栄子のひとりごと2002年7月分 

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7.30

 毎日うだるような暑さが続いています。頑張っている生徒達を残して山陽に審査に出かけるのは心残りですが、仕方ありません。4泊5日で約400人近くを審査することはかなり強行軍ですが、頑張って行ってきまーーーす。帰ってきた時に生徒が見事に変身していることを祈って・・・・
 したがってひとりごとはしばらくお休みします。審査の感想をお楽しみに。


7.29

 演奏会やコンクールで人に感動を与える演奏をするには…?それは如何に自然体で弾けるかということにかかっています。自然体で弾く為には相当量の当たり前の練習を積む事と基本的なテクニックが備わっていることが重要です。小さいうちから当たり前の練習をコツコツと積み上げて、知らず知らずの内に信じられないようなテクニックが付いてくるものなのです。最初からうまい人などいるわけがありません。何日か前にも書きましたがライバルは自分自身なのです。他人との比較ではなく焦らずじっくりと自分を磨きましょう。


7.28

 今日は朝から日差しが弱く過ごしやすい一日でした。久しぶりに草むしりをして気分壮快です。昭義先生は今広島に演奏旅行中ですが、広島はとても暑いそうです。室内との温度差が激しいらしいので風邪を引かないように祈るばかりです。 8月に入るとすぐにコンクールの本選が始まります。生徒も今は夏休みなので家でたっぷり5〜6時間は弾けるのでレッスン毎にその成長ぶりは目をみはるものがあります。うまくなっていく様子を見ているとついこちらも熱が入ります。


7.27

 昨日は久しぶりにN響のコンサートに行きゆっくりとオーケストラの音を楽しむ事ができました。やはりCDやレコードでは味わえない満足感がありました。席が一階センターの前の方だったので指揮者やピアニストの気迫がビンビン伝わってきました。時間がなくて行きたいコンサートにほとんど行けないのですがこれからはもう少し積極的に時間を作って行きたいと思っています。


7.25

 昨日と今日阪神はサヨナラゲームで巨人に勝ちました。阪神が勝った日はウキウキしてしまう我が家です。

 今日はスポーツをやっていて楽しみのためにピアノを弾いている中学生がレッスンに来ました。この子は我が教室に来て1年半くらいになりますが、やっとツェルニー30番が弾けるようになったことをとても喜んでいます。仕上げの時にとても上手く弾けた場合は、生徒1人1人のために用意してあるフロッピーに録音しています。今日その子は3番を録音しました。とても上手く弾けて、それを再生した時のうれしそうな顔はこちらまで幸せになってしまうほどの笑顔でした。ピアノを専門にやっていくのではない生徒のレッスンも、こんなに頑張ってくれるととても楽しくて上手くしてあげなければ・・・・という気になります。

 明日は何ヶ月か振りにN響の演奏会を聴きに行くので、今からとても楽しみです。


7.24

 私は生徒を育てることとお花を育てることがどちらも同じくらい大好きです。ところが最近あまりの暑さにお花にかまってあげられず、2〜3日放っておいたら案の定毛虫が発生していました。それに大好きな草むしりも蚊がいて出来ません。暑い夏はこれだから困ります。早く涼しくなって欲しいです。そして庭の花を満開にしたいと思っています。

 いよいよ今日で予選も全て終り、本選に向けての集中レッスンが始まりました。予選だけで手一杯になってしまうような練習の仕方ではなく、もっと前から余裕をもって本選の曲まで練習できているようでなければいけないのです。予選に受かってからあわてて本選の曲を練習しているようでは、自信を持って本選に臨むことは出来ません。


7.23

 PTNAの予選も明日1ヶ所を残すのみとなり、皆それぞれに頑張ってくれました。ほとんどが期待通りの演奏をしてくれて、うれしい限りです。8月早々にまた審査に出かけるので5日間も家を空けなくてはなりません。この間生徒とスリッパとお花のことが気掛かりです。
 最近スリッパはあまりの暑さに食欲が減退し、丸々太った豚猫ちゃんだったのですが、今ではアビシニアンのようにスリムになっています。それはまたそれでとてもかわいいです。夜になると金網のついた窓のところで涼んでいるので、電気が点いていないと闇に同化してしまいどこにいるのかまるで分からないことがあります。


7.22

 昨日は喜屋武貞男先生の個展に行ってきました。喜屋武先生は私が大学を出てすぐ就職した我孫子高校の美術の先生でした。専門は彫刻ですが、今回は油絵がたくさん出品されていて、その多くは沖縄の雲の表情でした。迫力のあるものから繊細なものまで先生らしさが溢れる作品ばかりで、とても気分がリフレッシュされました。大学を出たばかりで何も分からなかった私を、いつも励まして下さいました。その頃から全然お変わりなく若々しく、そのエネルギーには驚かされました。


7.20

 このところずっとコンサートのためにショパン漬けになっていた理恵子が、最近バッハを練習しています。バロックの音楽はやはりショパンとは違った魅力で落ち着くようです。本人も楽しんで練習しているようで、聴いていても楽しそうな音がしています。

