栄子のひとりごと01年9月分 

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9.30

 朝10時のレッスンに備えて準備万端整えて待っていると、10分経っても15分経っても現れる気配がなく、ついに11時なってしまいました。もしかして11時と勘違いしているかなと思い待ってみましたが、ついに来ませんでした。このレッスンは個人のソルフェージュで、グループのソルフェージュに入れるように今日は長い時間特訓する予定でした。本人の希望で今日に変更していました。こういう事があると朝からあまり気分がよろしくありません。でもその分自分の練習をしました。午後からは気を取り直し4人のレッスンをしましたが、そちらの方は皆順調で楽しいレッスンとなりました。手のフォームが全体に綺麗になってきたので、毎回毎回注意深く観察していくことの重要性を感じています。


9.29

 今日はソルフェージュのレッスンが3組とピアノは3人の生徒が来ました。昨日のパーティーの疲れがまだちゃんととれていないので、いささか大変でした。ソルフェージュがちゃんと出来ていない生徒は新しい曲の譜読みの時にとてもてこずるので、出来ない子ほどちゃんとやる必要があるのです。2声のメロディー聴音をすると初めてやった時にはもたついて時間ばかりかかりましたが、2度目からは慣れるとどんどんとれてきます。生徒も面白いらしく「もっとやりたい。」と言って何度もやりたがります。ですからソルフェージュのレッスンはやりだすとこちらも夢中になってしまいます。


9.28

 今日はお昼からN響の方が大勢見えてにぎやかで楽しいパーティーとなりました。昨日の夜から娘と2人でお料理の準備をし、久し振りにハッスルしました。皆さんに喜んでいただけたようで、とても作り甲斐がありました。私があまりに忙しくてパニックになっていても、娘は落ち着いて黙々とお料理を作っていたので驚きました。娘は実はお料理をしている時が一番幸せなのだそうです。
 夜はN響の市川公演に出かけ、素晴らしい演奏に酔いしれました。N響の皆さんまたいらして下さいね。次は何のパーティーをしようかなと楽しい計画を練っているところです。


9.26

 あさって大勢の方のパーティがあるので、その準備のためにてんてこ舞いで、昨日は更新できませんでした。今日もまた忙しいです。書きたいことは山ほどあるのですが、今日はとりあえずご報告だけ........。


9.24

 今地元のコンクールを2週間後に控え頑張っている子のレッスンをしました。どうしても上手く弾けないところをテクニック的にカバーすることに気を取られ、とても神経質な演奏になっていました。そこで細かいことよりイメージを大きく膨らませて勇気を持って演奏するように言ったら、どこが弾けているとか弾けていないとかそんな細かいことなどどうでも良いくらい活き活きと弾けてしまったのです。スランプに入ってしまったり弾き方に自信を持てない時は、細かいことは一切気にしないで思いきり弾くことに集中してみるのも良い事です。音楽にとってもっとも大切なのは思い切りです。くよくよ考えた音など何の魅力もありません。
 特にコンクールというと先生に言われたことだけを守って弾くことに専念してしまい、演奏に自発性がなくなってしまうことが一番恐いのです。


9.23

 昨日は家の中を片付けていたら真夜中になってしまったので、ひとりごとはお休みしてしまいました。

 コンクール以来1ヶ月ぶりにレッスンをした子がいました。コンクールの時はビックリするほど頑張っていたのに、終わった途端に全く死んだようになっていたので驚きました。姿勢は猫背、指は鍵盤の上でまるで棒のようにねっころがり、ブレスはなし、目つきはとろーーーん、笑顔はまるでなしという具合です。またこれか...........と爆弾を落としたい気持ちをぐっとこらえ、顔色を窺いながら少しづつやる気が出てくるように持っていかなくてはいけません。この子は小学校低学年から6年間も見ているので、この死んだような音をもとに生き返らせることは私にとって最大の楽しみです。約1時間半かかりましたが、コンクール前のような笑顔が戻りこれなら次回変わってきそうだなっという手応えがありました。
 コンクールや演奏会があるから頑張るというのではなく、それ以外の練習をどのように充実させるかが一番大切なのです。そこを自覚すればかなり成長できるはずです。


9.21

 現在リフォーム中の部屋が段々と仕上がってきました。壁の色は白ですがそれが単純な白ではないのです。職人さんにはこだわりがあるらしく「色合いについては任せて下さい。」とのことで、仕上がりはかなり満足できるものになりそうです。とても上品な白の色合いです。1つ1つの仕事に情熱をかけて働いている姿は本当に有難く感謝の気持ちでいっぱいです。ここに今離れに置いてあるSteinwayを置くことになっているので、どんな風になるのかまたどんな響きがするのか大変楽しみです。10月からはこの部屋でもレッスンが出来るので、生徒達が楽しみに来る様子が今から目に浮かびます。楽しみだなー 早くこの部屋でレッスンがしてみたい!!


