栄子のひとりごと2002年3月分 

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3.31

 今日は迫昭嘉先生がピアノ協奏曲を弾いて、指揮もされるという弾き振りのコンサートに行ってきました。場所は上野学園内の石橋メモリアルホールです。アマチュアのオーケストラでしたが、迫先生の愛情がたっぷり注がれた内容の深い演奏会で、充分楽しめました。迫先生は今芸大の助教授でいらっしゃいますが、門下生を沢山指導し、年間にいくつものソロやアンサンブルのコンサートをこなし、今日のようにオーケストラの指揮もこなされるという超多忙なピアニストです。初めて先生の弾き振りを拝見し、その非凡な才能と音楽に対する情熱に圧倒されてしまいました。
 アマチュアオケのコンサートというと、楽員が必死になってチケットを売り超満員というのが常ですが、空席も目立ち何事も無理をしないで自然体でという迫先生のお考えが反映しているかのようでした。終わってから楽屋に行くと、ニコニコと優しい笑顔でお話をされて、ステージの上の迫先生とはまるで別人のようでした。久し振りにコンサートであたたかく豊かな気持ちになれた一日でした。


3.30

 昨日とは打って変わって温かい気持ちの良い一日でした。勉強会が終わると早速コンクールの準備が始まります。今年も私は審査で北は北海道から南は九州まで走り回ることになりそうです。1番最初の審査は5月に行われる北海道です。PTNA、カワイ、千葉コンクール、教育連盟オーディション等に生徒達が挑戦する予定です。小さい子供たちを見ていると、いつも自分の娘が同じくらいの時に受けたコンクールのことを思い出します。一番最初に娘が受けたのは今から16年前、5歳の時で、PTNAのA1級でした。課題曲が発表された途端に全部楽譜を買い込み、約1週間で全曲弾けるようにしたことを思い出します。こんなことを書くと鬼のような母と思われるかもしれませんが、私が何回か弾いてあげると「弾きたい弾きたい」と言って真似しているうちに弾けるようになってしまうのです。PTNAは1つの級に10〜15課題が出て、それぞれの時代から1曲づつ計4曲を弾けば良いのですが、一応全部やってみて自分に一番合ったものを最終的に選ぶという方法をとりました。親が必ずしもピアノ教師であるとは限りませんから、生徒に同じようなことは強要できませんが、高い目標があればこれくらいのことはやって出来ないことではないと思っています。


3.29

 高校受験の為四月からピアノを暫くお休みする子のレッスンをしました。今日がその最後のレッスンのつもりでしたが、とても頑張って弾いていたので「今度の勉強会に出る?」と聞いたら、「出たいです。」ととても嬉しそうに答えました。そんなわけでこの子は今度の勉強会を最後に受験に備える事になりました。なんでも精一杯やれるだけの事をやっている子を見ていると本当に気持ちが良く、心から応援してあげたい気持ちになります。勉強もきっと頑張ることでしょう。そして一年後には元気に戻ってきてほしいなぁー…と思っています。

 今日は午前中に二人レッスンをしてから青山へ用事で出かけていたので、つい先ほど九時過ぎに帰宅したところです。最近、寝不足気味で電車の中はすべて睡眠タイムでした。これからゆっくり休んでまた明日からのレッスンに備えようと思います。


3.27

 近くの真間川の桜がみごとに咲き、まるで絵はがきの様な景色が一面に広がっていました。見渡す限り桜、桜、桜…であまりの美しさに暫くみとれてしまいました。こんなに近くにいながら満開になってしまうまで一度も見にこなかった事を悔やみました。咲いているうちにもう一度見に行こうとおもいます。でももうあと2〜3日というところでしょうか..........

 4月の勉強会に出ることがどうしても気が進まない子がいます。この勉強会は日頃の練習ぶりを発表するものですから、その為に何か月も前から準備はしていません。それだけに日頃から地道に努力を積んでいないと出来ないものばかりです。普段からスケールやソルフェージュなど真面目にやらず、ただ曲だけを弾いていたいと思っている子にとってはかなりきついことかもしれません。でもそれが我が教室の特色なので仕方ありません。当日はスケール全調の中からくじ引きで当てた調を弾くので、それを楽しみにしている子と心配な子と二通りです。とにかく毎日きちんと練習を積み重ねていれば、こわい事など何もありません。


