ている外環がいずれつながるのでしょう。そうなると常磐道や東北道に出るのがとても楽になるでしょうが、一体いつ出来るのやら.........?三郷南〜松戸位までは工事は始まっていますが、その先はまだ全然手つかずですから。
 今は京葉道路の下り線が今までより北側に張り出した形になっています。そして市川の下りの出口が今までより少し手前になりました。下り線が出来たら上り線側を直すのでしょう。最近出来た湾岸から市川インターをつなぐ道路も組み込まれるのでしょうか?出来上がりがどうなるのかとても興味があります。


10.20

 今日からはC定期の練習です。プレヴィン先生自作の"Owls(ふくろう)"、モーツァルトのピアノ協奏曲第23番イ長調、ショスタコーヴィッチの5番というプロです。今日は"Owls"とショスタコーヴィッチを練習しました。この"Owls"は2008年の作品で日本初演です。ショスタコーヴィッチは今まで弾いてきたのと違って、全体的にはぐっと沈み込んだ感じになっています。ただところどころとても面白い表情が付いています。明日はピアノ協奏曲、Owls、ショスタコーヴィッチの順に練習します。

 今日車でラジオを聞いていたら、ドライビングポジションの話をしていました。ブレーキを奥まで踏んだ時に、膝が軽く曲がる位の位置にシートを持っていくのが良いという当たり前の話です。交差点で止まった時に確認してみたら、シートの位置がわずかに前寄り(ハンドルに近い)になっていました。それからシートを少し後にずらしたのですが、身体がとても安定するようになりました。こういう微調整はいつになっても大事だなと感じました。


10.18

 昨日からホールの前にたくさんのお店が出来ていたので、駐車場も混むだろうと思い、普段より少し早めに家を出ました。途中普段必ず渋滞する江戸橋と竹橋の間が珍しく空いていたので、とても順調に行けました。1時過ぎにはホールに着いたので、昨日買い忘れた月間のリフィルを買いに行きました。ハンズの売り場には色々な面白いリフィルがありました。特に面白かったのがBINDEXの優先順位表付きフリーダイヤリーです。今までのリフィルとこれを併用して試してみます。あとは自作の時間軸付き見開き月間予定表を作らないといけません。
 それからNHKに戻って1食で軽くお昼を食べました。

 今回は今日2日目の方が落ち着いて弾けました。テンポが昨日よりわずかに遅かったことによるのかもしれません。今日が2日目だったからかもしれません。いずれにしても今日の方が良かったとでした。
 今日はカプリツィオの時はほとんど棒が見えませんでしたが、家庭交響曲の時はよく棒が見えました。座る位置は毎日微妙に変わります。今日が始まる前には棒がよく見えていても、曲が始まる瞬間に前の人が動いて「見えないよぉ〜!」という事もあります。今週のシュトラウス2曲はほとんど弾かない曲なので、こういう時は特に困ります。こういう時は棒が頼りですから、棒が見えなかったら大変です。
 でも来週のショスタコーヴィッチの5番は何度も弾いているので、大丈夫でしょう。


10.17

 今日はゲネプロ本番の1日でした。1曲目のリームの「厳粛な歌」は変則的な並びの曲で、これが終わったあとカプリツィオに移るのに時間がかかります。音の出ている時間から見ると今回は短い定期かと思ったのですが、結局普段と変わりありませんでした。練習所の時には棒が見えていたので良かったのですが、ホールに行ったらシュトラウスの2曲とも、私の座っている場所は違うのですが、棒が見えたり見えなかったりととても悩ましかったです。ステージの上がこれほど混雑していると、棒が見えるように横に移動することもできません。棒が前の人の頭に隠されないことを祈るのみです。
 今回の定期はファーストに3人、セカンドに2人の卒業生が出演しています。私のいる楽屋の一角はまるで3年位過去にタイムトラベルしたような感じでした。
 演奏の方は中では色々ありましたが、本番はとても盛り上がりました。来週はシュスタコーヴィッチの5番です。今回の家庭交響曲と同様、この曲の新しい面が見られるでしょう。今からとても楽しみです。

 ゲネプロが終わってから渋谷の街に出ましたが、街の佇まいがどんどん変わっていてついて行けません。しばらく歩いたあと、東急ハンズでシステム手帳のリフィルを買いました。来年の日付入りリフィルはほぼ出そろっていて、もうすぐ新しい年が来るのだな!と実感しました。