 コンクールの結果を待っているのは毎年のことですが、胃の痛くなる思いです。コンクールはあっけなく数分で終わってしまいますが、そこに行くまでには想像を絶するような練習量が必要なのです。この暑い中で皆頑張っているので心から応援してあげたい気持ちでいっぱいです。


7.19

 生徒はあるときを境に急に殻を破ったように上手くなる時があります。でも横から見ると急に上手くなったように見えますが、実はそこには相当量の練習が隠されているのです。上手くなるのに秘訣があるのではなく、ごく当たり前の簡単なことを積み重ねていくことが大切なのです。1つ1つのことは誰もが知っていることなのですが、それをきちんとやるかどうかが問題なのです。上手くなるための秘薬があるのではないのです。秘薬ではなく、自分自身に対する自信があるかどうかが分かれ道です。練習を積み重ねて自分がきちんと練習したという自信を持てた時に、初めて次のレベルに行けるのです。適当にやっているうちは自分自身がきちんとやっていないことをよく知っているので、自信を持ちきれずあるところから先へは行けないのです。要するにライバルは自分だということに気がついたときに上手くなれるのでしょう。


7.18

 今日はN響の横山さんがゲネプロと本番の間に家に遊びにいらっしゃいました。横山さんは昭義先生に真空管アンプの良さを教えてくださった方だそうです。私はレッスンがありほとんどお相手が出来なくて残念でした。今度はゆっくりできる時に是非いらしていただきたいと思います。今月いっぱいはコンペティションのためのレッスンがたくさんあり、7月末から8月初めにかけては本選の審査に行くのでゆっくりしている暇は全然ありません。時間的に余裕が出来るのは8月の半ば過ぎなので、それまでは頑張って走り続けます。


7.17

 1週間ほど前、離れの防音室の音響を変えました。今までは天井を「吸音2に対して反射が1」の割合にしていたのですが、「吸音1に対して反射が2」の割合に変えました。今までは弾くと音が吸い込まれてしまい、ポソッとした響きになってしまいあまり楽しくは弾けませんでした。(勉強の意味ではすごく良いのかもしれません........)それが今回の変更で低音が気持ち良く響き充実した音色を楽しめるようになりました。ただ生徒はほとんど気がついていないようです...............。でも生徒の弾く音もたしかに豊かな響きに変わっています。最近生徒が弾くときうれしそうにしているのはそのせいかな........?


7.16

 心配していた台風が去り、お昼過ぎにはもう青空が広がりました。台風や雷のあとの静けさは、何となく気分がウキウキします。7月7日のN響アワーに出演したことにより、色々な反響がありました。大学時代の友人から突然手紙が来たり、コンクールの審査でご一緒だった先生からもお手紙をいただいたりしました。私がホロヴィッツが好きだと言ったおかげで、その大好きなホロヴィッツのレコードをいただけたりもしました。今そのホロヴィッツのレコードを聴いて感激しています。テレビに出るってこんなに良いことだったんですね!!


7.15

 娘が芸高の時ソルフェージュの授業でお世話になっていた竹島悠紀子先生がおととい亡くなられたことを知りました。ご結婚30周年のお祝いに家族でパリにご旅行され、帰りの飛行機の中で心臓発作を起こされたとのことがテレビや新聞で報道されていました。まだ50代で、やり残されたことがたくさんおありだったと思います。心よりご冥福をお祈りしたいと思います。


7.14

 今月の土日はたくさんのレッスンで朝から埋め尽くされ、やっとお昼に一休みするのが精いっぱいです。皆それぞれに頑張っているので、時間を忘れてレッスンに没頭してしまっています。20日過ぎまではこのハードスケジュールが続きそうです。ピアノの先生というものは体力がないと続かないものです。決して楽な仕事ではありません。しかもこの暑さですから教える方も大変ですが、生徒の方もレッスンに何回も来たりコンクールを受けたりと大変な毎日が続いているのでしょう。今はコンクールの生徒が中心でそのレッスンに追われてしまっていますが、早く競争ではなく本当に楽しいレッスンがしたいです。
 それならコンクールをやめれば良いのではないかと言われそうですが、ピアノを弾いていく上でコンクールやコンサートは避けては通れない関門ですから、積極的に経験する必要があるのです。人に勝とうということより、コンクールのような場で自分が思った通りに弾けたかどうかの方がはるかに大切なのです。今日も何人かの子に審査員に良い点をもらおうとかではなく、感動を与えるような演奏が出来るようにと励ましました。


7.12

 昨日は奏楽堂でのコンサートが盛大に行われました。さすがにステファンスカ先生の追悼演奏会だけあり、あの奏楽堂がほぼ満席という状態でした。まずスクリーンに2000年に行われたショパン連続演奏会の第1回目でステファンスカ先生が弾かれたマズルカの映像が流れました。この演出はまるでそこに先生がいらっしゃるかのように見え、とても感動的でした。この時既に先生は77歳というご高齢ですが、その年齢を感じさせない見事なマズルカでした。その後学長の高橋大海先生のお話があり、学生3人先生方お2人の演奏と続きました。休憩時間には先生のお葬式の様子がロビーにビデオで流され、追悼演奏会に相応しい素晴らしい演出でした。こんな偉大な先生に娘が師事できたことはとても名誉なことだとあらためて感慨深いものを感じました。