3.26

 今日は旦那様のいない寂しい結婚記念日です。笑ったり泣いたり喧嘩したり…あっという間にもう20年以上もたってしまいました。振り返ってみるとあまりまわりを見渡すこともなく無我夢中で過ごしてきたような気がします。これからはもう少し余裕をもってのんびりと、時には旅行などをして過ごせたらいいなぁー、と思っています。旦那様は仕事でいつも旅行をしているので、お休みの日はなるべく家にいたい、と言う気持ちがあるようで、この希望はなかなか実現しそうもありません。

 今日のレッスンは自宅でとても良い練習を積んでいる生徒なので、大変捗りました。要求される内容をよく理解出来ている子は、ほとんど無駄無く、 レッスンが進むので「えっ!もう終わり?」と言います。私もまだ何時間でもレッスン出来そうな気がします。頑張っている子のレッスンは本当に楽しいものです。


3.25

 ここ2〜3日冬に逆戻りのような寒さです。N響は今、西日本へ演奏旅行中ですがそちらもコートなしでは過ごせないそうです。少し前迄、暖かい日がつづいていたのでご主人様に出発前にコートはいらないと思う…と言ってしまったことをとても後悔しています。毎日風邪を引かないよう祈るばかりです。

 今は、皆春休みですが4月14日に勉強会があるので私は休みなしでレッスンに追われています。生徒たちもそれぞれに頑張っているので休みはなくても充実した毎日です。


3.24

 バツハを歌って自然に弾けるようになるには、とても的を得た練習をしなければなりません。ただ弾いているだけでは絶対にうまくなることはできません。確実に弾けるようになる方法はあるのですが、それは本当に努力しなければ出来ない事です。でも決して難しい事ではなく、やる気と根性があれば出来ます。私が今まで巡り合った生徒の内、ほんの僅かしかこのことを解った子はいません。ほとんどの生徒が面倒、難しいを理由にやりたがらないのです。これをやろうと努力するかしないかによって、将来ずっとバッハを好きでいられるかが決まると思っています。バッハ好きの生徒を沢山育てる事が私の理想です。


3.23

 久しぶりに雨模様の寒い一日でした。そんな雨の降るなか、皆元気よくソルフェージュのレッスンに来ました。書取り能力は一人一人個人差が有り一回のレッスンでみるみる上達する子とそうでない子の差がでてきます。今日初めてグループレッスンに仲間入りした年長さんはびっくりするほどすらすらと書いていました。ついこの間までの個人レッスンではどうやって書いたらいいのか迷っていたはずなのに、とても驚きました。その上今日は書くことをとても楽しんでいるようにみえました。多分家でも要領を覚える為の良い練習を少しずつ積んでいたのでしょう。二ヶ月に一度クラス替えをするのでこの可愛い年長さんもすぐに上のクラスになれるでしょう。同じくらいの能力をもった人といっしょに勉強していく事はお互いに良い刺激になっているようです。残念な事に今日もこのソルフェージュを忘れて来なかった子がいます。どんどん差がついてしまうのはこんな小さな出来事からなのです。おもわぬ所に落とし穴はあるものです。


3.22

 いつもいい加減な練習をしてくる子は、範囲を限定してあげるとやる気を出して練習してきます。今日レッスンした子はいつもかなりいい加減なのですが、この方法でとても良くなってきました。指に勢いがあり、やる気充分の顔をしていました。やる気のない子や上達の遅い子の弱点を見つけ、どのようにしたらそこから脱出させられるかが私の仕事であり最大の楽しみです。いつまでにどこをどういう風に弾きたいかという目標があれば、それに向かって頑張るものです。特に小さい子の場合目標が漠然としていると、どうしても練習がいい加減になってしまいます。

 レッスンの日を忘れてしまう子が時々いますが、次のレッスンまでにここをこうしたいという目標があればレッスンの日を目指して必死に練習するので、忘れるということはあり得ないことなのです。残念なことですが、レッスン日を忘れるようになってしまったらよほど心を入れ替えない限り、上達は止まってしまったということなのです。


3.21

 教室の卒業生が遊びに来ました。昔私に習っていた頃の話や今の大学生活など懐かしい楽しい話に花が咲き、楽しいひとときを過ごしました。朝からこのための準備に追われてんてこ舞いでした。理恵子はお得意のパンを焼き、私もお料理に腕を振るいました。卒業生が遊びに来てくれると本当に懐かしくうれしく、これからもずっと応援していきたい気持ちになります。

