お奨めのオンラインレッスン法  


 コロナ禍の真っ最中、皆様オンラインレッスンに苦労されていると思います。

 ここに私が覚えたオンラインレッスンの教師側のコツをご紹介したいと思います。
 今は1ページにまとめていますが、記載する事項が増えたらページを分けるかもしれません。もしご意見ご希望がありましたらこちらへ。

1.まず最初に基本方針をご紹介します。

 生徒さんにはまずYouTubeに自分の演奏をアップしてもらい、先生からアドバイスをメールで送ります。そして3〜4日練習してもらい、まとまったらZoomレッスンをします。その後は生徒さんの状態によって、またYouTubeに演奏をアップしてもらうか、また次のZoomレッスンをするか、相談の上決めます。

2.YouTubeの扱いについてはこちらをご覧下さい。

3.Zoomレッスン

 基本的な機器の構成は、生徒の様子を見る機器、教師の様子を映す機器、譜面を見せて書き込みをする機器の3つを使います。私どもの場合は生徒を見るのはiPad、教師の様子を映すのはiPhone、譜面の書き込みはiPadというのが最初の構成でした。
 でも試行錯誤の結果、生徒を見るのはiPad、教師を映すのはMacbook Pro、譜面の書き込みはiPadになりました。(つまりiPhoneがMacbook Proになりました。)教師側で3台使うので、ZoomはProプランにせざるを得ません。


このレッスンでは譜面への書き込みはしていません。

 最初カメラはiPhoneを使っていたのに、Macbook Proにしたのは音の問題からです。Zoomは会議用のアプリなので、しゃべりがよく伝わるように色々の補正がされています。iPhoneやiPadのzoomではその補正をキャンセルできないですが、MacやPCのzoomでは設定のオーディオを見るとそれをキャンセルできます。


ここのチェックを外す
そして右下の詳細のボタンをクリック

この2ヶ所を「無効化」にする

 これを変更することによって音楽の微妙なニュアンスをより再生しやすくします。

 そしてまず3台のセッティングです。
 1.まずホストになるMacbook ProのZoomを起動します。(Zoomの基本的操作法は分かっているものとして説明します。)
 2.新規ミーティングを立ち上げます。(赤地にカメラのアイコンをクリック)
 3.立ち上げの途中に出るメッセージには、「コンピューターオーディオに参加する」をクリックします。
 4.次にzoomのウインドウでカーソルを動かすと、画面の下に色々の機能を表すアイコンを並べた帯が出ます。その中の参加者をクリックします。
 5.参加者の一覧が画面右に現れます。今は自分1人が出ているだけです。

 左下の赤丸で囲んだ「招待」をクリック、次の画面が出ます。

 
連絡先が選ばれていると思うので
右側のメールをクリックします

どれでも好きなものを選んでクリック

 招待のメール画面になるので、自分のアドレスを記入してメールを発信します。

 6.他の自分の機器のセッティング
 まず生徒の様子を見るiPadでメールを読みます。そしてミーティングのURLをクリックすると、iPadのzoomが起動します。その時は「インターネットを使用した通話」ではなく、キャンセルを選んで下さい。そして立ち上がったら画面上のビデオの停止をクリックして下さい。(このiPadは生徒さんの様子を見るだけですから、音はいりませんし、iPadのカメラも使いません。)

 次にもう1つのiPadにも招待メールを出します。そして前と同様に立ち上げます。こちらもオーディオとビデオは止めます。

 7.いよいよ生徒さんを招待します。上に書いた手続きで、メールアドレスを生徒さん宛にしてメール送信です。生徒さんがメールを読んでURLをクリックすると、画面が次のようになります。

 許可するをクリックしてレッスン開始です。もしこのメッセージが出なかったら上の写真の参加者をクリックすると、生徒が反応していれば下の画面のようになります。

 この場合も許可するをクリック。

4.ヒント

1.ミーティングを立ち上げる時に、自分のIDを使わないようにしましょう。Zoomを起動した時の画面で、新規ミーティングの横の∨をクリックした時に次の画面が出ます。