9.20

 今、手のフォームをかなり厳しく注意しています。フォームが美しくなってくると鍵盤を叩かなくなるし、不思議なことによく音を聴くようにもなります。今はそのトレーニングと並行して12月の2台ピアノのコンサートに向けて皆、目の色を変えて練習を始めました。生徒は2台ピアノで弾けるということで、いつもと違った手応えがあるようですし、私もコンクールの時とは違った意味で楽しんで教えています。ほとんど全員の第2ピアノを私が弾くことになるので、いささか大変ですがかわいい生徒達のために頑張ろうと思っています。ピアノを弾けるお母様には少し手伝っていただくつもりです。生徒も母親と一緒に合奏できるということは、とてもうれしいようです。このところ少々バテ気味で自分の練習をさぼっているので、毎日3時間は練習しようと思っています。明日は早起きして朝から練習しようかな.............

 先週ブルグミューラーの間違いが30ヶ所以上あった子が今日どのように変わってきたか楽しみにしていました。別人かなと思うほど良くなっていました。譜面上の間違いがほとんどなく、音色がきれいで体の動きが自然になっていたのです。たったの1週間でこれほど変わるということはやはり良いものと悪いものの区別が出来て、集中して練習できたということでしょう。私としてもとてもうれしい変化の仕方でした。この子が今後どのように成長していくかとても楽しみになってきました。


9.19

 ハノンのように基本的なものを弾く時の約束事は最低でも5つはあります。(企業秘密........?)これを1週間で見事にクリアしてくる子とほとんど何も考えずにタダ指だけ動かしてくる子と2通りにハッキリと分かれます。後者に限って先に進むことばかり気にして、そんな面倒なことをしている暇はないというような顔をしています。純粋に大切なことを一生懸命こつこつとやることの大切さに早く気がつかないと、ただただ時間が過ぎて何年かかってもちっとも上達しないという現象が起きてきます。手遅れにならないうちに自覚してもらいたいものです。
 とはいっても、何十年か前自分もハノンを無意味に弾いていたことを思い出します。だからこそハノンの大切さを身にしみて感じているのです。私は自分が小さいころとても時間を無駄に過ごし、練習の仕方も的を得ていませんでした。その時にはもちろん全然気がつきませんでしたが、振り返ってみると後悔ばかりです。ですから自分の子供や生徒には絶対に無駄なことや回り道をさせてはいけないということをいつも念頭に置き、どうしたら本物に育つのかばかりを考えてきました。(この先はまだ続きますのでお楽しみに!)


9.18

 レッスンの時にとても頑張って弾いてくれた子や、その子なりに自信をもって弾いているなと感じた時、私は一人一人のフロッピーに録音しています。曲は勿論ツェルニーのような練習曲でも録音します。音のアルバムとして1つ1つ記念に残しています。そのフロッピーには1人1人の氏名のほか、生年月日と血液型も記入しています。面白いことに血液型はその子の指導法に大きく影響するからです。この方法の良いことは永年教えてきて最近気がついたことです。生徒はフロッピーに入れる前はとても上手いのですが、いざ録音となると緊張してうまくいかないので必死で弾きますが、それがまたとてもかわいいです。何度もやり直してやっと出来たとき、本当にうれしそうです。


9.17

 今日はレッスンをすべてお休みしました。午前中はかねてからの用事を済ませ、午後は2週間前に受けたポリープ手術の結果を聞きに行ったからです。3年前にも近所の病院で胃カメラを呑んでいますが、その時は胃潰瘍と言われ薬を飲んだだけでした。良性のポリープだったようで安心しました。これからは定期的に検査をすることになりますが、一応安心できたのでまた明日から頑張って生徒のレッスンをしようと思います。

 昨日主人が突然スピーカーの位置を替えるとか言って家具を移動し始めました。私は家具の下のほこりをとるのに掃除機を持って走り回りました。結局1時間半位かかりましたが、おかげで家の中はきれいになりました。それで私のお気に入りのCD(ダンタイソンの演奏するショパンのピアノ協奏曲第2番の第2楽章です。)を聴いたら、やはり普段聴いている音とは全然違ってダンタイソンがそこにいるような臨場感がありました。