 その後はかわいい年少さんと小学2年生を2人教えましたが、どの子もみんな感心するほどよく練習してあり、大満足の一日でした。


3.19

 リビングに置いてあるピアノは夕食後にいつも理恵子が弾いています。今日は大学でお世話になっている迫先生のリサイタルで遅く帰宅のため、久し振りにリビングでCDではなくレコードを聴いて楽しんでいます。私の大のお気に入りのダン・タイ・ソンが演奏するショパンです。レコードで聴くのは何年かぶりでCDとは違う懐かしい響きがするような気がします。レコードにそっと針を下ろすのもたまらないうれしさです。2楽章まで聞き終わり、3楽章を楽しみに待っていてもなかなか音がしません。変わりにプツンプツンと変な音がしてきました。そうです。3楽章は裏にあったのです。レコードを裏返す作業もすっかり忘れていました。柔らかくそれでいて深みのある音色で、レコードもまた沢山聴いてみたいと思います。


3.18

 いつもなぜか疲れ切ってレッスンに来る子がいます。今日も案の定ドアを開けて入ってきた時の「こんにちはーーー」もいつものお疲れモードでした。さて今日はどんなピアノを披露してくれるのかなと待っていました。いざ弾き始めると背中は丸く、指先はグニャグニャ、顎が前に出てまるでキーボードをたたいて遊んでいるゴリラのようでした。(ごめんねKちゃん.....でも本当にそっくりなんだもの。)つかえたり間違えたり弾き直したりそれはひどいものです。この子はツェルニー40番の最後の37番、38番あたりを弾いている小学生です。どうやって懲らしめようかと頭をひねっていて、1つの面白いアイデアが閃きました。「栄子先生と1小節交代で弾いてみようか!!」と言ったのです。テンポは2倍以上に上げ、リズム変奏をやりまくり、いやでも必死にならざるを得ない状況に追い込んだのでした。最初は目を白黒させ、「弾けない、弾けない、ちょっと待ってよ。」と叫びながらもなんとかついてきました。しばらく強引に続けていたら、段々要領が解ってきたらしく、うれしそうに乗ってきたのです。繰り返してやっているうちにあっという間に時間が過ぎ、額から汗が流れ、あのやる気のなかった顔が笑顔になっていたのです。そして「なんか面白い!この曲わりといい曲なんだね。」と言ったのです。実は私もとても面白かったので、「本当だね。すごく楽しいから、今度もこういう風にやろうか?」と言うと、「うん。来週はもっと上手くなってくるね。」とうれしそうに言いました。この1つの課題をやって時計を見たら1時間経っていたのには驚きました。つまりこの日の他のレッスン課題には全く手を着けられなかったのですが、不思議な満足感がありました。最後にはいつもより何倍も大きな声で、「ありがとうございました!!」と言って帰っていったのです。しかもしっかりと私の目を見て..............。
 顔色の悪いゴリラさんではなく、ばら色の頬をしたかわいい女の子に変身していたのでした。


3.17

 今日は隣に住む母のお誕生日でした。とてもその年令とは思えないほど若々しく、何事にも意欲的です。何と英語はペラペラなのです。日本語しかしゃべれない栄子先生にとってはいつまでもまぶしいお手本です。

 午前中に2人レッスンをして、午後からは青山に出かけ調律師さんからの貴重で興味深い話を伺ってきました。ピアノの複雑な内部構造や何十年も寝かせてやっと使い物になる木の話などを伺うと、ピアノが神秘的な生き物のようで簡単に気楽にピアノに触っては申し訳ないような気になりました。また弾き手の方も何十年もの経験を積んでやっと本物になるわけで、なにか共通するものを感じました。


3.16

 バッハは練習すればするほどテクニックと音楽性が育ちます。譜面は一見簡単そうですが、いざ弾こうとすると一筋縄では行かないことがやってみると分かります。そしてバッハをCDでよく聴いている子はrit.の仕方、メロディーの歌わせ方、拍子感等を自然につかめてくるので、他の作曲家の曲を弾いてもそれにうまく反映させることが出来るのです。我が家では今シフのバッハを聴くことが多く、この人の演奏はバッハにしては歌わせ過ぎかなと思わせる面もありますが、本当にきれいでいつまでも聴いていたい気分になります。何年か前シューベルトのソナタを同じシフの演奏で何時間もかけて一気に全曲聴いてしまったという恐ろしい事実もあります。