下のチェックを外しておきます。そうすれば毎回違うミーティング番号が発行され、パスワードも毎回違うものが発行されます。

2.譜面を表示するためには、事前に必要な譜面の写真を撮っておきます。そして画面共有用のiPadが起動したら、ホストであるMacbook Proの画面の緑の共有アイコンの隣の∧をクリックすると

の画面が出ます。一番下の「高度な共有オプション...」をクリックすると

の画面が出ます。共有できるのは誰ですか?に対して、ホストのみではなく全参加者を選びます。そうするとホストであるMacbook Pro以外のiPadから画面共有をして書き込みができるようになります。(この状態だと生徒も書き込めます。)
この全参加者に書き込みを許す設定は1回限りなので、面倒ですがミーティングの度に設定しないといけません。

ホストを替えるなら参加者一覧のページでホストにしたい機器を選んで

詳細∨をクリックすると、右の画面になります。そこでホストにするを選べばその機器をホストにできます。 ですが7に書いた問題があるので、この方法はとりません。

3.画面の共有と書き込み
緑の共有アイコンをクリックすると

このような選択肢が出ます。今の場合は写真をクリックします。ホワイトボードを選んで説明に使ったり、画面を選んで他のアプリケーションの画面を表示したりもできます。写真をクリックすると、表示されるまで思いの外時間がかかることがあります。我慢しましょう。
iPadの場合、書き込みは鉛筆マークをクリックして青く反転させてから、ペンなどを選んでしましょう。右側の色をクリックすると、線の太さと色が選べます。

4.外付けのオーディオ機器を使いましょう。
zoom、Skype、Google Duo、どれが良いか悩む前に、外付けのステレオの入力を使ってみて下さい。パソコンのUSBポートにUSBオーディオ変換ケーブル(USB↔ミニジャック)を挿して、 ミニジャックにミニジャック↔RCAピンジャック変換コードを挿してアンプの入力に挿せば良いのです。
そしてそこまでするならパソコンのマイクではなく外付けのマイクを使いましょう。パソコンのボディが共振してビリビリ言うのを防げます。

5.できるならパソコンのインターネットへの接続はWiFiではなく、Ethernetを使いましょう。WiFiよりEthernetの通信速度が段違いに速いです。

6.生徒さんに書き込みをした譜面を送る時、Zoomの書き込みだけでは物足らない場合は、iPad用のPhotoshopを使いましょう。細かい書き込みが自由にできます。ただしPhotoshopは有料です。フォトプランは月額980円です。Adobe CCを使っている人は追加料金なしに使えます。
 iPad用のPhotoshopの操作法はデスクトップとはいささか異なりますので(特に保存に関する操作が違います。)、 予め慣れておく必要があります。

7.ホスト器について
自分の使っている機器のどれをホストにしても良いように感じますが、気をつけるべきことがあります。レッスンへの生徒からの参加申請はホスト器で扱わないといけません。そこで譜面書き込み用のiPadをホストにするするのが便利に思えるのですが、ここに落とし穴があります。
 譜面への書き込みを残しておくためにはスクショ(スクリーンショット)を撮らないといけません。しかしiPadの場合スクリーンショットのキーコンビネーションは電源+ホームボタンです。どちらも単独ではzoomを終了させるボタンです。ですから間違えるとスクリーンショットを撮るのではなく、Zoomを終了させるだけになります。
 ホストでなければ招待メールのURLをクリックすればミーティングに戻れます。ホストの場合再開して戻れる場合もありますが、戻れない場合もあります。このようなトラブルを防ぐために、あまり触らない機器をホストにしておく方が良いと思います。ただ次の生徒さんの参加申請が見やすいものをホストにしておかないと大変です。

8.先生側の画角
普段は手元を上から見る画角を使うと思いますが、脚を映したい時もあるでしょう。この時はiPhone宛に招待メールを送り、iPhoneをカメラとしてミーティングに参加させれば良いのです。(この場合もオーディオは切っておきます。)切り方は



画面右下の「詳細」をクリックすると右画面になります。
ここで「オーディオの切断」をクリック

 こうするとiPhoneもカメラとして有効になるので、特別に見せたいものを手持ちでもスタンドを使ってでも映せます。
 この場合参加者が増えるので、Freeプランだと時間制限がかかります。ご注意を!