 日頃からレッスンであいさつの大切さを感じています。無表情で事務的にしかあいさつの出来ない子は、演奏も無表情でましてや人を感動させることなど出来ないような気がします。それに対してニコニコとうれしそうにレッスンに来て元気よくあいさつしてくれる子は音も活き活きとしていて、演奏もそれなりの音がしています。音楽はその人の人となりをよく表すものです。


9.16

 今日は朝からたくさんの生徒をレッスンしました。ソルフェージュは時々娘が手伝ってくれるので、生徒も私がやる時と違って新鮮な気持ちでレッスンを受けられるようです。新しいレッスン室が出来たら3つのレッスン室で同時進行でレッスンが出来るので、大変効率良く進められそうです。

 夜レッスンや練習の疲れで大変肩が凝ってしまうので、そんな時いつも娘が肩をマッサージしてくれます。それがなんと気持ちの良いことか!自分も肩が凝るようなので、ツボをよく分かっていてまるでプロのマッサージ師のようにやってくれるのです。今もマッサージをやってくれた後なので、とっても気持ちが良いです。


9.15

 今日は敬老の日で、生徒の中には運動会だった人もいたようです。おじいちゃんおばあちゃんがお孫さんの運動会を観戦された方も多かったのではないでしょうか。我が家でも両親にいつまでも元気で若々しく健康でいて下さいと願いを込めてお赤飯を炊きました。今日は12月のコンサートに向けて全員の曲が決定したので、明日からは本格的にそれに向かって猛練習!ということになりそうです。今からわくわくしています。


9.14

 このところ家を改築しているので、それに気が行っていて庭のお花のことをほとんど忘れていました。今日ふとお花のことを思い出してみてみると、何となく全体に元気がありません。そこで近づいてよく見てみると、なんと!毛虫が一杯いるではありませんか!!!新しく出てきたお花の芽や、新鮮な葉をすべて食い潰そうとしているのです。咲き終わったお花の花殻や、黄色くなってしまった葉も一杯ついていて、何とも惨めな姿でした。あわてて毛虫を退治し、「ごめんなさいね、お花さん!」とひたすらあやまり続けレッスンの時間が迫っていたので、大慌てで手入れをしてやりました。すると急に活き活きとしてきて「ありがとう。やっと気がついてくれて.......」とお花が言っているようでした。何とも可哀想なことをしてしまいました。毎日ちゃんとお花と対面し、健康状態をチェックしてあげなければいけません。まるで人間の子供と一緒ですね。生徒を育てるのもよく似ています。

 うちの娘にも悪い虫がつかないようによーーーーーく注意しとこうっと!


9.13

 生徒を教えて夕食が終わりホッとするのが寝る前の練習のひとときです。その時いつもスリッパがこのように私の横のロッキングチェアで寝ています。

 2年前に我が教室に入ってきた生徒で小さい時にブルグミューラーをほとんど終わらせていた子がいます。今そのブルグミューラーをやり直してみたところ、たった1ページの曲なのに30ヶ所以上間違いがありました。雰囲気で何となく弾いているので指遣いやフレージングなどほとんど無視状態です。自宅で間違ったまま何回も何回も練習してあるので、たった1回のレッスンではとても直しきれません。そこで本人に3つ選択肢を出して聞いてみました。まず1番は「もう、うるさい先生だな。」、2番は「全然知らなかった。そんなに間違えていたんだ。大変なことになっちゃった。」、3番は「いいじゃん、それくらい。こっちは分かっているんだけど。」これでもし1番と3番を選んだら上手くならないなと思いましたが、この子はなんと2番を選んだのです。この次までに1つもミスリーディングをしないで弾いてくる約束をしたら、がんばって弾いてくると言ってにこにこ帰っていきました。あわててメチャクチャに弾くのではなく、ゆっくりと書いてある通りに弾けるようにすることが大切なのです。


9.12

 12月のコンサートで生徒が弾くためのハイドンのピアノコンチェルトのCDが欲しくて探していたら、今日たまたま手に入れることが出来ました。今そのCDを聴きながらこのペ−ジを書いています。プレトニョフのピアノで、とても軽やかで美しい音色です。小学校5年生の子が弾くので、どのように仕上げられるか今からとても楽しみです。コンクールの時のレッスンと違い、コンチェルトのレッスンはとても楽しいです。