7.10

 明日は奏楽堂でステファンスカ先生の追悼演奏会があります。台風が気になっていましたが、どうにかお昼からは晴れるようで安心しました。理恵子は思い出の曲アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズを演奏します。この曲はステファンスカ先生の最初のレッスンの時に聴いていただき、また最後にレッスンしていただいた曲でもあります。ステファンスカ先生は第4回ショパン国際ピアノコンクールの優勝者です。お時間のある方は是非聴きにいらして下さい。詳細はこちらをご覧下さい。


7.9

 とても音楽的に感じる心を持ち弾くことが大好きな子がいます。でも同じ曲を約1月弾くとすぐに飽きてしまい、集中できなくなってしまいます。レッスンしてもそれ以上伸びないのです。コンクールが近いのですが、思い切って別の曲に変えてみたら何と水を得た魚のように活き活きと楽しそうに弾くのです。1つの曲を長くやっていて少しづつ良くなってくるタイプの子もいれば、この子のように新しい曲をどんどんやらせた方が良い子もいるのです。コンクールは長い期間同じ曲ばかりを練習し続けなければならないので、飽きてしまう子にはよほどもっていき方を工夫してあげないといけません。


7.8

 昨日のテレビの影響で全国の方からメールや電話をいただき、今日は一日中大忙しでした。さすがにNHKだけあって反響の大きさに驚かされています。メールの返事を書き切れなく、ゆっくりお返事を出すつもりではいますが..............

 細かい練習を惜しみなくやっている子はレッスンがとても捗ります。ですが例えば「リズム変奏してごらん。」というとやってなかったり、「ゆっくり弾きなさい。」というと出来なかったりというような当たり前の練習を怠っている子のレッスンは本当に時間がかかります。こういう子の場合練習させながらその様子を見ていると、家で無駄な練習をしていることがよく分かります。良い練習をすればその何分の一の時間でより効果を上げられるはずなのに.......といつも思いながらかわいい生徒達に付き合ってしまう私です。


7.7

 昨日夜遅く神戸から帰り、今日もまたたくさんレッスンがあったので、とても疲れました。
 神戸の審査は約100人で一日で終わりました。各級にそれぞれ1〜2名キラリと光る演奏をした子がいました。大体の子が徹底的な練習をせず、どこかで楽をしているようないい加減さが見え、どうしてもっととことん納得するまで練習しないのかな......と思いながら聴いていました。私の生徒もコンクールになると同じようになってしまうのかなと、反省させられました。
 次の審査は8月に入ってからの本選なので、しばらくは落ち着いて生徒のレッスンに専念できそうです。


7.4

 今日は理恵子のコンサートでした。大勢の方に聴いていただいて感激の一日でした。私の生徒のお母様もお忙しいにも関わらずたくさんいらして下さり、感謝の気持ちで一杯になりました。聴いていたらオーケストラと会話をするように弾いていたので、後で「緊張しなかったの?」と聞くと「今日はすごく楽しかった。」とうれしそうに答えました。コンクールなどではみな短い曲を弾くのに緊張してしまうものですが、やはり小さい頃からの積み重ねのおかげでしょうか.......本人が楽しんで弾くということは聴衆も楽しいということにつながると思います。
 いよいよ明日は神戸に行きます。まだ何も荷物を作っていないので、ああ大変だ。


7.3

 いよいよ明日は理恵子のコンサートです。ドレスの用意をしたり、明日あわてないように準備を整えたところです。N響の市川公演と重なってしまい、残念ながらメンバーの方を招いてのパーティーは今回は出来ませんでした。
 明日から防音室の改装工事をするので、また忙しくなりそうです。


7.2

 とても蒸し暑い一日でした。今度の土曜日に神戸の審査があるので、今週はその影響でレッスンがびっしりと詰まっています。忙しい時にふと思い出すのが、5月に行った北海道の景色です。広々とした草原にたくさんの牛が昼寝をしていて、とてものどかな景色が広がっていました。もう一度あの時の美味しい空気をお腹いっぱい吸い込みたい気持ちです。


7.1

 今我が家はコンクールに向けて3つあるレッスン室の1つがお仕置き部屋(笑)として大活躍しています。生徒にその日レッスンしたことをすぐその場で練習させるという部屋です。生徒も家に帰って気が抜けてから練習するのと違い、明確にポイントを押さえてその場で練習できるので効果が上がるようです。本当にお仕置きをするわけではないので、生徒はこの部屋で練習することがとてもうれしいようです。練習をした後またレッスン室に戻ってきた時の顔はとても生き生きとしています。生徒が本気になって練習している時は頭から湯気が出るくらいのオーラが出ています。


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