10.16

 今日はプロ順にリーム、カプリツィオ、家庭交響曲と練習しました。特に家庭交響曲の場合棒を見ていると、知らないうちに1拍先に行かれるような錯覚に陥ります。これは何小節か引き延ばしの音を弾いている時によく起こります。でも練習を通して注意すべきところも分かりました。この前家庭交響曲を弾いたのは10年以上前だそうですが、今回は今まで弾いたのとはニュアンスが違います。特にテンポ感が違い、速めに感じます。アンサンブルを合わせるのは難しいですが、弾くのはとても面白いです。
 同じシュトラウスの曲でも「カプリツィオ」の方はあまり合わせる不安は感じません。ソロのフェリシティー・ロットさんは無理をしないでよく通る声の持ち主です。プレヴィン先生はオケの音がソロにかぶらないように、音量をコントロールするよう何回も注意されています。
 いよいよ明日はゲネプロ本番です。もう10月も半ばになっているので明日はゲネプロのあと、来年のリフィルを探しに行ってみようと思っています。もうそんな季節になったのですね。

 私は走行距離が多いので、今までの車の場合車検を迎える頃にはボディの劣化が気になっていました。そのため車検を機会に車を乗り換えてきました。今回のBMWは来月初めには4年目の法定点検ですが、依然として気に入っています。たしかに新車の時と較べると劣化していますが、今までの車で感じたボディ剛性の劣化は、まだほとんど感じません。駐車場が屋根付きなのとリフォーマというガラスコーティングをしているためボディはまだきれいです。最大で5000ccのエンジンが付く5シリーズですから、2500ccではそう劣化しないのでしょう。最低でも今までの倍位は大事に乗りたいです。


10.15

 今日は家庭交響曲以外の2曲を練習しました。まずシュトラウスのカプリツィオの最後の場を練習しました。最初にオケだけで、次にソロを付けて練習しました。そして午後からリームの厳粛な歌を練習しました。明日はリーム、カプリツィオ、家庭交響曲の順に練習します。家庭交響曲は前に弾いたことのある曲ですが、弾いていると初めて弾くような錯覚に陥ります。カプリツィオは私は初めて弾きますが、絡みが難しい曲です。ですが指揮者が全てを手中に入れて振られているので、弾く側は安心して棒についていけば良いです。この感触は昔の名指揮者の時と同じです。家庭交響曲など合わせの点で恐いところがあるのですが、良い演奏になりそうな予感が今からします。
 先生は脚が悪いので、2階の指揮者室には行かれずに練習ホール前のロビーにいらっしゃいます。昼食もロビーで食べられています。


10.14

 今日からプレヴィン先生の定期の練習が始まりました。今週はA定期、
 W.リーム/厳粛な歌(1996)
 R.シュトラウス/歌劇「カプリツィオ」より最後の場
 R.シュトラウス/家庭交響曲
というプロです。先生は今年の9月から3年間、N響の首席客演指揮者に就任されました。今日は家庭交響曲とリームの2曲を練習しました。普通指揮者は年をとるとテンポが段々ゆっくりになるものですが、先生は80歳になられてもその気配もありません。練習自体もとても集中してどんどん進んでいきました。
 昔のN響でよく経験したこの感触を、今回久し振りに味わった感じです。明日はカプリツィオとリームの2曲を練習します。

 一応システムが落ち着いた我が家のステレオでしたが、今年の初めにAutograph miniを導入して以来変化が起こりました。今はTL-51X+Model2+樽プリ+樽アンプでドライブしていますが、色々聴き較べてmini91Bに白羽の矢を立てました。使いこなしの部分については黒御影石+防振ゴムとパイオニアのPT-R4がすごく効いています。11月になったらmini91Bを作って、Autograph miniはもちろんですがDevonやStirlingも鳴らすつもりです。そして色々聴き較べをしてみたいです。その結論がまとまったらステレオのページも書き直すつもりです。