 昨日の夜からテレビを見るとテロ事件の話ばかりで、心が痛みますがこうやってハイドンを聴いていると一瞬こういう事を忘れられます。やはり音楽をやっていて良かったと思いました。


9.11

 今日は朝から雨と風がひどく台風の影響で隣の家の大きな樹が根元からポキッと折れてしまい、2階のキッチンの窓を覆ってしまい驚かされました。そのお宅は空き家なのですが持ち主の方が早速その樹を切って下さり、2階のキッチンがとても明るくなりました。

 12月には2台ピアノのコンサートをする予定ですが、ソロとはまた違った楽しさがあるようで皆張り切っています。私もそういう生徒の伴奏をするのはとてもやり甲斐があります。このような練習と並行して基礎的な指のトレーニングは絶対に怠ってはいけないという厳しい現実があるので、ツェルニーやハノンは自主的にしないといけません。生徒はどうしても曲ばかりやりたがるので、私は曲をやる日とエチュードバッハなどをやる日とに分けてレッスンしています。これはとても効率が良いようです。


9.10

 今日は台風のためレッスンを別の日に振り替えました。そのために夕飯をゆっくり作り、思いがけず自分の練習も充分出来ました。コンクールが終わって2週間位ピアノに触らなかった生徒や終わったらすぐ別の曲をやりたがる子や色々ですが、コンクールに出た子達は皆それなりに成長していることが分かります。ほとんど譜読みの出来なかった子が、コンクール後不思議なことに新しい曲をどんどん譜読みしてきたことには驚かされました。ほとんどの生徒は新しい曲を譜読みするのが楽しいらしく、今年の締めくくりのコンサートに向けて皆がんばり始めました。

 その日あったことを毎日記録に残すことは自分自身の反省にもなるし、生徒を本当に上手くしなくてはという気持ちが一層沸いてきます。


9.9

 7,8月はピアノのコンクールはPTNAや千葉コンクールがありましたが、これからは秋に向かって全日本学生音楽コンクール(小学校:9/15,16、中学校:9/23,24、高校:9/11,12,13)、教育連盟のオーディション(11月)などがあります。これからこれらを受けたい人は是非聴きに行く事をお奨めします。(学生コンクールの課題曲はこちらをご覧下さい。)学生コンクールは伝統のあるコンクールですから、音楽を本格的にやりたいと考えている人は日本のレベルを知るためにも是非聴いて下さい。

 さてさて今日も何人かレッスンをしましたが、趣味で楽しく弾いていくということであってもレッスンで言われたことを消化するのには最低でも1日30分位はかかるでしょう。1日5分しか弾かないんですよと言われた時には、かなりショックでした。よーし、宿題を6倍出しちゃおうかな?(実はこの子はまだ始めて間もない子ですが、練習の大切さを分かってくればかなり伸びるはずのセンスの良い子です。)30分というのは1度に30分という意味ではありません。10分ずつを3回とか15分を2回というので良いのです。子供はすぐ飽きるのですから。上手くやればその内毎日1時間練習する子になります。


9.8

 今日はソルフェージュのグループレッスンをしました。専門の実技レッスンとは一味違い、皆生き生きとお互いに刺激しあいながらとても楽しんでやっています。楽しんでやりながら一見簡単そうに見えることを積み重ねていくことが非常に大切です。毎週ソルフェージュに来ている子は月に1度しか来ない子とハッキリ差がついて来てしまいました。この事からも積み重ねがいかに大切かということが分かります。私としては最低でも月に2回はソルフェージュの訓練は必要だと思います。

 最近は涼しくなってきたので、レッスンが終わり夕食が終わった後3時間ほど練習できるようになりました。(今は家を改築中なので、夜しか自分の練習が出来ません。)さあ、またがんばろう!


9.7

 今日から私もひとりごとを始めました。教えることが大好きなので、その日に感じたことや発見したことをたくさん書きたいです。

 今日も4人レッスンしましたが、手のフォームがとてもきれいになってきた子がいて、とても楽しみです。小さい子は指のフォームなど気にせず楽しく弾ければ良いと思いがちですが、やはり基本は大切です。指が鍵盤に密着してパタパタと鍵盤から離れないようにしていながら、手首はリラックスしていないといけません。小さい子に飽きさせずにこれを教えるのは並大抵のことではありません。


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