 今日は中学受験で半年お休みしていた子のソルフェージュレッスンがありました。半年休んだくらいなら.........という軽い気持ちでレッスンを始めてみるとあまりにも書き取り能力が遅くなっているのには驚きました。本人も「こんなはずじゃなかった。」という顔をしてかなりショックを受けている様子でした。やはり継続は力なりということでしょうか。続けてやっていることの意味と価値を今日は改めて感じさせられました。


3.15

 今日のブランチは理恵子の焼いてくれたふわふわパンでした。このふわふわパンはブリオッシュとバターロールの中間くらいの味です。パンを焼いている匂いがキッチンに広がり、お腹がグーグーとなってしまいました。理恵子はピアノを副業にしても良いというくらい料理作りが好きなようです。どちらも人を楽しませるという意味では共通しています。でもどちらかというと親としてはピアノをやって欲しいと願っています。

 今日はレッスンで計画的に練習するということの大切さを教えました。1ヶ月後に勉強会を控え、ただずらずらと練習するだけではなく、いつまでにどこをどうしたいかという計画を一緒に立ててみました。生徒は漠然と何をしてきなさいといっても、「はいはい」と返事だけをすることが多いので、具体的に紙に書いてスケジュールを立ててあげると目を輝かせてやる気を出したりします。それによってどんな風に家で練習してくるかが楽しみです。
 上手くなってくる子は常に計画性があり、いつまでに何をしたいという目標がハッキリしているということでしょう。


3.14

 6日に東南アジア旅行に出かけた主人が今日帰国しました。まずご主人様の第一声は「スリッパ!!スリッパ!!かわいいね!」でした。私や娘より猫ちゃんの方がかわいいのか...........まあ.........いいか......
 何はともあれ無事帰国できたことはメデタシメデタシ。

 今日は年少さんのレッスンをしました。始めた頃はほとんどレッスンになりませんでしたが、回を重ねるごとに集中力が増して行き、毎回ムラはありますが確実に進歩しているのでとても楽しみです。多分家でも相当頑張って練習しているのでしょう。この子は来月からヴァイオリンが出来るのを楽しみに待っているかわいい男の子です。


3.13

 庭に出ると秋に植えた球根や種が新しい芽を出していたり可愛い花芽をつけていたりするので驚きます。植えたこともうっかり忘れてしまっている私ですが、球根たちは育つことを忘れずにちゃんと寒い冬を頑張って越していたのですね。それを思うと一つ一つが可愛くて、つい時間の経つのも忘れてみとれてしまいました。元気のもとを沢山もらった気分です。春はお店に可愛い花が沢山並ぶので見るとつい買いたくなってしまいます。

 ここ何週間も何を弾いてもいいかげんで、前回注意したことも殆ど直してこない生徒がいます。私はレッスンを始めて間もなく爆発しそうになりましたが、こらえてこらえて、『ざるとボール』の話をしました。前にも書きましたが先生の注意を何も聞いていないのがざる、一言もらさずに聞くのがボールです。この子は一年前他の教室から移って来ましたが、私がこの話をしたのはこの子にとって初めてだったようで、とても驚いた様子でした。何しろ初めてこの教室に来た時「レッスン以外に家でも練習するんですか?」…と言った親子なのです。その時から比べれば確かに上達はしたのですが、やはり始めたばかりの時に練習とはどういうものかを教えて貰うことが、どれだけ大切な事だったかがわかります。この子は本気でレッスンの内容を理解し良い練習を積んだなら別人のように変われる事の出来る子なのです。


3.12

 N響はいよいよ最後の訪問地クアラルンプールでの公演となりました。娘も今日は夜遅くなるようなので、スリッパと二人で水入らずのさみしいお食事を済ませたところです。

 夏に行われるコンクールの課題が沢山発表されたので、一通り弾いてみたりどれをどの子に弾かせようかとあれこれ考えていたら、今日も一日があっという間でした。 レッスンをとても楽しみにしていてくれることが、私は一番嬉しいのですが、そうなるためにはあせらずゆったりした気持ちで、毎日練習出来る環境に子供を置いてあげることがとても大切です。家庭での練習やその方法がうまく軌道に乗っている時、レッスンはとてもスムーズに展開されます。そして弾いている本人も私も大きな満足感でレッスンを終え、次の課題へのステップアップと上達が約束されるのです。