10.11

 8日にご紹介したヤマハ・アトスDVDブック・シリーズに、「偉大なピアニストたちの至芸」(The Art of Piano)があり、昨日それが送られてきました。

 伝説のヴァイオリニストたちの響きと同じ構成で、とても貴重な画像がたくさん見られます。20世紀の巨匠達はとても個性豊かで魅力的です。演奏家を取り囲む環境が激変した現代では、もうこのような本当の意味での巨匠は現れないでしょう。一番大きな原因は全てを数値で評価しようとする姿勢でしょう。芸術は個性の表現ですから、誰が一番の演奏家と思うか?というような数値化は最も馴染まない世界なのです。人と違うからこそ意味があるのです。それなのに本来演奏家を育てなければいけない立場の人達が、得票競争を率先して行っているのが現状です。数値に表れないものこそ大事なのに..........
 その上困ったことに人気のある間は酷使して、なくなったらさっさとその人を切って代わりを見つけるのです。これでは演奏家が育っていくことなど出来るはずがありません。

 SV-4(KT66プッシュプル)が復刻されるようで、私も是非皆様に聴いていただきたいです。デフォルトの管でももちろん良いのですが、管をグレードアップすると更に感激します。WE、GEC、Mullardの管を聴くと、スペックはいくら真似出来ても、何か伝承されていない部分が絶対あると感じます。WEの300Bの再生産品が出てこないのも、そこら辺に原因があるようです。
 一方ディジタル技術がすごく進んでいることも事実で、昔ながらのアナログ音源に感激する反面、圧縮されたディジタル音源を気軽に気楽にどんどん聴くのも楽しいです。


10.8

 最大級の台風という触れ込みで日本を襲った台風18号ですが、朝7時頃目が覚めた時には外は晴れていました。ただ風はとても強くて午前10時頃がピークでした。リビングから総武線が見えるのですが、強風のため総武線はずっと運休していたようです。昼過ぎにやっと運転を再開しました。
 今日は用事があって2ヶ所に出かけたのですが、どこも車が普段より少なく、とても走りやすかったです。午後から首都高を走ったのですが、ナビはどこも渋滞していない表示になっていました。実際江戸橋までは両国の合流で少し渋滞しただけで、とても順調でした。

 最近はまっているDVDをご紹介します。ヤマハ・アトスDVDブック・シリーズの中の「伝説のヴァイオリニスト達の響き(The Art of Violin)」というもので、シゲティ、エルマン、ハイフェッツ、ミルシュタイン、フランチェスカッティ、エネスコ、クライスラー、ティボー、シェリング、オイストラフ.........という20世紀の巨匠達の映像を集めたもので、パールマン、ギトリス、メニューイン........という人達のコメントがついています。皆それぞれに個性的なスタイルの演奏で、見ているだけでもとても面白いですし、上に挙げた人達のコメントも面白いです。このDVDを見ていると、演奏スタイルは人それぞれであり、大切なのは伝えたいイマジネーションなのだという事がよく分かります

 このDVDを見ていると、よく通る音の秘訣は弓のスピードにあるのがよく分かります。弓のスピードが速いといっても、不必要に弓巾を使ってはいません。弓の圧力、弓巾、サウンディング・ポイントの組み合わせで、自分の出したい音を表現しないといけません。

 実は先月末に思いもかけぬことが起き、今はほとんど毎日市川と松戸との境の北国分まで行っています。今週末11,12日は真空管オーディオフェアがあるので、サンバレーさんが出品されるであろうアナログプレーヤとA/Dコンバータプリは是非とも見てみたいのですが、今回はとても行けそうにありません。今までフェアは出来るだけ行くようにしていたのですが、今回は残念です。別の機会に是非聴かせていただきたいです。


10.3

 昨日はオーチャード定期、今日はBunkamura20周年記念の第9でした。15:30の開演で、お客様もとても盛り上がり無事終わりました。午前中は自分の練習をして、お昼に家を出ました。時間的にはもっと遅くても良いのですが、東急の駐車場が満車になったりすると困るので、早めに出ました。1時頃着きましたが、デパート側は満車でしたがBunkamura側はまだほとんど車は入っていませんでした。

 このところ日が暮れる頃、狭い混んだ道を運転しています。夕方6時位だとまだ車が多いので、対向車のヘッドライトがとても眩しい上に、狭い道を歩行者自転車を気にしながら対向車をよけるので、とても気が疲れます。本番後家に戻ってから20kmほどこういう道を運転したら、グッタリ疲れました。

 夜になってから黒御影石を履かせたRogersの音をじっくり聴いてみました。全体的にはとても良い方向に音は変わっています。
 Autograph miniの時にも思ったのですが、黒御影石+防振ゴムを履かせると、今まで感じなかった新しい音が聞けます。特にRogersはとても細かく音色を表現するようになりました。ヴァイオリンのCDを聴いたら、同じCDとは思えないほどG線の音が太く魅力的に聞こえてきました。Devonに切り替えてみたら、こちらではそれほど感じませんでした。大げさに言うとRogersが生まれ変わったような感じで、これにはまりそうです。もう少し低域の抜けを良くしないといけませんが........スーパーツイーターを着ければ良いのか、インシュレータを剣山形にすれば良いのか、あるいはスピーカーの位置を変えなければいけないのかまだ分かりません。
 Autograph miniも昨日の写真の状態で聴きました。こちらもとても気持ち良いです。黒御影石+防振ゴムとスピーカーの位置を上げる事の2つはAutograph miniの場合お奨めです。
 今まで線が細めだと思っていたCDが、RogersでもAutograph miniでも太さを感じる音に変わっていました。しばらくこのまま聴いて、問題点が煮詰まってから色々試します。


10.2

 今日は佐渡裕さんのオーチャード定期本番でした。夜7時からの本番でしたが、その前5時半に宮城さんにお会いして、Svetlanaの300Bをお貸ししました。宮城さんには6月のサンバレー東京試聴会でお会いして以来です。逆に宮城さんには私が持っていないPrimeTubesのVer.3を貸していただきました。


6月の東京試聴会で演奏される宮城さん

 実は昨日宮城さんがブログに書かれていたAutograph miniを持ち上げるのを実験してみました。家にあるEntrySを黒御影石の上に置いて、その上にインシュレーターを順方向に入れ、その上にAutograph miniを置きました。最初は片側にEntrySを2台入れてみました。音はとても良いのですがあまり安定しないので、結局片側1台にしました。(左に見えるのはコピー器です。多分音響的にこれが悪さをしているでしょう。2台重ねるとその分上に行くので音が良くなるのでしょう。でも地震があったらどうなるのか心配なので......)スピーカーの下辺は床から80cmになりました。この方法は宮城さんの言われる通り、Autograph miniをお持ちの方は試してみる価値があると思います。

 しばらくオーディオに触る機会があまりなかったのですが、これを機会にまたステレオを本気で聴いてみます。本当は真空管オーディオフェアの頃までにはmini91Bを完成させたかったのですが、今難題が起きて時間がとれません。

 第9を弾くと何となく「もう年末?」という気分になります。でもまだ10月初めです。今日弾きながら、去年の現役最後の演奏会がデュトワ先生指揮の第9だった事を思い出しました。明日はBunkamura20周年記念コンサートです。開演は15:30です。


10.1

 午前中は11時から合唱団(二期会)、ソリストを含めて4楽章の練習をし、午後1時からゲネプロをしました。いつもはマークシティで朝食を食べるのですが、今日は家で食べて行きました。今日は首都高もあまり渋滞せず、10時過ぎには東急本店の駐車場に着きました。
 練習自体は順調に進み、午後からのゲネプロも1度全曲を通して、小返しをしただけで無事終わりました。あとは明日あさっての本番を待つのみです。それにしてもデッドな練習所と響きの多いホールの音響がかなり違うので、同じところを弾いても印象はかなり違います。こういうところからもN響も海外のメジャーオーケストラのように専用のホールを早く持ちたいものです。
 明日は夜7時からいよいよオーチャード定期の本番です。明日は本番だけなので5時過ぎにホールに着けば良いです。今回のようにゲネプロと本番が違う日だと、とても助かります。

 先日Rogers用に頼んだ黒御影石が届きました。早速LS5/9の下に防振ゴム、御影石の順に敷きました。(御影石だけだと音が硬くなりすぎます。それに直接スタンドに載せると御影石のボードは簡単に滑ってしまいます。それを防ぐために防振ゴムを入れたのですが、音の点でもその方が遙かに良いです。)でもまだきちんとその音を聴けていません。明日には少し時間がとれると思うので、ヴァイオリン、ピアノ、クァルテット、オーケストラを順に聴いてみようと思っています。
 こういう違いは気にすれば切りがありません。時によってはどのようなセッティングであっても、それなりに楽しめてしまいます。私は聴き較べをする時に、高域がどうなって低域がどうなり.......というようには聴きません。全体として聴いて一番自分にしっくり来るのはどれか?という点に集中して聴いています。こういう聴き方をすると、違いや変化を言葉で表現しにくいですが、言葉にして議論する事が目的ではないので気にしてはいません。


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