3.11

 ぽかぽか陽気で心までうきうきするような一日でした。花粉のお蔭で咳がひどく予約していた歯医者さんまで断らなければなりませんでした。今からさかのぼること18年…。娘の入園式で目を真っ赤にしてこすっていたら、まわりの人に娘の入園に感激して泣いていると思われてしまったのです。それ以来花粉には悩まされつづけています。花粉さえなければ嬉しい春の訪れなのですが…。早いものでもう今年度も残すところ僅かとなりました。4月は学年が一つ上がる時なので新鮮な気持ちで頑張れるときです。このような時こそ何か新しい目標を立てて、大きく前進してほしいと思います。私が小さいころ父の転勤が多く新学期というと引っ越しばかりで、あまり良い想い出がありません。それで結婚するなら絶対に転勤の無い人!と決めていたので今その条件にぴったりの人と結婚出来ほっとしています。


3.10

 今年も又いろいろなコンクールの課題が発表される季節がやってきました。どんな曲が課題になっているのかな…とそして今年はどの子にどのコンクールを受けさせようかとかんがえてみる時、わくわくどきどきします。でもコンクールはいつもうまくいくとは限りませんのでそんな時には落ち込んだりがっかりせず、次の目標に向かってさっさと気持ちを切り替えてしまえば良いでしょう。。その逆にもしうまくいった場合はそれを踏み台として更にジャンプしてくれることを望みます。この場合コンクールがとても励みになることは確実です。でも決して天狗にならず、態度はいつも謙虚で中身は意欲旺盛という風に育てばコンクールを受けた甲斐があった、ということでしょう。とにかくやると決めたら中途半端ではダメです。絶対にうまくいきません。後悔するだけです。徹底的にやり通す気持ちが本人に有ること、そしてそばにいる家族が あたたかく応援してあげられることがコンクールに出場できる最低の条件でしょう。


3.9

  私は何でもとことん一生懸命やることが好きです。又このように努力している人も大好きです。でも一生懸命やるひとは沢山いますがとことん…となるとこれがなかなかいないのです。もう随分昔の事ですが私が高校生だった頃三無主義というのが流行っていました。無気力、無責任、無関心と言うことです。この頃もこの言葉がきらいでしたが今はますますこの言葉が嫌いです。人間はたとえどんなに小さくても目標を持ちそれに向かって努力している時が一番輝いていて魅力的なものです。いつまでにどうなりたいかをはっきり見つめて目標を持って進んでいくことが成長、上達の一番の方法だとおもっています。子供は特に楽な方へ流されやすいので親や先生はそれとなく子供にやる気を起こさせるような刺激を与えてあげることが必要だとおもいます。


3.8

 衛星放送の生中継でN響の香港公演を聴きました。久しぶりにN響の皆さんの元気そうな顔を見て安心しました。ソリストの竹澤さんもプロコフィエフを熱演されていました。私が一生懸命「ほら・お父さんが写っているからみてごらん!」と言うと娘は「お母さん、随分うれしそうだねぇ・・・」とまるで興味がないかのように通販のカタログに夢中でちっとも興味を示さないのです。お父さんがテレビに写っていたらもう少し喜んでくれても良さそうなものだと思うのですが……困ったものです。

 今日は花粉の症状がひどく一日中咳とくしゃみに悩まされました。食べ物は味がしないしレッスンも集中力がなくなってしまうので、本当に困ってしまいます。こういう時は早く寝るのが一番…と思うのですが、いつも夜になると冴えてくる人なので、ついつい夜更かしをしてしまい悪循環の繰り返しです。明日は楽しいソルフェージュとレッスンがあるのでそろそろ寝ることにしましょう。


3.7

 我が家では今家族3人 がそれぞれに自分のお気に入りのCDを好きな時に好きなだけ聴いています。娘が小さいころは、娘が幼稚園に行き始めた頃から1週間同じ作曲家の曲をよく聴かせていました。そして翌週全く時代の違う作曲家のものを聴かせると、とても興味を示し「これ何ていう曲?」と聞くのでそれが可愛くてこの方法を何年か続けました。その内に覚えやすく気に入ったものは口ずさむ様になりどんどん覚えていくのです。小さいうちから作曲家や時代を限定しないで色々と聴かせてあげることはとても大切です。レッスンに通わせる事以外に親が子供にしてあげられる最高のプレゼントではないでしょうか。

 スリッパは箱のようなものがあると、必ずこのように入ってみます。これは洗濯物の入れ物を放って置いた時の様子です。あわてて撮ったので顔が良く見えませんが。


3.6

 季節の変わり目のせいか最近風邪を引いている子が目立ちます。レッスンを休む子があったりするとがっかりしてしまいます。

 私の生徒の中にも何人か自分がどんな音を出しているのかよく聴かずに、先へ進む事ばかり気にしている子がいます。この様な子は大体に於いて必要以上に大きな音を出してみたり、速く弾く事ばかりにとらわれているので、結局ちっとも綺麗ではなく又楽しくもないので無意識のうちに音を聴かない子に育っていってしまいます。このような癖のついてしまった子を、よく音を聴く子に育て直す事はとても大変な事です。出来るだけ小さいうちに耳をすまして聴きながら弾く訓練をすると共に、指だけが動いているような練習をしていないかよく見てあげることが大切です。


3.5

 たった今旦那様が演奏旅行に出発しました。明日朝の飛行機で東南アジアへ行くのですが今夜から成田のホテルに宿泊するそうです。帰国は14日です。普段あまり気の利かない旦那様ですが、いないとやっぱりさみしいです。

 指のフォームが最近とても良くなってツェルニー、ハノン、バッハ、曲と全て順調に成長している子がいます。他の教室から移って来た時はかなり重症でとても弾きにくそうでしたが、最近はとても 自然体で弾けているので本人も弾くことが楽しくて仕方ないようです。このようになってくると私も次から次へといろいろなアイデアがうまれ、レッスンもあっという間に終わってしまいます。


3.4

 朝から色々なところの片付けをしました。10年前に恩師からいただいた大切な花瓶を磨き、後で1階に運ぶつもりで階段の上に置いておきました。スリッパが家中を走り回ってじゃれていたちょうどその時、ふとしたはずみで花瓶に引っ掛かり大音響とともにこの大切な花瓶はコッパミジンに砕けてしまいました。階段は上から下までガラスの破片が飛び散り、まるで交通事故の現場のようでした。当のスリッパはあまりの音のすごさに腰が抜けてしまったようで、午前中は一度も姿を見せませんでした。自分で悪いことをしたことが分かっているようで、午後に姿を現した時にはまだ怯えているようでした。あまりにも落ち込んでいる様子が可愛くて、思わず抱きしめました。申し訳なさそうにしているスリッパがまるで人間の子供のようでした。


3.3

 昨日は娘のリサイタルでした。小さなサロンでしたが、大勢のお客様にいらしていただき感激の一日でした。今回もまた公演前にチケットが完売となり、結局当日券を含めチケットが1枚もない状態でした。7時開演なのに5時から並んでいる親子がいらしたり、当日券で入るつもりでいらして下さった方がぎりぎりまで入れなかったりしました。こんな大変な思いをしてまで聴いて下さる方がいらっしゃるのを知って、驚きとともに感謝の気持ちで一杯になりました。20年前に私が教師をしていた頃の生徒もインターネットでこのコンサートを知り、来てくれました。
 娘は大勢の方に演奏を喜んでいただいたので、また次のコンサートに向けて張り切って準備をしているようです。今回はシリーズの第1回目ということで、バッハ・モーツァルト・ショパンという組み合わせでしたが、次はリストやドビュッシーを入れて一段と華やかな曲を予定しているようです。こちらもとても楽しみです。


3.1

 昨日の雨で庭の花が生き返ったように咲き始めました。これからの暖い春は色々な花が満開になるので、とても楽しみです。私は毎年パンジーとベゴニアを植え替えていますが、今年は初めて昨年春からこの冬を越したゼラニウムが我が家の庭を楽しませてくれそうです。明日の娘のリサイタルが終わったら、庭の手入れと家の中をきれいにするのが楽しみです。

 4月の勉強会では普段の練習過程を皆の前で披露するので、基本的なことを練習するのが苦手な子にとっては少々辛いことかもしれません。特にバッハはいい加減な練習をしていては仕上がらないので、皆必死に頑張ることでしょう。これもまた楽しみ楽しみ.........


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